96 / 101
第96話:二人のウェディングケーキ
しおりを挟む
あの世界一のプロポーズから、季節は一つ巡った。
帝国は実りの秋を経て、穏やかな冬の訪れを迎えていた。呪いから解放された大地は驚くほどの豊穣をもたらし、人々の暮らしは目に見えて豊かになった。国庫は潤い、街には活気が満ち溢れている。
そして帝国中が、今か今かと待ちわびている一つの祝祭があった。
皇帝レオンハルトと救国の聖女アリアの結婚式。
その準備は国を挙げた一大プロジェクトとして着々と進められていた。私は未来の皇后として、皇太后ヴィクトリア様から帝王学や作法についての手ほどきを受けながら、目まぐるしくも充実した毎日を送っていた。
そんなある日。私はレオン様の執務室を訪れていた。山のような書類に目を通す彼の前に、私は少しだけ緊張しながら一つの提案を切り出した。
「レオン様。一つだけ、わがままをお許しいただけないでしょうか」
私の改まった物言いに、彼はペンを置くと不思議そうな顔で私を見た。
「君のわがままなら何でも聞こう。言ってみろ」
その甘い言葉に少しだけ頬を染めながら、私は意を決して言った。
「結婚式で皆様にお出しするウェディングケーキ。あれをこの私の手で作らせてはいただけないでしょうか」
その言葉に、彼の蒼い瞳がわずかに見開かれた。
「君が自分で作ると? 馬鹿を言え。ただでさえ皇后教育で疲れているだろう。そんな大仕事、料理人たちに任せておけばいい」
彼の声には私の体を気遣う優しい響きがあった。
しかし私は首を横に振った。
「いいえ。これだけは他の誰にも任せたくないのです」
私は彼の前に進み出ると、その大きな手をそっと握った。
「これは私たちの結婚式です。だから、その象徴となるケーキは私たちの手で作り上げたい。私があなた様と、そしてこの国の人々への感謝と未来への願いを込めて作りたいのです。それは私にしかできないことですから」
私の料理人としての、そして未来の皇后としての偽らざる想い。
その真っ直ぐな瞳に彼は敵わなかった。
彼は深いため息を一つつくと、降参したように肩をすくめた。
「……分かった。君がそこまで言うのなら」
そして私の手を優しく握り返した。
「ただし、決して無理はするな。それから俺も手伝う」
「えっ!?」
彼の予想外の言葉に、今度は私が目を丸くする番だった。
「皇帝陛下が厨房にですって!?」
「何か問題でも? 夫が妻の手伝いをするのは当然のことだろう」
彼はこともなげにそう言った。そのあまりにも自然な『夫』と『妻』という言葉に、私の顔から火が出そうになった。
その日から、私と時々お忍びでやってくるレオン様、そして最高の助手である厨房の仲間たちによる、世界で一番特別なウェディングケーキ作りが始まった。
私がデザインしたのは、この王城ヴァイスフレアを模した七段重ねの巨大なケーキだった。
その土台となるスポンジには、呪いから解放された大地で初めて収穫された最高品質の小麦を使う。卵も砂糖もクリームも、全てがこの国の豊穣の象徴だった。
そして、その各段を飾るのは帝国全土から取り寄せた、色とりどりの宝石のようなフルーツたち。
一番下の段には、南の太陽を浴びて育った黄金色の桃とオレンジ色の陽柑を。
二段目には、西の平原で採れた瑞々しい葡萄もどきと洋梨もどきを。
三段目には、東の森の神秘的な青いベリーと赤い木苺を。
そして一番上の段。城の尖塔に見立てたその場所には、北の厳しい冬を乗り越え、雪解け水だけで育った幻と呼ばれる純白の苺を飾るのだ。
それはこの帝国の全ての恵みと多様な民が一つになることを象徴した、壮大なデザインだった。
中央厨房は結婚式の一週間前から、甘く幸せな香りに包まれた。
何十人という料理人たちが私の指揮の下、一糸乱れぬ動きで巨大なスポンジを焼き上げ、クリームを泡立て、フルーツをカットしていく。
「姫! こちらのクリームの硬さ、いかがですかな!?」
もちろんスイーツ騎士ギルバート様も目を輝かせながら、誰よりも熱心に味見役(という名のつまみ食い)として参加していた。
「ギルバート、貴様、つまみ食いは一度までと言ったはずだ」
「これは味見であります、宰相閣下! 最高のケーキのためには必要不可欠な…!」
そんなエリオット様とのいつもの微笑ましいやり取りが、厨房の空気をさらに和ませる。
そして時折、レオン様が本当に手伝いにやってきた。
彼は慣れない手つきで私の隣で苺のへたを取ったり、クリームを混ぜたりした。その姿は皇帝の威厳など微塵もなく、ただ愛する女性を手伝う一人の不器用な青年の姿だった。
