2 / 124
1章 始まりの街ロンドン
2 VSウルフ
しおりを挟む
雪山に到着した俺達は、早速そこでウルフと遭遇した。
本当に依頼通りウルフは山奥から2匹降りてきていた。
ウルフから自分達との距離は約百メートル以上。
一見、白い狼に見えるが、ギラッとした赤い目と鋭い牙は普通の狼とは違っている。
自分達は木の影に隠れているが、ウルフは鼻をクンクン動かし、どうやら獲物の臭いを嗅ぎつけている。
「このまま行かせたら街へ被害が出る。なんとしてもここで食い止めるぞ!」とホルトは言った。
此方の場所を先に知られる前に攻撃を仕掛けたい。
ホルトが考えた事前の打ち合わせ通りに皆は配置に動く。
障害物はこの森だ。邪魔にならない場所を見つけ、横に倒れている木をうまく利用し、狙撃ポイントを確保。照準をウルフに当てる。
まだ、ウルフは此方に気づいていない。
その間に接近戦のメンバーも配置を完了した。
狙撃を行えば、当然ウルフ達に場所が気づかれる。一人一匹を見事に仕留めれば問題ないが、それた場合の為に接近戦はスナイパーを守備する必要がある。
「よし、やってくれ」
ホルトは無線で仲間に伝えた。
「了解」
息を整え、二人は引き金を引いた。
銃声が鳴り響く。
双眼鏡で俺は獲物を確認していた。
一匹は首元に命中。横へ倒れた。
もう一匹は腹に命中。致命傷にならず、倒れても動きあり。
更に狙撃が行われ、今度は確実に仕留めた。
だが、その直後、どっからか遠吠えがした。
「しまった! 近くに群れがいたんだ。銃声を聞かれた。皆、ここから離れるぞ。群れに囲まれでもしたら食い殺される!」
ホルトが無線で皆にそう伝えると、急いで西へと急いだ。
だが、急ぎたくても雪で足がとられる。
「ジーク、大丈夫か」
ホルトが心配して後ろを振り向きながら聞いた。
「あ、ああ!」
走る俺達。そこへ、全速力で駆け下りるウルフの群れが間近に迫った。
皆、息が荒い。そこへ更に不運が度重なる。
雪だ。
雪が降ってきたのだ。しかも、この日は風が強い。さっきまでは吹雪になる雰囲気ではなかったのに、一気に天候が変わった!
「おい、ホルト隊長。このままじゃ街まで間に合わないぞ」とソニエールが言った。
「そうだな」状況を把握し、次の行動を考えだすホルト。
だが、ウルフの群れは此方の都合よくは待ってはくれない。
ウルフの一番先頭が俺達に辿り着いた。
「仕方ない。全員、武器を抜け!」とホルトが言うと、全員が武器を抜いた。
俺もギルドから借りた片手剣を抜く。
「ジーク来るぞ!」
早速一匹が自分に向かってかかってきた。
どんな冒険も、想定通りにはいかない。旅の途中で想定外のトラブルが起きるものだ。今、俺はその渦中にある。
初めての戦闘。だが、緊張することはない。これはゲームの世界。死ぬことはない。
大きな口を開けてウルフは飛びかかった!
「おらああああ!!」
俺は大声をあげながら片手剣をバットのように振るった。
すると、自分の両手に重さがかかる。
なんとか飛びかかったウルフを片手剣で振り払ったが、当たったは当たったが、斬ったという感じではなかった。
実際、俺の目の前で倒れたウルフは直ぐに起き上がっていた。血は流れていない。
切れ味が悪いと聞いてはいたが、本当に全然斬れていない。
「よくやった!」
ホルトは褒めると、トドメを斧で首を命中させ倒した。
「凄い」
いや、所詮はNPCだ。感心している場合じゃない。
「まだ来るぞ!」
ホルトが言うようにウルフの群れは目前だった。
あれだけの数を全てやりきれるのか!?
そんな不安がある中、どこからか銃声が鳴り響いた。
俺はオッドとホワイトを見たが、二人とも首を横に振った。
それじゃ誰が?
