春を拾う

名前のない神の子と、居場所を失った旅人。

春の神の子として生まれた泡雪は、ある日人間界へ捨てられた。
名前も知らず、世界も知らず、それでも笑いながら旅を続ける不思議な少年。

一方、旅人の朔は、人を信じず、ただ生きるためだけに歩いていた。

そんな二人の出会いは偶然だった。

「名前ないの?」
「あるけど教える気はない」

噛み合わない会話から始まった旅。

神々の思惑、人間たちとの出会い、忘れられた約束。
旅の果てに二人が見つけるのは、帰る場所か、それとも――。

これは、春を知らない神の子と、冬のような旅人が紡ぐ物語。
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