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王太子と侍女
互いの思惑
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カーネリアンが迎賓館へ案内され、姿が見えなくなると
「ダチュラ!直ぐに書斎へ来るように!」
と言い残し、ジェイドはその場を離れる。
「お母様!カーネリアン様って素敵ですわ!私、絶対に王太子様のお妃様になるわ!!私以外に相応しい令嬢なんていませんわ!」
何処か夢心地でフィサリスが大層な夢を口にしている。
「えぇ。そうね。お母様はお父様とお話があるから、フィリーは晩餐会用のドレスに着替えてらっしゃい。」
と、ダチュラは先程までの笑顔が何処にいったのか、と言うくらいの無表情でその場を去る。
「貴男!先程の殿下への私の紹介は何ですの!?私は貴男の妻ではありませんか!!いくら籍が入っていないからと言って、先程の言い方はあんまりですわ!」
ノックもそこそこに、ダチュラは書斎へと足を踏み入れた。
「籍が入っていない者を“妻”だと殿下に紹介すれば、王族を謀った事になる。下手すれば、侮辱罪だ。寝言は寝て言うものだ。それとも、おまえは眠っているのか?だとしたら、医者に見せなければな。夢遊病なのだろう。」
「貴男!再三に渡って私とフィサリスの事を、ちゃんと考えて欲しいとお願いして来たにも関わらず、まだ蔑ろにするおつもりですか!?」
「だからフィサリスは私の籍に入れてある。これがその戸籍謄本だ。」
戸籍謄本をうけとるダチュラ。
「ダチュラ!直ぐに書斎へ来るように!」
と言い残し、ジェイドはその場を離れる。
「お母様!カーネリアン様って素敵ですわ!私、絶対に王太子様のお妃様になるわ!!私以外に相応しい令嬢なんていませんわ!」
何処か夢心地でフィサリスが大層な夢を口にしている。
「えぇ。そうね。お母様はお父様とお話があるから、フィリーは晩餐会用のドレスに着替えてらっしゃい。」
と、ダチュラは先程までの笑顔が何処にいったのか、と言うくらいの無表情でその場を去る。
「貴男!先程の殿下への私の紹介は何ですの!?私は貴男の妻ではありませんか!!いくら籍が入っていないからと言って、先程の言い方はあんまりですわ!」
ノックもそこそこに、ダチュラは書斎へと足を踏み入れた。
「籍が入っていない者を“妻”だと殿下に紹介すれば、王族を謀った事になる。下手すれば、侮辱罪だ。寝言は寝て言うものだ。それとも、おまえは眠っているのか?だとしたら、医者に見せなければな。夢遊病なのだろう。」
「貴男!再三に渡って私とフィサリスの事を、ちゃんと考えて欲しいとお願いして来たにも関わらず、まだ蔑ろにするおつもりですか!?」
「だからフィサリスは私の籍に入れてある。これがその戸籍謄本だ。」
戸籍謄本をうけとるダチュラ。
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