「誰かが俺達を援護してくれているようだ」
状況を察知したホルトはそう言った。
だが、誰が? と、そこにベストと帽子、銃を持った青年が森の中から現れた。
「ハンターか」とホルトは青年に訊いた。
「無事か?」
「ああ。あれはあんたらの仲間のおかげか」
「そうだ。こっちだ」
そう言って青年は歩き出した。そっちの方角は街ではない。どこへ向かおうとしているのか。しかし、全員はその青年を疑うことなくあとをついていった。
そして、森の中を進んで暫くすると、大きな塀と門扉が現れた。
その門を通るとそこには石造りの立派なお城が建っていた。
「誰の家だ?」とホルトは訊いた。
「ここはドーソン家の別荘でした。ですが、没落し別荘は売りに出され、今はホテルになっています」
「ドーソン家……どこかで聞いたことのある名だな」
「さ、中へ。今日はもっと寒くなります。今日一日は諦めて泊まっていった方がいい」
「どうやらそのようだ。そうさせていただこう」
ホルトは空を見てそう言った。
本当に依頼通りウルフは山奥から2匹降りてきていた。
ウルフから自分達との距離は約百メートル以上。
一見、白い狼に見えるが、ギラッとした赤い目と鋭い牙は普通の狼とは違っている。
自分達は木の影に隠れているが、ウルフは鼻をクンクン動かし、どうやら獲物の臭いを嗅ぎつけている。
「このまま行かせたら街へ被害が出る。なんとしてもここで食い止めるぞ!」とホルトは言った。
此方の場所を先に知られる前に攻撃を仕掛けたい。
ホルトが考えた事前の打ち合わせ通りに皆は配置に動く。
障害物はこの森だ。邪魔にならない場所を見つけ、横に倒れている木をうまく利用し、狙撃ポイントを確保。照準をウルフに当てる。
まだ、ウルフは此方に気づいていない。
その間に接近戦のメンバーも配置を完了した。
狙撃を行えば、当然ウルフ達に場所が気づかれる。一人一匹を見事に仕留めれば問題ないが、それた場合の為に接近戦はスナイパーを守備する必要がある。
「よし、やってくれ」
ホルトは無線で仲間に伝えた。
「了解」
息を整え、二人は引き金を引いた。
銃声が鳴り響く。
双眼鏡で俺は獲物を確認していた。
一匹は首元に命中。横へ倒れた。
もう一匹は腹に命中。致命傷にならず、倒れても動きあり。
更に狙撃が行われ、今度は確実に仕留めた。
だが、その直後、どっからか遠吠えがした。
「しまった! 近くに群れがいたんだ。銃声を聞かれた。皆、ここから離れるぞ。群れに囲まれでもしたら食い殺される!」
ホルトが無線で皆にそう伝えると、急いで西へと急いだ。
だが、急ぎたくても雪で足がとられる。
「ジーク、大丈夫か」
ホルトが心配して後ろを振り向きながら聞いた。
「あ、ああ!」
走る俺達。そこへ、全速力で駆け下りるウルフの群れが間近に迫った。
皆、息が荒い。そこへ更に不運が度重なる。
雪だ。
雪が降ってきたのだ。しかも、この日は風が強い。さっきまでは吹雪になる雰囲気ではなかったのに、一気に天候が変わった!
「おい、ホルト隊長。このままじゃ街まで間に合わないぞ」とソニエールが言った。
「そうだな」状況を把握し、次の行動を考えだすホルト。
だが、ウルフの群れは此方の都合よくは待ってはくれない。
ウルフの一番先頭が俺達に辿り着いた。
「仕方ない。全員、武器を抜け!」とホルトが言うと、全員が武器を抜いた。
俺もギルドから借りた片手剣を抜く。
「ジーク来るぞ!」
早速一匹が自分に向かってかかってきた。
どんな冒険も、想定通りにはいかない。旅の途中で想定外のトラブルが起きるものだ。今、俺はその渦中にある。
初めての戦闘。だが、緊張することはない。これはゲームの世界。死ぬことはない。
大きな口を開けてウルフは飛びかかった!
「おらああああ!!」
俺は大声をあげながら片手剣をバットのように振るった。
すると、自分の両手に重さがかかる。
なんとか飛びかかったウルフを片手剣で振り払ったが、当たったは当たったが、斬ったという感じではなかった。
実際、俺の目の前で倒れたウルフは直ぐに起き上がっていた。血は流れていない。
切れ味が悪いと聞いてはいたが、本当に全然斬れていない。
「よくやった!」
ホルトは褒めると、トドメを斧で首を命中させ倒した。
「凄い」
いや、所詮はNPCだ。感心している場合じゃない。
「まだ来るぞ!」
ホルトが言うようにウルフの群れは目前だった。
あれだけの数を全てやりきれるのか!?
そんな不安がある中、どこからか銃声が鳴り響いた。
俺はオッドとホワイトを見たが、二人とも首を横に振った。
それじゃ誰が?
「誰かが俺達を援護してくれているようだ」
状況を察知したホルトはそう言った。
だが、誰が? と、そこにベストと帽子、銃を持った青年が森の中から現れた。
「ハンターか」とホルトは青年に訊いた。
「無事か?」
「ああ。あれはあんたらの仲間のおかげか」
「そうだ。こっちだ」
そう言って青年は歩き出した。そっちの方角は街ではない。どこへ向かおうとしているのか。しかし、全員はその青年を疑うことなくあとをついていった。
そして、森の中を進んで暫くすると、大きな塀と門扉が現れた。
その門を通るとそこには石造りの立派なお城が建っていた。
「誰の家だ?」とホルトは訊いた。
「ここはドーソン家の別荘でした。ですが、没落し別荘は売りに出され、今はホテルになっています」
「ドーソン家……どこかで聞いたことのある名だな」
「さ、中へ。今日はもっと寒くなります。今日一日は諦めて泊まっていった方がいい」
「どうやらそのようだ。そうさせていただこう」
ホルトは空を見てそう言った。
0
あなたにおすすめの小説
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
婚約破棄ですか?あなたは誰に向かって口をきいているのですか!?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私、マリアンヌ・バークレーは王宮の誕生日パーティーでいきなり婚約破棄を言い渡された。は!?婚約破棄ですか?あなたは誰ですの?誰にモノを言っているのですか?頭大丈夫ですか?
【完結】たぶん私本物の聖女じゃないと思うので王子もこの座もお任せしますね聖女様!
貝瀬汀
恋愛
ここ最近。教会に毎日のようにやってくる公爵令嬢に、いちゃもんをつけられて参っている聖女、フレイ・シャハレル。ついに彼女の我慢は限界に達し、それならばと一計を案じる……。ショートショート。※題名を少し変更いたしました。
別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが
まっど↑きみはる
ファンタジー
「我が宿敵!! あなたに、私の夫となる権利をあげるわ!!」
そう、王国騎士『マルクエン・クライス』は、敵対していた魔剣士の女『ラミッタ・ピラ』にプロポーズを受けのだ。
モブ転生とはこんなもの
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。
乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。
今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。
いったいどうしたらいいのかしら……。
現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
他サイトでも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる