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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
外伝!「龍騎士隊イリスVS魔王軍!」その5
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「それで?噛まれてイリスに変化はあったの?」
ヴァンパイアに噛まれた方のイリスに何か変化があったのか気になるエリカ。
「一瞬チクッとした後は何か気持ち良かったですね」
「ほうほう、やっぱり気持ち良いんだああああああ??!!」
いきなり絶叫するエリカ!エリカの後ろからヴァシリーサがヒョイと顔を出してカプリとエリカの首筋に噛みついたのだ。
チュウチュウとヴァシリーサに血を吸われるエリカ。
おや?イリスの時と違い何か吸うのが長いぞ?
「ああああーー?!血が?血が無くなる?!
お姉さん!ストップ!その勢いはヤバい!ヤバいですーーーー?!!」
「ふはっ!あら?ごめんなさい。
少し吸い過ぎたかしら?やっぱり魔法で人化しているエリカの血は人間とは全然違う味なのね・・・」
そう言いながらエリカに付いた噛み跡を綺麗に治すヴァシリーサ。
そして何で急に三番手呼びから本名呼びに変わったのか?
それは、儂が設定呼びをするのがそろそろ飽きたからじゃ。
「吸われたー!わわわ・・・私の血ってそんなに美味しかったんですか?
随分と思い切り吸われた様に感じたんですが?」
「うふふふ」
「何ですかその不吉な笑いはぁ?!私って美味しいんですね?!
ハッ??!!もしやこのままグリフォンを家畜化?!
グリフォンの飼育には許可が必要ですよ?!」
一体誰の許可が必要なのじゃ?
「それでエリカって美味しかったんですか?どんな味がするんです?」
「イリス?!」
今度はイリスの目がキラキラと輝き出した。
「うーん?そうねぇ・・・鶏肉に近い味がするわ」
「うわあ!やっぱり鳥かーーー?!そうだと思ってたよ!
そうか!私は鳥なのかぁーーー!!」
自分のリアルな味に言及されたエリカは大騒ぎだ。
そりゃ誰だって自分がどんな味か具体的に言われたら錯乱もするわな。
後、生物の本能でどの種族でも同族の肉は凄く不味く感じるのだそうな。
過去どんなに頭がイかれた独裁者でも「食肉用の人間」を飼育していたとかの話しは、ほぼ聞かないな・・・
とある国では戦争時に限り組織的に行なっていたと言う話しだけはあるが本当かどうかは定かでは無い。
「どうせならリザードマンの味も知りたいわね・・・」
チラリとリザードマンのロイを見るヴァシリーサ。
「私ぃいいい??!!」
他人事だと思いボケーとしていたロイが急にターゲットにされる!
逃げ様としても牢屋の中、かと言ってヴァシリーサと戦う訳にも行かず進退極まるロイ。
牢屋の角に追い込まれて、
「ああーーー??!!」
哀れ、吸血鬼に血を吸われるリザードマンでした。
「それで?それで?美味しかったですか?」
自分の事はアッサリと忘れてロイの味が気になるエリカ。
ガストンはいきなり始まった頭の悪いイベントにドン引きしている。
「うーん?人間とは少し違うわね・・・
牛肉より味は薄いけど鶏肉より濃厚・・・結論!凄く美味しいわ!」
「美味しい?!リザードマンを狩るのは法律違反ですぞ?!」
珍しくパニックになったロイがエリカみたいな事を言い始める・・・それってどこの法律だよ?
「そうなんですね?確かになんか美味しそうですね!よし!次は地龍の味だね!」
「俺ぇえええ??!!」
食物連鎖の頂点に位置する龍種の中でもずっと上位に居たブリックリン・・・
自分がまさか食われる日が来る思っていなかった様子だ。
ジリジリとヴァシリーサに追い詰められるブリックリン。
「うわーーー??!!」
世界初、吸血鬼に血を吸われた地龍の誕生だった・・・
「それでそれで??どんな味?」
もうワクテカが止まらないエリカ、ぴょんぴょんと跳ね出している。
「んー??これは・・・人間の血と同じ味だわね」
確認の為にもう一回ブリックリンの血を吸うヴァシリーサ。
「ええ~?つまんなーい」残念な結果に残念そうなエリカ。
「地龍の血って人間と同じ味なんだ・・・」
血を吸われた地龍のブリックリンも意外な結果に驚いている。
実は儂も、この結果にはかなり驚いている。
「血を飲んで一番魔力を吸収出来たのは、誰の血なんですか?」
イリスは魔法的に「吸血」のスキルの効果が気になるらしい。
「ふむ・・・」
イリスの質問を受けてヴィアールは身体強化魔法を発動させて自分の体内の様子を確認して見る。
「そうねぇ・・・一番体内に魔力として残存しているのは、エリカの血かしら?
