転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

１８

兄姉達に初めて話をした日から３日になった。
俺はあの日以来ユリウス父さんに甘える事も名前を呼ぶこともなく顔を見ればプイッと横を向く日々が続いていた。
メイド長から散々説教された日は、さすがに２人とも睡眠不足の為夜は普通に寝ていた。説教された朝は、ユリウス父さんは仕事に行かなければ成らなくて、睡眠不足のまま仕事に行っていたらしい。
俺はユリーナ母さんにも反抗をしていたが、まだオッパイを貰っていたため笑う事は余りしないが、普通にユリーナ母さんと接していた。
勇樹とも会っては居ない……光の玉に勇樹が空間に入れないようにお願いした。ユリウス父さんとして眠っている時は普通の夢を見ている筈だ。ユリウス父さんが何度か赤ん坊の俺に聞き出したいが話せない為何も言えないでいた。
何故こんな行動を取るのか俺にも分からない…赤ちゃんになってからユリウス父さんとユリーナ母さんの夫婦の間は当たり前で、２人の声や音を聞く事に別に抵抗は無かった。
夫婦だから当たり前だと分かっている……ただ、２人が俺の目の前で声や音に仕草幸せな笑みを見せると胸が苦しく痛い…
普通の赤ちゃんで前世の記憶が無かったら別に問題無いだろう。
だが俺は、前世の記憶がありユリウス父さんは前世の俺の弟で…好きだったから……それが苦しみの原因かもしれない、俺がユリーナ母さんの部屋を出れば別に問題無いだろう 
ユリウス父さんも俺に気を使わなくてすむはずだ。
俺も二人の声が届かない部屋さえ入れば、気にしなくてすむはずなのに、今は赤ん坊でそれが出来ないから辛い
「ボソボソ…」と話をする声が聞こえ俺は目を閉じているが、誰の声かは分かる。ユリウス父さんとユリーナ母さんが話をしている声が聞こえた。
今は夜で２人ともまだ起きている様だ。
「カイトの様子はどうだい？」
「まだ少し怒っているように見えるけど、以前程までは無いと思うけど…カイちゃん反抗期かしらね、少し早いけど赤ちゃんにも反抗期があるから多分そのせいかも知れないわね」
「……反抗期か…普通の反抗期ならいいが……」
ユリウス父さんとユリーナ母さんが俺の事で話をしているようだ
ギシッ…とベッドの軋む音が聞こえる多分２人ともベッドの上に座っているようだ。
メイド長から言われた後２人ともヤッては居ない様だがユリーナ母さんが限界かも知れない…オッパイを飲んでいる時小さな声で「あ…あ…」と感じる声が聞こえた為、赤ん坊の俺は驚きパッと離しオッパイを飲むのを止めた。
多分今夜ユリーナ母さんから誘われるだろう…そして赤ん坊の俺は２人のヤッている声を聞くはめになる
「旦那様……今夜良いですか？」
やはりユリーナ母さんが誘ってきたようだ
「……ごめんユリーナ今はその気分にはなれない…」
ユリーナ母さんの誘いを断り、ベッドから立ち上がりベビーベッドで眠っている俺の方へ歩いて来るのが分かった。
俺は心臓がドキドキと鼓動を打っ音が聞こえ、寝たふりをするしかなかった。
目を閉じていても分かる大きな影が俺の顔に近付き、そして小さな唇に大きな唇が重なっていた。
俺は驚きパッと目を開き、目の前には目を開けたまま金色の目で俺を見て、唇を重ねているユリウス父さんがいた。
ユリーナ母さんからは俺とユリウス父さんがキスをしているとは分からないだろう「ふふ、旦那様カイちゃんが大好きなのね。今夜振られてしまいましたわ」ユリーナ母さんは笑いながら話俺とユリウス父さんはまだキスをしている
俺は大きな唇がすっぽりと小さな唇に被さり息が出来ず、はぁ…と口を開けた時、ヌルッとユリウス父さんの舌が俺の口の中に入り、俺の舌をユリウス父さんの舌が動き舐め俺はピクピクと体を動かして、そしてユリウス父さんが唇を離し耳許で話し出した。
「誰にも渡さないよ……明日空間へ入れて…」
ユリウス父さんは耳許で話終わると、ベビーベッドから離れユリーナ母さんにお休みのキスをすると、部屋を出ていった。
俺はまだ驚いた状態で体に力が入り、明日空間へ来るのか？俺は空間よりも突然キスをしてきたユリウス父さんに驚いていた。