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国へ帰るお金が貯まった③
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「え?今日、お休みを貰って良いのですか?!」
「ああっ、今日は来客が来る予定だから、グレイ様のお仕事は休みだ。今日はゆっくり過ごしたら良い」
「……」
朝の出来事が合って、お金は貰ってもグレイ皇子の仕事はするつもりでいた…
「……分かりました。失礼します……」
俺は突然の休暇に喜べなかった…いつもなら喜んでいたけど……
モヤモヤとした気持ちが消えず俺は国へ帰るのを躊躇っていた。
自分の気持ちに気付くと少しでも一緒に居たいと思ったから…
「……グレイ皇子には国に帰りたいと言ったけど、急にお金が貯まるとどうすれば良いのか分からなくなる…」
俺は、今日の休みをどう過ごせば良いのか悩み歩くと後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「レン君!」
俺の側に駆け寄って来たのは、グレイ皇子の幼馴染みで護衛騎士をしているジークさんが笑顔で走って来た。今までの俺の呼び名に『レンさん』と呼んでいたけどジークさんと会うのが多く、いつの間にか『レン君』と呼ばれるように成った。
「会えて良かった。今日の仕事は休みと聞いてね部屋にはレン君の姿が無くて捜したよ」
「俺を捜していたのですか?」
「ああ、君に早く渡さないといけないと思ってね」
「渡す物?」
ジークさんが手に持っていた紐で丸めた紙を俺に渡した。
「これは?」
「君が国に帰るのに必要な書類だよ」
「え!?」
俺は手に持っ丸めた紙を見て驚いてしまった。
「私も驚いたよ、皇子がレン君に国に帰る手続きが出来たからレン君に渡すようにと私に頼まれてね、早く君に渡さないとと思って捜していたんだ。
『国へ帰りたい』といつも言っていたからね、君がルシード帝国に来てから皇子も落ち着かれ感謝しているよ。私もやっと護衛らしい仕事が出来たから君には感謝しきれない程だよ。これで君も国へ帰る事が出来るんだ良かったねレン君」
「……」
俺は目の前にある紙を見て、何も考える事が出来なくてただボーとしているだけだった。
「帰国の日程が決まったら私に言ってくれ、今日はゆっくりと休んだら良い。」
ジークさんは俺に話し終えると走って城内へと戻って行った…
「……お金に、帰国する為の書類…そんなに俺を早く帰らせたいのか……いや…俺がグレイ皇子に、早く帰してくれとお願いしたのと同じだ……」
俺はグレイ皇子に怒る事もできない……『帰りたい!』と何度もグレイ皇子に愚痴のように話していたから…だから…
「レン君?」
「え?」
俺は歩きながらボーとしていたようで、俺と同じようにこの国に拐われて来て、今は城内で料理人として働いているジョルジュさんと会った。
「ああっ、今日は来客が来る予定だから、グレイ様のお仕事は休みだ。今日はゆっくり過ごしたら良い」
「……」
朝の出来事が合って、お金は貰ってもグレイ皇子の仕事はするつもりでいた…
「……分かりました。失礼します……」
俺は突然の休暇に喜べなかった…いつもなら喜んでいたけど……
モヤモヤとした気持ちが消えず俺は国へ帰るのを躊躇っていた。
自分の気持ちに気付くと少しでも一緒に居たいと思ったから…
「……グレイ皇子には国に帰りたいと言ったけど、急にお金が貯まるとどうすれば良いのか分からなくなる…」
俺は、今日の休みをどう過ごせば良いのか悩み歩くと後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
「レン君!」
俺の側に駆け寄って来たのは、グレイ皇子の幼馴染みで護衛騎士をしているジークさんが笑顔で走って来た。今までの俺の呼び名に『レンさん』と呼んでいたけどジークさんと会うのが多く、いつの間にか『レン君』と呼ばれるように成った。
「会えて良かった。今日の仕事は休みと聞いてね部屋にはレン君の姿が無くて捜したよ」
「俺を捜していたのですか?」
「ああ、君に早く渡さないといけないと思ってね」
「渡す物?」
ジークさんが手に持っていた紐で丸めた紙を俺に渡した。
「これは?」
「君が国に帰るのに必要な書類だよ」
「え!?」
俺は手に持っ丸めた紙を見て驚いてしまった。
「私も驚いたよ、皇子がレン君に国に帰る手続きが出来たからレン君に渡すようにと私に頼まれてね、早く君に渡さないとと思って捜していたんだ。
『国へ帰りたい』といつも言っていたからね、君がルシード帝国に来てから皇子も落ち着かれ感謝しているよ。私もやっと護衛らしい仕事が出来たから君には感謝しきれない程だよ。これで君も国へ帰る事が出来るんだ良かったねレン君」
「……」
俺は目の前にある紙を見て、何も考える事が出来なくてただボーとしているだけだった。
「帰国の日程が決まったら私に言ってくれ、今日はゆっくりと休んだら良い。」
ジークさんは俺に話し終えると走って城内へと戻って行った…
「……お金に、帰国する為の書類…そんなに俺を早く帰らせたいのか……いや…俺がグレイ皇子に、早く帰してくれとお願いしたのと同じだ……」
俺はグレイ皇子に怒る事もできない……『帰りたい!』と何度もグレイ皇子に愚痴のように話していたから…だから…
「レン君?」
「え?」
俺は歩きながらボーとしていたようで、俺と同じようにこの国に拐われて来て、今は城内で料理人として働いているジョルジュさんと会った。
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