「あ、レオン様、頬にクリームが」
私がそう言ってハンカチで拭いてあげようとすると。
彼は私の手をそっと掴んだ。そして私の指についたクリームを、子供のようにぺろりと舐めとった。
「……甘いな」
その囁きと熱っぽい視線に私の心臓は跳ね上がった。厨房の他の料理人たちが、見て見ぬふりをしながらにやにやと笑っているのが気配で分かった。
私はこのケーキに私の力の全てを注ぎ込んだ。
「このケーキを口にした全ての人が、心から幸せな気持ちになりますように」
【生命賛歌】の温かい光が私の手を通して、ケーキの隅々まで染み渡っていく。
そしてついに、結婚式の当日。
帝国で最も格式高い大聖堂。ステンドグラスから差し込む光が、虹色の粒子となって舞い踊っている。
パイプオルガンの荘厳な調べの中、私は純白のウェディングドレスに身を包み、父の代わりを務めてくれる皇太后ヴィクトリア様に手を引かれ、ゆっくりとバージンロードを歩いていた。
その先に待っていてくれる、愛しい人の元へ。
祭壇の前で私とレオン様は、神と、そして集まった全ての人々の前で永遠の愛を誓った。
その後の披露宴。
祝賀会以上の豪華な料理がテーブルを彩った。しかし、誰もが固唾をのんで待っていた。
この宴の真の主役の登場を。
やがて会場の照明が少しだけ落とされた。そして大きな扉がゆっくりと開かれる。
そこに現れたのは、七段重ねのもはや建築物と呼ぶべき巨大なウェディングケーキだった。
会場から、ため息とも歓声ともつかない大きなどよめきが湧き上がった。
ケーキはそれ自体が光を放っているかのようだった。私の力が込められているからだろうか。見ているだけで心が温かく、幸せな気持ちになっていく。
「さあ、アリア」
レオン様に促され、私たちは二人で一緒に銀のナイフを握った。
そして、その刃を一番下の段にそっと入れる。
その瞬間、会場は割れんばかりの祝福の拍手に包まれた。
ファーストバイトでは、私が少しだけ意地悪をして大きめに切り分けたケーキを彼の口元へと運んだ。彼は少しだけ呆れた顔をしながらも、大きな口を開けてそれを幸せそうに頬張った。口の周りをクリームだらけにしながら。
そのお茶目な皇帝の姿に、会場は温かい笑いに包まれた。
そして、そのケーキは会場のゲストだけではなく『幸福のおすそ分け』として、城下の広場で待つ全ての民衆にも振る舞われた。
ケーキを一口食べた人々は皆、同じ反応を示した。
そのあまりの美味しさに言葉を失い、そして次の瞬間、理由もなく心の底から温かい幸せな気持ちが湧き上がってくるのを感じた。
ある者は笑い、ある者は泣き、そして誰もが隣にいる人とその幸福を分かち合った。
私はその光景をレオン様の隣で、夢のような気持ちで眺めていた。
皇后として、そして一人の料理人として。
私は自らの手でこの国中に幸福を届けたのだ。
「君はやはり、俺の最高の皇后だ」
レオン様が私の耳元でそう囁いた。
その声は世界中のどんな甘いケーキよりも甘く、私の心を溶かしていった。
私たちの新しい人生が、今、この最高に甘くて幸せな一日から始まった。
帝国は実りの秋を経て、穏やかな冬の訪れを迎えていた。呪いから解放された大地は驚くほどの豊穣をもたらし、人々の暮らしは目に見えて豊かになった。国庫は潤い、街には活気が満ち溢れている。
そして帝国中が、今か今かと待ちわびている一つの祝祭があった。
皇帝レオンハルトと救国の聖女アリアの結婚式。
その準備は国を挙げた一大プロジェクトとして着々と進められていた。私は未来の皇后として、皇太后ヴィクトリア様から帝王学や作法についての手ほどきを受けながら、目まぐるしくも充実した毎日を送っていた。
そんなある日。私はレオン様の執務室を訪れていた。山のような書類に目を通す彼の前に、私は少しだけ緊張しながら一つの提案を切り出した。
「レオン様。一つだけ、わがままをお許しいただけないでしょうか」
私の改まった物言いに、彼はペンを置くと不思議そうな顔で私を見た。
「君のわがままなら何でも聞こう。言ってみろ」
その甘い言葉に少しだけ頬を染めながら、私は意を決して言った。
「結婚式で皆様にお出しするウェディングケーキ。あれをこの私の手で作らせてはいただけないでしょうか」
その言葉に、彼の蒼い瞳がわずかに見開かれた。
「君が自分で作ると? 馬鹿を言え。ただでさえ皇后教育で疲れているだろう。そんな大仕事、料理人たちに任せておけばいい」
