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指輪2。
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かざね「や・・・でも・・・・。」
千秋「他のも見たらいい。ゆっくり考えてもいいんだし。」
かざね「・・・・うん。」
かざねは指輪を外し、店員に返した。
店員「サイズ、お調べしましょうか。」
千秋「お願いします。」
店員が持って来た一本の棒。
指輪が小さいのから大きいのまで、順番にじゃらじゃらとたくさんついていた。
店員「5からいきましょう。」
かざねの指にはめられていく指輪。
かざね「・・・ちょっとキツい・・・です。」
店員「6がよさそうですねー。」
そう言って違う指輪をかざねにはめた。
かざね「あ・・・ちょうどいい。」
店員「『6』です。」
千秋「ありがとう。」
かざねの指のサイズが分かったところで、俺たちは店を出ることにした。
店員「またのご来店、お待ちしております。」
店員に見送られ、俺たちは店を出た。
かざね「・・・・・。」
千秋「・・・・・。」
出る時、かざねは一度振り返ったのを俺は見ていた。
千秋(・・・まぁ、一度気に入ったものはなかなか頭から離れないよな。)
俺は、歩き進めるかざねの右手を取った。
かざね「?」
千秋「痛くないか?」
かざね「ずっとしびれてるけど・・・大丈夫だよ?」
千秋「そっか。手術は日帰りでできる。早くにした方が痛みは減るけど・・・どうする?」
かざね「・・・1カ月、待って。音楽団辞めてくるから。」
千秋「・・・わかった。」
かざねには悪いが、『指輪』のことは一時忘れてもらう。
かざねが身辺整理に忙しくしてる間に・・・俺は計画を練る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
かざねside・・・
ショッピングモールから帰ってきた夜・・・
かざね「・・・痛い。」
深夜、ちーちゃんが眠ったあとに痛み出した手。
もともと痛みには強いから耐えれるけど・・・眠れない。
かざね「明日・・・ユウトさんに話をしに行って・・・謝らなきゃ。」
『明日』のことを考えながら気を紛らわす。
かざね「音楽団のみんなにも話をして・・・挨拶して・・・。」
そんなことを考えてると、だんだん悲しくなってきた。
かざね「・・・音楽は辞めない。続けるんだから・・。」
そう心に決めながら私は布団を頭までかぶって眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
翌日・・・
ユウトさんに電話をして呼び出した私。
コンサートホールの前で待ち合わせをした。
ユウト「かざねちゃん、お待たせ。」
やってきたユウトさんと一緒に近くのカフェに入った。
コーヒーを飲みながら・・・『手』のことを話す。
ユウト「・・・・そう。」
かざね「自己管理不足ですみません・・・。」
ユウト「いや・・・それは仕方ないよ・・・。」
迷惑をかけることはわかってる。
かざね「あの・・新しいピアニストを見つけるの、私に任せてもらえませんか?」
これくらいしかできない。
ユウト「・・・それはいいけど・・・見つけなくてもいいよ?」
かざね「・・・・え?」
ユウト「うちの音楽団で演奏する曲目で・・・ピアノのある曲はもともと少ない。リハビリして・・戻ってきたらいいんじゃない?」
ユウトさんの言葉は・・・嬉しかった。
でも、もう一度、今と同じように弾ける保証はどこにもない。
むしろ無いに等しいくらいだ。
かざね「ありがとう・・ございます。でも・・・辞めます。お世話になりました。」
ユウト「・・・そう。残念だ。・・・新しいピアニストは探さなくていいよ。リハビリを続けて・・・弾けるようになったらまた連絡して?ホールで・・・演奏しよう。」
かざね「!・・・そう言っていただけて嬉しいです。」
ユウトさんと相談して、リハの合間に他の団員さんたちに挨拶に行くことが決まった。
全員が一度に揃うことはまぁ無いから、何回かに分けて。
ユウト「みんなもきっと残念がるな。」
かざね「すみません・・・。」
ユウト「聞きにはおいでよ?『耳』はなんともないんだから。」
かざね「!・・・はいっ。」
嬉しい言葉をたくさんもらった私。
