転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

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姿が見えないがエミリー姉にショーン兄、アニー姉そしてユリーナ母さんの皆の仕草を見ていたジェーン兄はユリウスの騎士服を握り締めたまま姿の見えないユリウスに話し掛けていた。
「…父様……僕が闘技場で総隊長さんと一緒に剣稽古をしていた時「今だ！」と、声を掛けて僕の背中を押したのは父様だったの？」
ジェーン兄が闘技場で総隊長さんと練習をしていた時攻める事が出来なかったジェーン兄に背中を押したのはユリウスだった。
「…ああっ、私だジェーン…剣の稽古に手助けをしては成らないがジェーンが中々攻め込む所が見られない様子だったからね総隊長に一撃でも打ちたいと私が思ったんだそれで総隊長の隙が見えた為に背中を押して教えたんだ…余計な事をしてしまったかい？ジェーン…」
ユリウスの問いかけにジェーン兄は首を横に振った
「父様が攻める攻撃を僕に教えてくれたんだ…本当は父様に剣稽古を教えて貰いたかった……これからもずっと父様に剣の稽古を……」
ジェーン兄は話しの途中で涙が流れ落ち声に成らなかった
「ジェーン……」
ユリウスはジェーン兄が数時間前まで着ていた騎士服を握り締めている姿を見て側に寄りジェーン兄の頭を撫でていた。
ユリウスが頭を撫でて居る事に気付いたジェーン兄が騎士服で顔を隠し泣き続けた。
「ショーンにジェーンそしてルカリオ…私からの頼み事が在るんだよ聞いてくれるかい？」
「父様の頼み事…？」
ジェーン兄が泣いている顔を声がする方へ向けてユリウスの話しを聞く事にした。
「総隊長とも相談した事でも在るんだ、三人とも騎士を目指して欲しいと思って居るんだ」
「騎士…」
「僕は騎士を始めから決めて居たよ」
「……はぁ、父様また勝手に決めて…」
ジェーン兄は騎士に成ることを決めていたと話ショーン兄は迷って居たようだ。ブランシェ家の当主を目指し騎士に成ることは諦めていた。
ルカリオ兄は騎士よりも魔法を極めたいと思っていた。
「総隊長に剣の稽古をこれから先私の代わりに指導をしてくれる事に成った…ジェーンには剣と魔法を両立して貰いたいと思って居る…そしてショーンには騎士を目指して欲しい…ユリーナの当主としての支えも大事だが、今はショーンが私の後を騎士の道を進んで貰いたいと思って居るんだ」
「父様……」
ショーン兄はユリーナ母さんの方を見て聞いていた
「…母様…僕は父様の後を騎士を目指しても良いのですか？」
「ショーンちゃんが当主に成るのはまだ先の事よ、今はショーンちゃんが目指したい事をしなさい」
「…母様、有難う御座います」
ショーン兄は長年目指していた騎士の道に進む事をユリウスと約束を交わしていた。
「ルカリオは騎士は考えているのかな…」
「…僕は騎士には向いては居ないと思います父様…僕の人生は自分で決めますから心配しなくても大丈夫です。そしてカイも僕が着いていますので大丈夫です。」
「えっ？何で僕の名前が出るの？」
俺の隣に立っているルカリオ兄を俺は不思議そうに見ていた。
「……そうか…ルカリオだったのか……」
ユリウスは何かに気付いたらしく声だけボソッと聞こえていた。
そしてユリウスは一人居ない事に気が付いた
「リンの姿が見えないけど…」
「リンちゃんはメイド達と一緒に遊んで貰って居ましたけど、お腹を空かして先に食事部屋に行って居ると思いますよ」
ユリーナ母さんがリン姉の事を話食事部屋に待って居るかも知れないとユリウスに話しをしていた。
「リンが食事部屋なら早く行こうか」
「えっ、父様も来るのですか？」
「ルカリオ酷いな父様を仲間外れにしないでくれ」
「私父様の席で一緒に食べる」
「アニーが父様の席に着いたら父様の膝の上に座ってアニーの体が浮くのかな」
「ショーン御兄様アニーの体が浮きましたら食事が出来ないと思いますわ…それに御父様が一緒に食べる事が出来ませんわ」
「……父様の幽霊でも食べるのかな」
兄姉達は声だけだがユリウスと話せた事でいつものブランシェ家の家族が戻った様な気がした。