彼の声には私の体を気遣う優しい響きがあった。
しかし私は首を横に振った。
「いいえ。これだけは他の誰にも任せたくないのです」
私は彼の前に進み出ると、その大きな手をそっと握った。
「これは私たちの結婚式です。だから、その象徴となるケーキは私たちの手で作り上げたい。私があなた様と、そしてこの国の人々への感謝と未来への願いを込めて作りたいのです。それは私にしかできないことですから」
私の料理人としての、そして未来の皇后としての偽らざる想い。
その真っ直ぐな瞳に彼は敵わなかった。
彼は深いため息を一つつくと、降参したように肩をすくめた。
「……分かった。君がそこまで言うのなら」
そして私の手を優しく握り返した。
「ただし、決して無理はするな。それから俺も手伝う」
「えっ!?」
彼の予想外の言葉に、今度は私が目を丸くする番だった。
「皇帝陛下が厨房にですって!?」
「何か問題でも? 夫が妻の手伝いをするのは当然のことだろう」
彼はこともなげにそう言った。そのあまりにも自然な『夫』と『妻』という言葉に、私の顔から火が出そうになった。
その日から、私と時々お忍びでやってくるレオン様、そして最高の助手である厨房の仲間たちによる、世界で一番特別なウェディングケーキ作りが始まった。
私がデザインしたのは、この王城ヴァイスフレアを模した七段重ねの巨大なケーキだった。
その土台となるスポンジには、呪いから解放された大地で初めて収穫された最高品質の小麦を使う。卵も砂糖もクリームも、全てがこの国の豊穣の象徴だった。
そして、その各段を飾るのは帝国全土から取り寄せた、色とりどりの宝石のようなフルーツたち。
一番下の段には、南の太陽を浴びて育った黄金色の桃とオレンジ色の陽柑を。
二段目には、西の平原で採れた瑞々しい葡萄もどきと洋梨もどきを。
三段目には、東の森の神秘的な青いベリーと赤い木苺を。
そして一番上の段。城の尖塔に見立てたその場所には、北の厳しい冬を乗り越え、雪解け水だけで育った幻と呼ばれる純白の苺を飾るのだ。
それはこの帝国の全ての恵みと多様な民が一つになることを象徴した、壮大なデザインだった。
中央厨房は結婚式の一週間前から、甘く幸せな香りに包まれた。
何十人という料理人たちが私の指揮の下、一糸乱れぬ動きで巨大なスポンジを焼き上げ、クリームを泡立て、フルーツをカットしていく。
「姫! こちらのクリームの硬さ、いかがですかな!?」
もちろんスイーツ騎士ギルバート様も目を輝かせながら、誰よりも熱心に味見役(という名のつまみ食い)として参加していた。
「ギルバート、貴様、つまみ食いは一度までと言ったはずだ」
「これは味見であります、宰相閣下! 最高のケーキのためには必要不可欠な…!」
そんなエリオット様とのいつもの微笑ましいやり取りが、厨房の空気をさらに和ませる。
そして時折、レオン様が本当に手伝いにやってきた。
彼は慣れない手つきで私の隣で苺のへたを取ったり、クリームを混ぜたりした。その姿は皇帝の威厳など微塵もなく、ただ愛する女性を手伝う一人の不器用な青年の姿だった。
「あ、レオン様、頬にクリームが」
私がそう言ってハンカチで拭いてあげようとすると。
彼は私の手をそっと掴んだ。そして私の指についたクリームを、子供のようにぺろりと舐めとった。
「……甘いな」
その囁きと熱っぽい視線に私の心臓は跳ね上がった。厨房の他の料理人たちが、見て見ぬふりをしながらにやにやと笑っているのが気配で分かった。
私はこのケーキに私の力の全てを注ぎ込んだ。
「このケーキを口にした全ての人が、心から幸せな気持ちになりますように」
【生命賛歌】の温かい光が私の手を通して、ケーキの隅々まで染み渡っていく。
そしてついに、結婚式の当日。
帝国で最も格式高い大聖堂。ステンドグラスから差し込む光が、虹色の粒子となって舞い踊っている。
パイプオルガンの荘厳な調べの中、私は純白のウェディングドレスに身を包み、父の代わりを務めてくれる皇太后ヴィクトリア様に手を引かれ、ゆっくりとバージンロードを歩いていた。
その先に待っていてくれる、愛しい人の元へ。
祭壇の前で私とレオン様は、神と、そして集まった全ての人々の前で永遠の愛を誓った。
その後の披露宴。
祝賀会以上の豪華な料理がテーブルを彩った。しかし、誰もが固唾をのんで待っていた。
この宴の真の主役の登場を。
やがて会場の照明が少しだけ落とされた。そして大きな扉がゆっくりと開かれる。
