束縛と緊縛の世界へ【完結】

Lynx🐈‍⬛

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 翌日、仕事を終えた由真は、桐生の店へとやって来た。
 完全予約制のこの日、顔パスにするという桐生の言葉を信じ、店があるビルへと来ると、人だかりが出来ている。
 僅か30人程の定員数に対し、50人は集まっていた。

「すいません!今日のショーのチケットもしあったら売ってくれませんか!」
「…………え!」

 由真がビルに近付くにつれ、声を掛けられては足止めを食らう。
 由真だけでは無い。チケットを持っているであろうカップルも声を掛けられたりしているのだ。

「ごめんなさい、私もチケット無いんだけど、取材で入れる許可を貰ってるだけだから」
「じゃ、じゃあ私も同僚って事で連れてって下さい!」
「わ、私の一存では無理よ……」

 1人許せば、それを聞いていた人間も由真に願い出る可能性もある。チケットを持った人達が入れなくなるのは、営業妨害になりかねない。

「お願いします!」
「ごめんなさい!………チケット次回頑張って取って下さい!」

 ビルのエレベーターに乗る前に、店のスタッフだろう、チケットを確認してから通されていて、由真も社名と自分の名前を言った事で、スムーズにエレベーターに乗る事が出来た。

「相変わらず、転売してくれって多いよね、桐生 翼のショー」
「やっと俺達も取れたしな、誰が売るかっての」

 エレベーターに一緒に乗ったカップルもチケットを取るのに必死だったのかもしれない。それなのに、由真は顔パスで申し訳無さが込み上げていた。

「ようこそ、板倉さん」
「多部さん、すいません今日はお邪魔します。盛況ですね」
「毎回ファンが増えてるんです」

 バーテンダーの多部が忙しい中、由真を待ち構えていた様で、エレベーター前で待っていた。

「オーナーがショーの前にお会いになりたい、と」
「終わってから取材させてもらう筈では………」
「それも予定にありますが、先にもお会いになりたい、と」
「分かりました。案内して貰えるんですか?」
「はい、ご案内します」

 すると、多部に案内された場所は店の扉ではなく非常階段の扉。だが、その非常階段を開けると、階段だけではなく別の扉があった。

「この扉を入ると直通エレベーターがあるんです。それに乗って10階に上がって下さい。そこにオーナーが居ます」
「わ、分かりました」

 ショーの前は忙しいのではないのか、とも思ったが、呼び出しなら応じなければならない、と由真は了承すると、非常階段の傍の扉の鍵を開けた多部。

「ショー迄少し時間あるので、時間15分前になったら、お呼び出ししますから」
「それは桐生さんは知ってるんですよね」
「はい。ですが、オーナーとお楽しみになるなら、時間を忘れそうなので」
「た、楽しむって………違いますから!取材なので!」
「…………プッ……」
「っ!」

 多部の冗談だと、知らずに真面目に答えてしまって、笑われた由真。

「分かってますって………でも、オーナーが自室に入れる人間は少ないので、俺も少々驚いてるんです」
「そう………なんですか?」
「えぇ、他意は無いとは思ってますが………では、俺も店の準備がありますので」
「ありがとうございます」

 多部が店に戻って行くと、由真は直通のエレベーターに乗った。
 開閉扉と上下ボタンしかない、コンパクトなエレベーターに乗ると、直ぐに扉が開く。開けば、もう其処はリビングダイニングの広々としたフロアだ。

「やぁ、いらっしゃい。由真」
「こ、こんばんは……この広い部屋に住んでるんですか?桐生さん」
「まぁね、店からこの部屋の間はスタジオなんだ」
「スタジオ?」
「そう、俺専用の撮影スタジオ」
「このビルで撮ってたんだ」
「由真も取材期間中、見せてやるよ」

 窓も大きく取ったビルの最上階は、桐生の住居だったとは思わなかった。殺風景で物が必要最小限しか無い様に見えて、店のアダルトグッズ塗れの内装の方が、人間味溢れている気がした。

「由真?」
「は、はい!」
「アンタも今日のショーに協力してくれないか」
「え?」

 そう一言言った桐生は、由真をいきなり抱き寄せて腰を掴んだ。

「い、いきなり何ですか!」

 例え、緊縛を由真が桐生にお願いしていたからと言っても、取材の域の事で、スキンシップは望んではいない。

「悪いね、こっちにもさ……メリットってもんが欲しいのさ………最近、創作意欲が薄れて来たから、新しいモデルも探してたんだよね」
「そ、それに私を、て言うんですか!」
「いや?いきなり過ぎるし、由真の身体確認してないのに、ショーには出す訳ないだろ」
「じゃ、じゃあ何なんですか!」
「………コレ、入れといてくんない?」
「………え!」

 桐生が持っていた物が、由真の履いていたスカートの中に弄ると、下着の上から振動が与えられた。

「緊縛ショー中に、俺はアンタがショーを見ながら、想像してんのを見たいのさ」
「へ、変態じゃないですか!」
「SMプレイする事自体変態じゃないか………振動はさせないから安心しな」
「んっ……ふっ……」

 尻から弄られたアダルトグッズは由真の秘蕾に押し当てられて、由真も感じてしまう。

「入れた事あるんだろ?ローター」
「っんっ……桐……う……さ……」
「………っ!……いい顔するじゃん、アンタ……普段眼鏡外してろよ」

 眼鏡越しの顔を、近距離で見る男は桐生が初めてだ。そんな事を男に言われた事も、抱き寄せられた事もない由真は心拍が上がる。

「………っ!……ド近視なんです!」
「コンタクトにしたら?」
「あ………合わな………くて……」
「………ふ~ん、そっか………なら仕方ないな………」
「っああっ!」

 雑談して気を紛らわす事も出来なくなる由真。
 桐生は、下着の中にローターを入れたのだ。
 そのローターは、クロッチの上から由真の秘壺に押し込まれてしまった。

「これで良し………と……」
「良し、じゃありません!取らせて下さい!」
「振動は止めるって」

 由真は、桐生から解放され、スカートの上から秘部に手を当て、屈んでしまった。

「っ………んっ……」
「ほらな?」

 幾ら振動が止められても、入っている感覚は常にある。

「ショーが終わる迄協力してくれ」
「…………そ、そんな……」
「特等席も用意してあるし、由真はVIP待遇なんだから」
 
 そう桐生が言うと、多部からの連絡だろうか、桐生のスマートフォンが鳴った。

「………分かった、今から板倉さんと降りる」
「………へ?」
「始まるってさ………ほら、行こうか……立って」
「ま、まだ抜いて……」
「時間無い」
「………そ、そんな……」

 桐生の確信犯的な行動で、由真は振り回されている。
 ショーに穴を開ける訳にはいかず、桐生は由真の腕を取り立ち上がらせると、自室から連れ出されてしまった。
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