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招待していない令嬢達⑫

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(アリーヌ嬢は此処にいる事が出来なくて部屋を出てしまったけど、僕も部屋を出た方が良いと思うけれどカイル王子が何故か僕が部屋を出ることを拒んでいる…)
扉の側に立つ僕はソファーに座っているカイル王子とその隣に座るクレア嬢、そして二人のソファーの側に立つマリユスさん三人の会話を聞いていた。
僕はいつでも部屋を出る準備は出来ている…
「カイル王子は趣味はありますか?」
「いや、特に無い」
「カイル様、本を読まれますのが趣味に入るのではありませんか?」
「まあ、本をお読みになるのですか?」
クレア嬢は笑顔をカイル王子に向けていた。
「はい、クレア様。カイル様は庭園にありますテーブルで書物や本などを読まれています」
「おい、余計な事は言うな!」
「庭園で本をお読みになるなんて素敵だわ。わたくしもご一緒したいわ」
「クレア様がご一緒でしたらお互い本の会話が楽しめます。さっそく明日からご一緒しては如何でしょう?」
「まあ、わたくしもご一緒しても宜しいのですか?」
「はい、勿論です。カイル様明日からクレア様もご一緒に……」
「マリユス」
「はい、カイル様?」
「お前は俺から自由を奪うのが楽しいようだな」
「!カ、カイル様わたくしはその様な…」
僕は離れていても分かるピリピリとした空気が、カイル王子から放たれ怒りが伝わるほど分かった…
コンコン!
「失礼します。カイル様医師をお連れしました」
医師を呼びに行っていたメイドが戻りカイル王子の空気が変わった。
「まっ、待ちくたびれましたよ!遅いではないですか!早く医師を通してください」
「は?……はぁ…」
マリユスさんは慌てたようにソファーから離れ、メイドに遅いと声に出しメイドと僕の間に入り扉を開け医師を部屋に通していた。
「何よ、これでも早く来た方だわ」
ボソッと不機嫌な声を出したメイドと僕は目が合ってしまった。
「ふふふ、なんでもありませんわ…あら?アリーヌ様のお姿が見えないのですが…まだ、クレア様はカイル様の隣に座っているのですか!?」
ムスッとした顔を見せメイドはソファーの方へ顔を向け小さな声を出していた。




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