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再会の包容♡

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 業務が終わり、従業員出入り口から出て来る穂高。先輩医師に連れられて、と言う方が正しいかもしれない。嫌そうな顔のまま、引っ張られる姿が従業員出入り口から見えた。

「…………あれ、美人先生居る」
「え!?」

 出入り口から見える場所に玲良が立っている。

「お疲れ様、穂高」
「………玲良……何で……」
「少し話せないかな、と思ったんだけど……また今度にしようかな………またね、穂高」

 他の人と一緒に居るのを見て、玲良は穂高と話すのを諦めて駅の方へと歩き出した。

「先輩!!また明日!!」
「あ!おい!!富樫!!」
「玲良!!」
「…………いいの?大丈夫?」
「こっちのがいい」
「……………すいません、富樫をお借りします」

 玲良を追い掛けて並ぶ穂高だが、玲良は足を止めて、穂高の先輩医師に一礼した。

「富樫!絶対に聞き出すからな!!」
「……………行くぞ、玲良」

 病院の前でタクシーに穂高は玲良を乗せると、玲良が聞き慣れた住所とマンション名を運転手に伝える。

「…………まだ住んでたの?」
「……まぁな………大学にも近かったし」
「………そっか、その附属病院に居るんだもんね………賭けだったけど………」
「何か言ったか?」
「………ううん………こっちの事……」

 タクシーのドアにピッタリくっついている玲良。穂高とは距離を取って座っていたから、穂高には聞こえないであろう独り言を呟く。そんな玲良を、穂高は夜間の暗がりで玲良が映る窓ガラスを通して、玲良を見つめる。穂高が一途に恋い焦がれた愛しい女。
 マンションの前に停まるタクシー。穂高が料金を払った為、玲良も財布を出し半額出そうとする。

「半分払うよ」
「連れて来たのは俺だ………俺は今、玲良が住んでる場所も知らないし、落ち着ける場所が咄嗟に思いつかなかったから悪かったな、マンションで」
「…………畏まる様な場所よりいいよ……穂高にとって嫌な話だったら、困るもの」

 エレベーターが1階に降りて来ると、先に玲良を乗せた穂高。紳士的な振る舞いをする様になった様だ。

「嫌な話なのか?」
「…………分からない……少なくとも私は緊張してる……今も穂高の部屋に入る資格あるのか、て………」
いい、て言って連れて来てんだけど?」
「彼女は?居ないの?」
「……………」

 穂高は無言で玲良を見つめる。

「穂高?」
「……………先……降りろ」

 エレベーターが、穂高の住む部屋の階に着く。扉が開き、玲良の背に触れ軽く押す。

「!!………う、うん」

 服越しに穂高の手の大きさが分かると、玲良は背筋を凍らせた様に硬直し歩き出した。
 穂高は部屋の鍵を開け、再び玲良を先に入れる。部屋の施錠も入って直ぐに行うと、靴を脱いだ玲良をいきなり抱き締めた。

「玲良………会いたかった……」
「………っ!…………穂高!!………ごめん……ごめんなさい!!居なくなって……ごめんなさい………くっ………ぐすっ……」
「…………話後!!6年分補充させろ!!」
「………ほ………っ………だ……か……シャ…ワー…………先……」
「…………っ!」

 ビリッ!

「!!」

 抱き締めたその腕は、玲良の服を割く様に、ブラウスのボタンを引き千切る。キスを仕掛けられ、抱き締められた腕の中は身動き取れず、玲良も驚いた。

「弁償はする!今日は帰さねぇ!」
「んあっ!穂高っ激し………」

 ブラウスから巻くし上げたブラから、玲良の胸を露わにし、穂高の手繰り寄せた手により乳首を扱かれ、耳朶を喰む。玲良の記憶にあった愛撫とは違う。余裕の無い愛撫であるのは間違いは無い。まるで、ハジメテ抱き合った頃の様な余裕の無さだが、愛撫のテクニックは上手くなっていた。

「あぁっ………玄関で……やだっ!」
「……………悪かったな……余裕無いんだよ!直ぐにお前ん中入りたいんだ!」

 スカートも下ろされ、ストッキングの上から蜜口を擦る指。玲良を圧迫される下半身は穂高には邪魔でしかなく、ストッキングも引っ張り破られてしまった。

「酷っ!乱暴過ぎ!」
「…………うるせぇ……強引でも濡れてんの誰だよ!」
「!!」
「グチョグチョ………」

 内ポケットから避妊具を取り出し、口でパウチを破る穂高。何故、スーツのポケットに避妊具があるのかも突っ込めなかったが、穂高は器用にベルトとボタンを外し、下着諸共ズボンを下ろすと、避妊具を着けた。あっという間に、玲良の下着のクロッチをずらし膣口に当てると、直ぐに挿入る。

「………っ!……穂高……………あぁっ!んぐっ!」
「………くっ!………ヤバイ………持ってかれるっ!」

 穂高が一番、玲良としたかった事だ。昼間、病院で見た玲良は高校生の時の玲良と比べ洗礼された美しさだった。才色兼備、容姿端麗。この玲良を誰にも渡したくない、と再会した直後から思っていた穂高。あの時、また暫く会えないと思っていたのに、帰りを待っていた玲良を見ては、もう理性等無くなっていた。

「……………」
「んんっ…………はぁ………な……で抜く……!!!」

 穂高は玲良に持って行かれそうな気持ち良さを感じ、一度抜く。玲良はそれが不思議で、一瞬理性を取り戻すが、直ぐに飛ばされた。

「ああぁぁぁっ!!」
「早いぞ、イクの」
「……………だ……て………気持ち……いい……の………あんっ!!」
「ベッド行くぞ………しがみつけ」
「え!………やだっ!怖い………んんっんっ!!」
「…………ヤバイぐらいに締め付けて来るな、玲良」
「やぁ………奥っ………刺激……」
「………こうか?」
「!!!!」

 お尻を抱え、下から突き上げた穂高に、玲良は身体を仰け反らせた。子宮口にゴリゴリ当てられ、玄関からのセックスで何度潮を吹いたか分からないぐらい、足はべっとりと濡れている。

「悪いが、1回シてもまだ話は無理だな………もう少し話は後回しにさせてくれ」
「…………ああっ………歩いちゃ……やぁ……」
「気持ちいい癖に………」
「穂高の馬鹿ぁ!」
「医者に馬鹿って言う女お前ぐらいだぞ」
「…………はぁ………はぁ………」

 ベッドに下ろされ、穂高は服を脱ぐと、玲良の服も脱がせた。もう、破られた服は着る事は出来ない。

「乱れた格好も陵辱したくなる程だったが、やっぱり裸がいいな………以前より育ったな………特に胸が………」
「穂高は…………スケベ差が増したんじゃない?」
「…………あぁ、認めるな……それは」

 穂高はまだ一度も果ててない肉棒に装着した避妊具も取り払い、玲良に覆いかぶさった。スケベになったと言われて火が着いたのかもしれず、玲良は後退りする。
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