魔獣ユーケルンと侯爵令嬢レミリア

――お願い、ずっとそばにいて。

リンドブロム大公国の侯爵令嬢レミリア・アルバード。十六の誕生日を迎えたその日、結婚相手も決まってしまった。
上流貴族アルバード家の令嬢として、彼女は侯爵家を継いでもらう婿を取らなければならない。しかし……。

「ずっと、お母様の言うことをきいてきたわ。でもやっぱり、私はただの道具だった」

――だから、最後だけ。自分の願いを叶えてもいいでしょう……?

レミリアの希望――それはアルバード家で所有する魔法陣『風のユーケルン』を起動し、その姿をひとめ見ることだった。


※『収監令嬢は◯×♥◇したいっ!』の外伝作品にあたりますが、『収監令嬢』未読でもまったく問題ありません。
※表紙は「夢で逢ったヒトメーカー」で作成いたしました。
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