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4章 犯人はゴースト
02 状況
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後日、改めてゴースト退治をホルトと行いクエストを完了すると、翌日の午前に報告と報酬を受け取りにギルドへ二人は向かった。
そこで受付係から「お二人にお客様が来ています」と言われたのだが、二人には見覚えはなく予想が出来ないまま、応接間で待っているとの事でホルトとジークはその部屋へと向かった。
部屋に入ると、見覚えのある顔二人が座っていた。
だが、一人は、カップルの女性の方は顔色が優れていないようだった。青白く、虚ろな目をしている。
「どうかされたんですか?」とジークは彼氏の方に訊いた。
「実は肝試しのつもりで来たあの団地以降、彼女はずっとこんな状態なんです」
「え、どうしてですか?」
「彼女は幽霊が見えると言うんです」
「憑依されたのか」と驚きながらホルトは訊いた。しかし、アンドリューは首を横に振った。
「あの日、確かに僕達はお守りを持っていました。憑依される筈がないんです。でも、一様教会へは行きました。しかし、やはり憑依はされていないと」
「憑依じゃなかったら何だと言うんだ」
「それが分からないんです。ただ、テレサは幽霊を見たって言い張るんです。しかも、幽霊は私を殺そうとしているって」
「殺そうとしているとは随分物騒ですが、どうしてそう思われたんです? 何かあったとか」
アンドリューは彼女を見て「二人にも教えて」と言った。
少し間を開けてからゆっくりと「分からないわ」と答えた。
「ただ、体調が悪いの。とても。きっと、ゴーストの仕業だわ」
「憑依はされていないしゴーストはこの場にはいません。そもそも日中はゴーストは現れたりしません。しかし、テレサさん。あなたはゴーストを見たと言った。それは本来ならお守りを持っていたあなたにはあり得ないことですが、本当にゴーストを見たんですか」
「ええ、本当よ」
「では、どんな時に見たのですか」
「私が一人で家にいる時に、目線を感じるの。絶対によ! 嘘じゃないわ」
「テレサさん。事実を知るには具体的にお願いします。今はあなたの言うことを信じます。その上で重要なことは、あなたはゴーストを見たのか、それとも見ていないのか、どっちなんですか?」
「見ましたよ! そう、あれは本当よ。でなきゃおかしいわ! だって、ジュリエットはもう死んでるんだから」
「では、あなたが見たというのはジュリエットという女のゴーストだと?」
「ええ」
「因みに、ジュリエットはあの団地に住んでいましたか?」
「いいえ、違うわ。彼女はロンドンには住んでいなかったんですもの」
「では、ジュリエットという成仏が出来なかった魂があの団地にいたことにはならないでしょう。そもそもジュリエットがゴーストになったということは成仏出来なかった理由があったからではないですか? それは何故です?」
「分からないわ。私も驚いているんだから」
「なる程。因みに、ジュリエットとはどのような関係で?」
「親友よ」
「では、親友のあなたにも打ち明けられない秘密があったことになりますね」
「秘密なら誰にだってあるでしょ? ジークさんだったっけ? 探偵気取りの」
「テレサ!」とアンドリューは声をあげた。
「いえ、構いません」
「あなたにだって秘密はあるでしょ? 名探偵の秘密はいったい何かしら?」
「どうやらテレサさんは元気を取り戻したようですね。さっきよりかは顔色も良くなったようですし」
「ええ、体調はまだ悪いですけど」
「ならば病院に行かれるといいでしょう」
ジークはそう言って部屋を出ようと振り返る途中で「待って下さい、ジークさん」とアンドリューが呼び止めた。
「アンドリューさん、テレサさんが見たのは見間違いでしょう。ゴーストはいませんし、教会でも否定された。対してテレサさんは調子が悪い。体調が悪い時は悪夢を見がちです。きっと、体調が戻れば勘違いだったことに気づくでしょう」
「いえ、きっとそうではないと思います。僕は彼女のことをよく知っている。こんなことは初めてなんですよ、本当の彼女は怯えていた。それが何なのかを突き止めてもらいたい。あなたに。あなたにとっては謎解きゲームのようなものでしょ? 殺人事件を解決するよりきっと楽でしょう」
「ゲーム……ですか」
「アンドリュー! 私はもう大丈夫わ」
「いや、まだ顔色は悪いままだ。病院に連れて行こうとしても君は嫌がるじゃないか!」
アンドリューの今さっきの言葉で眉をピクリと動かした。
「それは確かに気になりますね。体調が悪いのに病院に行きたくない理由は何ですか?」
するとテレサは「あなたには関係のないことだわ」と言い放った。
「なる程、それがあなたの秘密ですか。しかし、それを答えていただけないと協力は出来ません」
「テレサ、何で病院に行きたくないんだ?」
「あなたまでやめて」
結局、テレサは秘密を隠したまま答えることはなかった。
