34 / 60
近寄っていく心
危険な予感
しおりを挟む
ほのかに灯る灯りを頼りに蠢く者がいた。
「ガラ様。準備は整っております。」
「あぁ、すまないな。」
「偉く機嫌が良さそうですね。何か良いものでも?」
「あぁ、首輪をした可愛らしいものを見つけてね。その首輪も楽しそうだが、そのものも可愛らしくて、壊してしまいたいぐらいでしたよ。」
ニコニコしながら、側に控えている者に声かける。
「あぁ、あの可愛らしい者ですね。もし良ければ、私も参加したいぐらいです。」
「そうそう、思うにあの首輪、壊すのは難しいでしょうが、緩めて外す事は出来るのでは……と思うのですよ。少し手に入れてもらわないといけないものがあるのですがね。」
そう言って、羽ペンでいくつかのメモを書き渡す。
「それらを手に入れてください。まずはそれからです。そして、連れ帰れば、この国は面白い事になりそうですね。ふふっ……そして、可愛らしいものを持ち帰って……どう楽しむか、ワクワクします。」
「我が君は、他人のものを奪い取るのがお好きですから……」
「酷いね。だが、お前たちも好きだろ?」
「わかりました。まずはこれらを手に入れてきます。あと、あの精霊が邪魔ですが……」
「その時は、精霊除けがありますからね。それでどうにかなるでしょう。魔力は我が国にもありますしね。過去の遺産も……それをうまく使えば……」
「では……」
そう言って、姿が消えた。
ふふっ、あれを手に入れたら、奴はどう動くだろう。まさか外して連れ去るとは思っていまい。
魔力が暴走するという情報は得ているが、それがどのくらいのものかはわからないが、この国で暴走してくれたら……そう考えると楽しすぎる。
側ではみれないがね……危険だから
あのものにつるバラを巻きつけたら楽しいから……それとも鉄の鎖で繋いで……
想像するだけでワクワクする。
数人で絡ませて見ているのも楽しいかもしれない……
今は想像だけだが、実際は……
過去の産物を数点持ち合わせているから、それを使おう。
うまくいけば、我が国のメリットにもなるし……
思わず黒い笑みが浮かぶ。
今だけ、楽しんでいるといい。
私が刈り取ってあげますから………
ふふふっ……はははっ……
奴の放った影にも気づかれてはいけないから、慎重に。
そう考えながら、闇に消えた。
「ガラ様。準備は整っております。」
「あぁ、すまないな。」
「偉く機嫌が良さそうですね。何か良いものでも?」
「あぁ、首輪をした可愛らしいものを見つけてね。その首輪も楽しそうだが、そのものも可愛らしくて、壊してしまいたいぐらいでしたよ。」
ニコニコしながら、側に控えている者に声かける。
「あぁ、あの可愛らしい者ですね。もし良ければ、私も参加したいぐらいです。」
「そうそう、思うにあの首輪、壊すのは難しいでしょうが、緩めて外す事は出来るのでは……と思うのですよ。少し手に入れてもらわないといけないものがあるのですがね。」
そう言って、羽ペンでいくつかのメモを書き渡す。
「それらを手に入れてください。まずはそれからです。そして、連れ帰れば、この国は面白い事になりそうですね。ふふっ……そして、可愛らしいものを持ち帰って……どう楽しむか、ワクワクします。」
「我が君は、他人のものを奪い取るのがお好きですから……」
「酷いね。だが、お前たちも好きだろ?」
「わかりました。まずはこれらを手に入れてきます。あと、あの精霊が邪魔ですが……」
「その時は、精霊除けがありますからね。それでどうにかなるでしょう。魔力は我が国にもありますしね。過去の遺産も……それをうまく使えば……」
「では……」
そう言って、姿が消えた。
ふふっ、あれを手に入れたら、奴はどう動くだろう。まさか外して連れ去るとは思っていまい。
魔力が暴走するという情報は得ているが、それがどのくらいのものかはわからないが、この国で暴走してくれたら……そう考えると楽しすぎる。
側ではみれないがね……危険だから
あのものにつるバラを巻きつけたら楽しいから……それとも鉄の鎖で繋いで……
想像するだけでワクワクする。
数人で絡ませて見ているのも楽しいかもしれない……
今は想像だけだが、実際は……
過去の産物を数点持ち合わせているから、それを使おう。
うまくいけば、我が国のメリットにもなるし……
思わず黒い笑みが浮かぶ。
今だけ、楽しんでいるといい。
私が刈り取ってあげますから………
ふふふっ……はははっ……
奴の放った影にも気づかれてはいけないから、慎重に。
そう考えながら、闇に消えた。
3
あなたにおすすめの小説
王様お許しください
nano ひにゃ
BL
魔王様に気に入られる弱小魔物。
気ままに暮らしていた所に突然魔王が城と共に現れ抱かれるようになる。
性描写は予告なく入ります、冒頭からですのでご注意ください。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
吸血鬼公爵の籠の鳥
江多之折
BL
両親を早くに失い、身内に食い潰されるように支配され続けた半生。何度も死にかけ、何度も自尊心は踏みにじられた。こんな人生なら、もういらない。そう思って最後に「悪い子」になってみようと母に何度も言い聞かされた「夜に外を出歩いてはいけない」約束を破ってみることにしたレナードは、吸血鬼と遭遇する。
血を吸い殺されるところだったが、レナードには特殊な事情があり殺されることはなく…気が付けば熱心に看病され、囲われていた。
吸血鬼公爵×薄幸侯爵の溺愛もの。小説家になろうから改行を増やしまくって掲載し直したもの。
待て、妊活より婚活が先だ!
檸なっつ
BL
俺の自慢のバディのシオンは実は伯爵家嫡男だったらしい。
両親を亡くしている孤独なシオンに日頃から婚活を勧めていた俺だが、いよいよシオンは伯爵家を継ぐために結婚しないといけなくなった。よし、お前のためなら俺はなんだって協力するよ!
……って、え?? どこでどうなったのかシオンは婚活をすっ飛ばして妊活をし始める。……なんで相手が俺なんだよ!
**ムーンライトノベルにも掲載しております**
そのモブは、私の愛しい唯一無二
ミクリ21
BL
アズエル・ミスティアはある日、前世の記憶を思い出した。
所謂、BLゲームのモブに転生していたのだ。
しかし、アズエルにはおかしなことに思い出した記憶が一つだけではなかった。
最初はモブだと信じきっていたのに、副会長セス・フェリクスに迫られ続けるアズエルの話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる