「待ってくれ」と呼び止める彼は私の彼氏ではありません

クロユキ

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恋より食べること④

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エリーゼとロリーナは料理とデザートを楽しみ音楽が聞こえた。
「あ、クロード先輩とマリーベル先輩よ」
二人の踊る姿を周りの皆は見て頬を染めている人もいた。
二人の踊る姿が終わるとパートナーを連れていた人達が踊り始めていた。
「ロリーナ踊ろう」
友達と一緒にいたトムソンがロリーナを迎えに来てダンスを誘っていた。
「エリーゼ、ごめんね。直ぐに戻るから」
「私の事は良いから楽しんで」
ロリーナとトムソンはダンスを踊る皆の中へと行った。
エリーゼは、お皿に乗せた料理を食べていた。
「…あんなにお皿の上に料理を乗せて恥ずかしくないかしら」
エリーゼは、誰かが自分の事を話しているとわかった。
「でもあんなにふくよかな体だから食べてしまうのは仕方ないじゃない?」
「そうね、私だったらあんなに沢山は無理だわ…男子が見ている前では恥ずかしいもの」
クスクスと笑う二人に私は気にせず食べていた。
(言いたい人は勝手に言えば?こんな美味しい料理を食べないなんて勿体無いじゃない)
「…好きだったの…」
近くにいる女子が友達に話しているのが聞こえた。
「…クロード様の事が好きだったの…いつかは告白をしたいと思っていたけど…いつもマリーベルさんがいたから…言えなかった」
友達に慰めながら何も言えず後悔したと話しをする女子に他の女子も泣いている姿を見て、生徒会長は凄い人なんだと感心してしまった。
「……うっ…食べ過ぎたかな…ドレスもなんだか少しきついような…」
「エリーゼ、お待たせ…どうしたの?顔色が悪いよ」
「え…うーん、食べ過ぎたかな…何処か休める部屋はないかしら」
「階段の近くに部屋がある確か休憩をする部屋と聞いた」
「ありがとう…トムソン君…ロリーナ少し休んでくるね、帰る時に知らせて」
「うん、わかったわ。一緒に行かなくてもいいの?」
「うん…大丈夫…また後でね」
エリーゼは、披露宴の場の部屋を出て休憩室へと廊下を歩いた。




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