逆に効果がすぐ消えたのは、イリスとロイね。
やっぱり人族の血の効果は薄いわね」
「私ーーーー?!
やっぱり飼育ですか?!私はここで飼育されちゃうんですか?!
一応言っておきますけど私!メッチャご飯食べますからね?!
食費メッチャ掛かりますよ?良いんですか?!」
いや・・・グリフォンの食用なんて儂が認める訳が無かろう?
「グリフォンロードを食いました」なんて事がバレたら世界中のグリフォンが真魔族の敵に回ってしまうわい。
「わはははは、残念でしたなエリカ殿」
血を吸われた仕返しにエリカをイジるロイ。
「ああ・・・でも動物よりは大分、魔力上昇の効果は薄いわよ?
飼育するなら普通に牛や豚の方が良いわ」
儂も「エリカの丸焼き」なんかが夕飯に出て来たら多分気絶すると思う。
「でも吸血鬼の「吸血」ってそんなに恐ろしいモノじゃ無かったんですね」
ガストンは、勇者の視点からヴァンパイアの吸血の効果を測り「人間」への脅威度は低いと判断する。
「ああ・・・違うわよ?アンデット系ヴァンパイアの「吸血」は本当に恐ろしいから絶対に油断しちゃダメよ。
特に真魔族がアンデット化した時は本当に最悪の化け物になるからね!」
そうじゃな・・・過去に何回かそう言う事件が起きたが事件の結末は正しく悲惨そのモノじゃたな・・・
200年ほど前に狂った真魔族が自らをアンデット化して住んでいた500人規模の町が滅び、全ての住人をアンデット系ヴァンパイアとして作り変えて自らの眷属として支配したと言う凄惨な大事件が起こった事もあった。
あの時、儂もマクシム王と共にアンデット系ヴァンパイア討伐に赴いて酷い目にあったモノじゃ・・・
一番ヴァンパイアの恐ろしさを知っているのはヴァンパイアと言う事じゃな。
ヴァンパイアに噛まれた方のイリスに何か変化があったのか気になるエリカ。
「一瞬チクッとした後は何か気持ち良かったですね」
「ほうほう、やっぱり気持ち良いんだああああああ??!!」
いきなり絶叫するエリカ!エリカの後ろからヴァシリーサがヒョイと顔を出してカプリとエリカの首筋に噛みついたのだ。
チュウチュウとヴァシリーサに血を吸われるエリカ。
おや?イリスの時と違い何か吸うのが長いぞ?
「ああああーー?!血が?血が無くなる?!
お姉さん!ストップ!その勢いはヤバい!ヤバいですーーーー?!!」
「ふはっ!あら?ごめんなさい。
少し吸い過ぎたかしら?やっぱり魔法で人化しているエリカの血は人間とは全然違う味なのね・・・」
そう言いながらエリカに付いた噛み跡を綺麗に治すヴァシリーサ。
そして何で急に三番手呼びから本名呼びに変わったのか?
それは、儂が設定呼びをするのがそろそろ飽きたからじゃ。
「吸われたー!わわわ・・・私の血ってそんなに美味しかったんですか?
随分と思い切り吸われた様に感じたんですが?」
「うふふふ」
「何ですかその不吉な笑いはぁ?!私って美味しいんですね?!
ハッ??!!もしやこのままグリフォンを家畜化?!
グリフォンの飼育には許可が必要ですよ?!」
一体誰の許可が必要なのじゃ?
「それでエリカって美味しかったんですか?どんな味がするんです?」
「イリス?!」
今度はイリスの目がキラキラと輝き出した。
「うーん?そうねぇ・・・鶏肉に近い味がするわ」
「うわあ!やっぱり鳥かーーー?!そうだと思ってたよ!
そうか!私は鳥なのかぁーーー!!」
自分のリアルな味に言及されたエリカは大騒ぎだ。
そりゃ誰だって自分がどんな味か具体的に言われたら錯乱もするわな。
後、生物の本能でどの種族でも同族の肉は凄く不味く感じるのだそうな。
過去どんなに頭がイかれた独裁者でも「食肉用の人間」を飼育していたとかの話しは、ほぼ聞かないな・・・
とある国では戦争時に限り組織的に行なっていたと言う話しだけはあるが本当かどうかは定かでは無い。
「どうせならリザードマンの味も知りたいわね・・・」
チラリとリザードマンのロイを見るヴァシリーサ。
「私ぃいいい??!!」
他人事だと思いボケーとしていたロイが急にターゲットにされる!