この時の会話は決して忘れることはなかった。何故ならばテレサはその翌日に死亡したからだ。それも、他殺で。
そこで受付係から「お二人にお客様が来ています」と言われたのだが、二人には見覚えはなく予想が出来ないまま、応接間で待っているとの事でホルトとジークはその部屋へと向かった。
部屋に入ると、見覚えのある顔二人が座っていた。
だが、一人は、カップルの女性の方は顔色が優れていないようだった。青白く、虚ろな目をしている。
「どうかされたんですか?」とジークは彼氏の方に訊いた。
「実は肝試しのつもりで来たあの団地以降、彼女はずっとこんな状態なんです」
「え、どうしてですか?」
「彼女は幽霊が見えると言うんです」
「憑依されたのか」と驚きながらホルトは訊いた。しかし、アンドリューは首を横に振った。
「あの日、確かに僕達はお守りを持っていました。憑依される筈がないんです。でも、一様教会へは行きました。しかし、やはり憑依はされていないと」
「憑依じゃなかったら何だと言うんだ」
「それが分からないんです。ただ、テレサは幽霊を見たって言い張るんです。しかも、幽霊は私を殺そうとしているって」
「殺そうとしているとは随分物騒ですが、どうしてそう思われたんです? 何かあったとか」
アンドリューは彼女を見て「二人にも教えて」と言った。
少し間を開けてからゆっくりと「分からないわ」と答えた。
「ただ、体調が悪いの。とても。きっと、ゴーストの仕業だわ」
「憑依はされていないしゴーストはこの場にはいません。そもそも日中はゴーストは現れたりしません。しかし、テレサさん。あなたはゴーストを見たと言った。それは本来ならお守りを持っていたあなたにはあり得ないことですが、本当にゴーストを見たんですか」
「ええ、本当よ」
「では、どんな時に見たのですか」
「私が一人で家にいる時に、目線を感じるの。絶対によ! 嘘じゃないわ」
「テレサさん。事実を知るには具体的にお願いします。今はあなたの言うことを信じます。その上で重要なことは、あなたはゴーストを見たのか、それとも見ていないのか、どっちなんですか?」
「見ましたよ! そう、あれは本当よ。でなきゃおかしいわ! だって、ジュリエットはもう死んでるんだから」
「では、あなたが見たというのはジュリエットという女のゴーストだと?」
「ええ」
「因みに、ジュリエットはあの団地に住んでいましたか?」
「いいえ、違うわ。彼女はロンドンには住んでいなかったんですもの」
「では、ジュリエットという成仏が出来なかった魂があの団地にいたことにはならないでしょう。そもそもジュリエットがゴーストになったということは成仏出来なかった理由があったからではないですか? それは何故です?」
「分からないわ。私も驚いているんだから」
「なる程。因みに、ジュリエットとはどのような関係で?」
「親友よ」
「では、親友のあなたにも打ち明けられない秘密があったことになりますね」
「秘密なら誰にだってあるでしょ? ジークさんだったっけ? 探偵気取りの」
「テレサ!」とアンドリューは声をあげた。
「いえ、構いません」
「あなたにだって秘密はあるでしょ? 名探偵の秘密はいったい何かしら?」
「どうやらテレサさんは元気を取り戻したようですね。さっきよりかは顔色も良くなったようですし」
「ええ、体調はまだ悪いですけど」
「ならば病院に行かれるといいでしょう」
ジークはそう言って部屋を出ようと振り返る途中で「待って下さい、ジークさん」とアンドリューが呼び止めた。
「アンドリューさん、テレサさんが見たのは見間違いでしょう。ゴーストはいませんし、教会でも否定された。対してテレサさんは調子が悪い。体調が悪い時は悪夢を見がちです。きっと、体調が戻れば勘違いだったことに気づくでしょう」
「いえ、きっとそうではないと思います。僕は彼女のことをよく知っている。こんなことは初めてなんですよ、本当の彼女は怯えていた。それが何なのかを突き止めてもらいたい。あなたに。あなたにとっては謎解きゲームのようなものでしょ? 殺人事件を解決するよりきっと楽でしょう」
「ゲーム……ですか」
「アンドリュー! 私はもう大丈夫わ」
「いや、まだ顔色は悪いままだ。病院に連れて行こうとしても君は嫌がるじゃないか!」
アンドリューの今さっきの言葉で眉をピクリと動かした。
「それは確かに気になりますね。体調が悪いのに病院に行きたくない理由は何ですか?」
するとテレサは「あなたには関係のないことだわ」と言い放った。
「なる程、それがあなたの秘密ですか。しかし、それを答えていただけないと協力は出来ません」
「テレサ、何で病院に行きたくないんだ?」
「あなたまでやめて」
結局、テレサは秘密を隠したまま答えることはなかった。
この時の会話は決して忘れることはなかった。何故ならばテレサはその翌日に死亡したからだ。それも、他殺で。
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