なにかで・・・恩返しできたらいいな・・・と思いながら、コーヒーを飲んだ。
千秋「他のも見たらいい。ゆっくり考えてもいいんだし。」
かざね「・・・・うん。」
かざねは指輪を外し、店員に返した。
店員「サイズ、お調べしましょうか。」
千秋「お願いします。」
店員が持って来た一本の棒。
指輪が小さいのから大きいのまで、順番にじゃらじゃらとたくさんついていた。
店員「5からいきましょう。」
かざねの指にはめられていく指輪。
かざね「・・・ちょっとキツい・・・です。」
店員「6がよさそうですねー。」
そう言って違う指輪をかざねにはめた。
かざね「あ・・・ちょうどいい。」
店員「『6』です。」
千秋「ありがとう。」
かざねの指のサイズが分かったところで、俺たちは店を出ることにした。
店員「またのご来店、お待ちしております。」
店員に見送られ、俺たちは店を出た。
かざね「・・・・・。」
千秋「・・・・・。」
出る時、かざねは一度振り返ったのを俺は見ていた。
千秋(・・・まぁ、一度気に入ったものはなかなか頭から離れないよな。)
俺は、歩き進めるかざねの右手を取った。
かざね「?」
千秋「痛くないか?」
かざね「ずっとしびれてるけど・・・大丈夫だよ?」
千秋「そっか。手術は日帰りでできる。早くにした方が痛みは減るけど・・・どうする?」
かざね「・・・1カ月、待って。音楽団辞めてくるから。」
千秋「・・・わかった。」
かざねには悪いが、『指輪』のことは一時忘れてもらう。
かざねが身辺整理に忙しくしてる間に・・・俺は計画を練る。
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かざねside・・・
ショッピングモールから帰ってきた夜・・・
かざね「・・・痛い。」
深夜、ちーちゃんが眠ったあとに痛み出した手。
もともと痛みには強いから耐えれるけど・・・眠れない。
かざね「明日・・・ユウトさんに話をしに行って・・・謝らなきゃ。」
『明日』のことを考えながら気を紛らわす。
かざね「音楽団のみんなにも話をして・・・挨拶して・・・。」
そんなことを考えてると、だんだん悲しくなってきた。
かざね「・・・音楽は辞めない。続けるんだから・・。」
そう心に決めながら私は布団を頭までかぶって眠りについた。
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翌日・・・
ユウトさんに電話をして呼び出した私。
コンサートホールの前で待ち合わせをした。
ユウト「かざねちゃん、お待たせ。」
やってきたユウトさんと一緒に近くのカフェに入った。
コーヒーを飲みながら・・・『手』のことを話す。
ユウト「・・・・そう。」
かざね「自己管理不足ですみません・・・。」
ユウト「いや・・・それは仕方ないよ・・・。」
迷惑をかけることはわかってる。
かざね「あの・・新しいピアニストを見つけるの、私に任せてもらえませんか?」
これくらいしかできない。
ユウト「・・・それはいいけど・・・見つけなくてもいいよ?」
かざね「・・・・え?」
ユウト「うちの音楽団で演奏する曲目で・・・ピアノのある曲はもともと少ない。リハビリして・・戻ってきたらいいんじゃない?」
ユウトさんの言葉は・・・嬉しかった。
でも、もう一度、今と同じように弾ける保証はどこにもない。
むしろ無いに等しいくらいだ。
かざね「ありがとう・・ございます。でも・・・辞めます。お世話になりました。」
ユウト「・・・そう。残念だ。・・・新しいピアニストは探さなくていいよ。リハビリを続けて・・・弾けるようになったらまた連絡して?ホールで・・・演奏しよう。」
かざね「!・・・そう言っていただけて嬉しいです。」
ユウトさんと相談して、リハの合間に他の団員さんたちに挨拶に行くことが決まった。
全員が一度に揃うことはまぁ無いから、何回かに分けて。
ユウト「みんなもきっと残念がるな。」
かざね「すみません・・・。」
ユウト「聞きにはおいでよ?『耳』はなんともないんだから。」
かざね「!・・・はいっ。」
嬉しい言葉をたくさんもらった私。
なにかで・・・恩返しできたらいいな・・・と思いながら、コーヒーを飲んだ。
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