そこに現れたのは、七段重ねのもはや建築物と呼ぶべき巨大なウェディングケーキだった。
会場から、ため息とも歓声ともつかない大きなどよめきが湧き上がった。
ケーキはそれ自体が光を放っているかのようだった。私の力が込められているからだろうか。見ているだけで心が温かく、幸せな気持ちになっていく。
「さあ、アリア」
レオン様に促され、私たちは二人で一緒に銀のナイフを握った。
そして、その刃を一番下の段にそっと入れる。
その瞬間、会場は割れんばかりの祝福の拍手に包まれた。
ファーストバイトでは、私が少しだけ意地悪をして大きめに切り分けたケーキを彼の口元へと運んだ。彼は少しだけ呆れた顔をしながらも、大きな口を開けてそれを幸せそうに頬張った。口の周りをクリームだらけにしながら。
そのお茶目な皇帝の姿に、会場は温かい笑いに包まれた。
そして、そのケーキは会場のゲストだけではなく『幸福のおすそ分け』として、城下の広場で待つ全ての民衆にも振る舞われた。
ケーキを一口食べた人々は皆、同じ反応を示した。
そのあまりの美味しさに言葉を失い、そして次の瞬間、理由もなく心の底から温かい幸せな気持ちが湧き上がってくるのを感じた。
ある者は笑い、ある者は泣き、そして誰もが隣にいる人とその幸福を分かち合った。
私はその光景をレオン様の隣で、夢のような気持ちで眺めていた。
皇后として、そして一人の料理人として。
私は自らの手でこの国中に幸福を届けたのだ。
「君はやはり、俺の最高の皇后だ」
レオン様が私の耳元でそう囁いた。
その声は世界中のどんな甘いケーキよりも甘く、私の心を溶かしていった。
私たちの新しい人生が、今、この最高に甘くて幸せな一日から始まった。
329
あなたにおすすめの小説
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされ
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
第二回ドリコムメディア大賞一次選考通過作品。
ドジな公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間、前世の記憶を取り戻したのだ。
そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強騎士の恋愛物語になるはずです。でも、その騎士も訳アリで…。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。
皆様のお陰でHOTランキング第4位になりました。有難うございます。
小説家になろう、カクヨムでも連載中です。
罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~
上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」
触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。
しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。
「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。
だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。
一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。
伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった
本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である
※※小説家になろうでも連載中※※
お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました
群青みどり
恋愛
国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。
どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。
そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた!