逃げ様としても牢屋の中、かと言ってヴァシリーサと戦う訳にも行かず進退極まるロイ。
牢屋の角に追い込まれて、
「ああーーー??!!」
哀れ、吸血鬼に血を吸われるリザードマンでした。
「それで?それで?美味しかったですか?」
自分の事はアッサリと忘れてロイの味が気になるエリカ。
ガストンはいきなり始まった頭の悪いイベントにドン引きしている。
「うーん?人間とは少し違うわね・・・
牛肉より味は薄いけど鶏肉より濃厚・・・結論!凄く美味しいわ!」
「美味しい?!リザードマンを狩るのは法律違反ですぞ?!」
珍しくパニックになったロイがエリカみたいな事を言い始める・・・それってどこの法律だよ?
「そうなんですね?確かになんか美味しそうですね!よし!次は地龍の味だね!」
「俺ぇえええ??!!」
食物連鎖の頂点に位置する龍種の中でもずっと上位に居たブリックリン・・・
自分がまさか食われる日が来る思っていなかった様子だ。
ジリジリとヴァシリーサに追い詰められるブリックリン。
「うわーーー??!!」
世界初、吸血鬼に血を吸われた地龍の誕生だった・・・
「それでそれで??どんな味?」
もうワクテカが止まらないエリカ、ぴょんぴょんと跳ね出している。
「んー??これは・・・人間の血と同じ味だわね」
確認の為にもう一回ブリックリンの血を吸うヴァシリーサ。
「ええ~?つまんなーい」残念な結果に残念そうなエリカ。
「地龍の血って人間と同じ味なんだ・・・」
血を吸われた地龍のブリックリンも意外な結果に驚いている。
実は儂も、この結果にはかなり驚いている。
「血を飲んで一番魔力を吸収出来たのは、誰の血なんですか?」
イリスは魔法的に「吸血」のスキルの効果が気になるらしい。
「ふむ・・・」
イリスの質問を受けてヴィアールは身体強化魔法を発動させて自分の体内の様子を確認して見る。
「そうねぇ・・・一番体内に魔力として残存しているのは、エリカの血かしら?
逆に効果がすぐ消えたのは、イリスとロイね。
やっぱり人族の血の効果は薄いわね」
「私ーーーー?!
やっぱり飼育ですか?!私はここで飼育されちゃうんですか?!
一応言っておきますけど私!メッチャご飯食べますからね?!
食費メッチャ掛かりますよ?良いんですか?!」
いや・・・グリフォンの食用なんて儂が認める訳が無かろう?
「グリフォンロードを食いました」なんて事がバレたら世界中のグリフォンが真魔族の敵に回ってしまうわい。
「わはははは、残念でしたなエリカ殿」
血を吸われた仕返しにエリカをイジるロイ。
「ああ・・・でも動物よりは大分、魔力上昇の効果は薄いわよ?
飼育するなら普通に牛や豚の方が良いわ」
儂も「エリカの丸焼き」なんかが夕飯に出て来たら多分気絶すると思う。
「でも吸血鬼の「吸血」ってそんなに恐ろしいモノじゃ無かったんですね」
ガストンは、勇者の視点からヴァンパイアの吸血の効果を測り「人間」への脅威度は低いと判断する。
「ああ・・・違うわよ?アンデット系ヴァンパイアの「吸血」は本当に恐ろしいから絶対に油断しちゃダメよ。
特に真魔族がアンデット化した時は本当に最悪の化け物になるからね!」
そうじゃな・・・過去に何回かそう言う事件が起きたが事件の結末は正しく悲惨そのモノじゃたな・・・
200年ほど前に狂った真魔族が自らをアンデット化して住んでいた500人規模の町が滅び、全ての住人をアンデット系ヴァンパイアとして作り変えて自らの眷属として支配したと言う凄惨な大事件が起こった事もあった。
あの時、儂もマクシム王と共にアンデット系ヴァンパイア討伐に赴いて酷い目にあったモノじゃ・・・
一番ヴァンパイアの恐ろしさを知っているのはヴァンパイアと言う事じゃな。
応援ありがとうございます!
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