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2章 箱の中身は
06 ボーダンの話
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その後、ボーダンは警部によって食堂車に呼び出された。
「私に訊きたいことがあるそうだが、話すことはもうないと思うが? 犯人は捕まえたのだろ?」
「あの犯人はあくまでも盗みをしただけで、カリン・ペイン殺害に関与していません。第一、カイン・ペイン殺害にあの6名は不可能です。皆さんがそう証言をされたじゃありませんか」とジークは言った。
「何故、君がいるんだ」
「私が許可しました」と警部は言った。
「何? 警察はいつから探偵に捜査をさせるようになった?」
「ボーダン市議、今は私の話しに集中してはくれませんか?」
市議はフンと鼻息を荒くした。
「いいだろう。なら、殺害された時間は別の可能性もある。あの銃声がフェイクだったのだ」
「あり得ません。第一発見者の車掌が銃声を聞いて、既に遺体を発見している以上、発砲の後に殺害するのは不可能」
「その前かもしれん。私はあの記者が夕食以降姿を見ていない。その時間帯からなら、アリバイのないものは出てくるのではないのか? あなた達は発砲音がした時間帯に縛られているが、それこそがミスリードだったかもしれんぞ」
「そもそもボーダン市議、私達はあなたが犯人であるという確証を持っています」
「なんだと!?」
ボーダンは顔を青ざめた。
「いいですか、犯人はまず最後の忠告をカリン・ペインにしました。ドアの下の隙間から入れておいてね。それを見たカリン・ペインは残念ながら脅迫に屈することはありませんでした。普通に堂々と食堂車に現れ、何気ない雰囲気を見たあなたはあの記者の強さを知った。だから、最終手段に出たのです。あなたはトイレに行くふりをし、本当はトイレには行かずカリン・ペインの部屋へ向かった。ドアを開けた彼女は、脅迫したのがボーダン市議だったと知り、むしろ脅迫した内容まで記事にするつもりだったのでしょう。彼女は知らなかった。焦った市議があなたに直接交渉に来たのだと勘違いをしたんです。本当はこれから市議に殺されるとも知らずに。そして、犯行は行われた。動機はあなたのスキャンダルを記者に知られたことです。あなたが焦ったのは、市長選が近いからです」
「バカバカしい。全て妄想だ。第一、スキャンダルなんてものはないし、あるとしたらあの女のことだ、とっとと公表している筈だろ」
「随分と、あの記者のことを理解している言い方をしますね」
「っ! 揚げ足を取るとはいい性格ではないな!」
「残念なことに探偵は警察同様嫌われ役です」
「おい」と思わず警部がツッコミを入れた。
ジークは咳払いをした。
「そして、この場所をあなたが選んだ最大の理由は協力者がいることです。あなたは昔、この鉄道会社に対して大金の援助をしていますね。鉄道会社にとって銀行から金を借りるにも国によって制限がかけられます。借金に頼らず投資を受ける必要が出た会社にあなたは救いの手を差し伸べた。見返りにあなたを支持するよう会社に求めた」
「証拠はあるのか! 証拠は! いいか、お前達。好き勝手に私を犯人呼ばわりしているが、君達の話しには何一つ私がやったという証拠はないんだぞ。そもそも君、警察が探偵の言うことを信じてどうする? 君の責任は重大だぞ。分かっているんだろうな」
「証拠ならあります」と警部が言うと、ボーダンは唖然とした。
「は?」
「実はスタッフが自白をしました。会社の命令でアリバイの証言をしてしまったと」
「クソったれがぁ!! あの馬鹿!」
「あんたの方がクソったれだ市議。いや、もうあんたは市議でもないな」
そう言われた市議は力を失い、崩れるように椅子からずり落ちた。
「私に訊きたいことがあるそうだが、話すことはもうないと思うが? 犯人は捕まえたのだろ?」
「あの犯人はあくまでも盗みをしただけで、カリン・ペイン殺害に関与していません。第一、カイン・ペイン殺害にあの6名は不可能です。皆さんがそう証言をされたじゃありませんか」とジークは言った。
「何故、君がいるんだ」
「私が許可しました」と警部は言った。
「何? 警察はいつから探偵に捜査をさせるようになった?」
「ボーダン市議、今は私の話しに集中してはくれませんか?」
市議はフンと鼻息を荒くした。
「いいだろう。なら、殺害された時間は別の可能性もある。あの銃声がフェイクだったのだ」
「あり得ません。第一発見者の車掌が銃声を聞いて、既に遺体を発見している以上、発砲の後に殺害するのは不可能」
「その前かもしれん。私はあの記者が夕食以降姿を見ていない。その時間帯からなら、アリバイのないものは出てくるのではないのか? あなた達は発砲音がした時間帯に縛られているが、それこそがミスリードだったかもしれんぞ」
「そもそもボーダン市議、私達はあなたが犯人であるという確証を持っています」
「なんだと!?」
ボーダンは顔を青ざめた。
「いいですか、犯人はまず最後の忠告をカリン・ペインにしました。ドアの下の隙間から入れておいてね。それを見たカリン・ペインは残念ながら脅迫に屈することはありませんでした。普通に堂々と食堂車に現れ、何気ない雰囲気を見たあなたはあの記者の強さを知った。だから、最終手段に出たのです。あなたはトイレに行くふりをし、本当はトイレには行かずカリン・ペインの部屋へ向かった。ドアを開けた彼女は、脅迫したのがボーダン市議だったと知り、むしろ脅迫した内容まで記事にするつもりだったのでしょう。彼女は知らなかった。焦った市議があなたに直接交渉に来たのだと勘違いをしたんです。本当はこれから市議に殺されるとも知らずに。そして、犯行は行われた。動機はあなたのスキャンダルを記者に知られたことです。あなたが焦ったのは、市長選が近いからです」
「バカバカしい。全て妄想だ。第一、スキャンダルなんてものはないし、あるとしたらあの女のことだ、とっとと公表している筈だろ」
「随分と、あの記者のことを理解している言い方をしますね」
「っ! 揚げ足を取るとはいい性格ではないな!」
「残念なことに探偵は警察同様嫌われ役です」
「おい」と思わず警部がツッコミを入れた。
ジークは咳払いをした。
「そして、この場所をあなたが選んだ最大の理由は協力者がいることです。あなたは昔、この鉄道会社に対して大金の援助をしていますね。鉄道会社にとって銀行から金を借りるにも国によって制限がかけられます。借金に頼らず投資を受ける必要が出た会社にあなたは救いの手を差し伸べた。見返りにあなたを支持するよう会社に求めた」
「証拠はあるのか! 証拠は! いいか、お前達。好き勝手に私を犯人呼ばわりしているが、君達の話しには何一つ私がやったという証拠はないんだぞ。そもそも君、警察が探偵の言うことを信じてどうする? 君の責任は重大だぞ。分かっているんだろうな」
「証拠ならあります」と警部が言うと、ボーダンは唖然とした。
「は?」
「実はスタッフが自白をしました。会社の命令でアリバイの証言をしてしまったと」
「クソったれがぁ!! あの馬鹿!」
「あんたの方がクソったれだ市議。いや、もうあんたは市議でもないな」
そう言われた市議は力を失い、崩れるように椅子からずり落ちた。
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