「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」
こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!
このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。
婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎
「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」
麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる──
※タイトル変更しました
公爵夫人の気ままな家出冒険記〜「自由」を真に受けた妻を、夫は今日も追いかける〜
平山和人
恋愛
王国宰相の地位を持つ公爵ルカと結婚して五年。元子爵令嬢のフィリアは、多忙な夫の言葉「君は自由に生きていい」を真に受け、家事に専々と引きこもる生活を卒業し、突如として身一つで冒険者になることを決意する。
レベル1の治癒士として街のギルドに登録し、初めての冒険に胸を躍らせるフィリアだったが、その背後では、妻の「自由」が離婚と誤解したルカが激怒。「私から逃げられると思うな!」と誤解と執着にまみれた激情を露わにし、国政を放り出し、精鋭を率いて妻を連れ戻すための追跡を開始する。
冒険者として順調に(時に波乱万丈に)依頼をこなすフィリアと、彼女が起こした騒動の後始末をしつつ、鬼のような形相で迫るルカ。これは、「自由」を巡る夫婦のすれ違いを描いた、異世界溺愛追跡ファンタジーである。
当て馬令息の婚約者になったので美味しいお菓子を食べながら聖女との恋を応援しようと思います!
朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
「わたくし、当て馬令息の婚約者では?」
伯爵令嬢コーデリアは家同士が決めた婚約者ジャスティンと出会った瞬間、前世の記憶を思い出した。
ここは小説に出てくる世界で、当て馬令息ジャスティンは聖女に片思いするキャラ。婚約者に遠慮してアプローチできないまま失恋する優しいお兄様系キャラで、前世での推しだったのだ。
「わたくし、ジャスティン様の恋を応援しますわ」
推しの幸せが自分の幸せ! あとお菓子が美味しい!
特に小説では出番がなく悪役令嬢でもなんでもない脇役以前のモブキャラ(?)コーデリアは、全力でジャスティンを応援することにした!
※ゆるゆるほんわかハートフルラブコメ。
サブキャラに軽く百合カップルが出てきたりします
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5753hy/ )
魔物が棲む森に捨てられた私を拾ったのは、私を捨てた王子がいる国の騎士様だった件について。
imu
ファンタジー
病院の帰り道、歩くのもやっとな状態の私、花宮 凛羽 21歳。
今にも倒れそうな体に鞭を打ち、家まで15分の道を歩いていた。
あぁ、タクシーにすればよかったと、後悔し始めた時。
「—っ⁉︎」
私の体は、眩い光に包まれた。
次に目覚めた時、そこは、
「どこ…、ここ……。」
何故かずぶ濡れな私と、きらびやかな人達がいる世界でした。
前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~
高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。
先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。
先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。
普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。
「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」
たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。
そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。
はちみつ色の髪をした竜王曰く。
「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」
番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる