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4章 犯人はゴースト
10 戦闘
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ホルトに案内された大規模な墓地は夜になるとより不気味さを感じた。
ここには富豪の墓もある。
すると、霧が突然現れ出した。
「来るぞ」
ホルトはそう言った。
周囲は墓石で死角は沢山ある。だが、ゴーストの上位種である悪魔は二人に奇襲を仕掛けることなく、二人の目の前に堂々と墓の背後から現れた。
黒いローブに約二メートルあるそれは頭蓋骨と、大きな鎌を持ったまさにそれは死神のようだった。
「本当に悪魔!?」
ジークはホルトに確認した。
「そうだ、大罪を犯した魂は悪魔へと進化する。あの鎌には気をつけろよ。あれは物体をすり抜け直接生きている魂を狩ろうとする」
ゴーストも上位種になると武器を使うようになるのか。
「来るぞ!」
悪魔は鎌を構えると、二人に向かって襲いかかってきた。
二人は別々にわかれ、墓石との間の細い道へ逃げ込んだ。
悪魔が追ったのはジークの方だった。
「なんでこっちに来るんだよ!」
正直、戦闘は得意というわけではない。ゲームは好きだがVRMMOだと自分自身の体力や運動神経が反映されてしまうから、ボタンを押せば速く走れるとかそんな楽な機能ではない。むしろ、ハードだ。
墓地がバトルフィールドというのも厄介。障害物がやたら多く、逃げ道も狭く、戦えるスペースは限られている。そのくせ、あの大きな鎌で振るってきたらリーチ差で此方が負ける。おまけに、ホルトの説明ではあの鎌は墓石をすり抜けて此方を攻撃出来るわけだ。障害物を盾に出来ない!
一対一だったから勝ち目なんて見えない相手だ。
「ホルト、なんとかしてくれ!」
今どこにいるか分からないホルトにとりあえずジークは助けを大声で求めた。
「分かった」
返事が直ぐに返ってきたのでとりあえず安心はしたが、その間にも敵からの攻撃が始まった。
鎌は自分の背中とギリギリの差でなんとか回避されたが、此方は全力で逃げているのにやはりあの大きな鎌のリーチは卑怯だった。
周囲には墓石はあるが、ホルトの説明通り鎌はすり抜け破壊することはなかった。
そもそもこの墓石は此方からも破壊は出来ない。
破壊しようものなら、縁起が悪いです、と表示され破壊行動が止められてしまう。つまり、全て破壊不能オブジェクトに囲まれた状態だ。それは敵にとっては有利なフィールドということになる。
だが、この環境を利用する方法が一つだけ存在する。
ホルトは悪魔の背中に向かって両手剣を振るった。
自分の持つ片手剣よりはるかに大きな剣を背中のローブを切り裂いた。
破けたローブからは沢山の虫と赤い血液が流れ出た。
甲高い悲鳴をあげた悪魔は今度はジークを追うのをやめホルトを追い始めた。
「ジーク、助けてくれ!」
「分かった。少しだけ時間を稼いでくれ」
「できるだけ早く頼む」
ジークはアイテムから爆弾を全て出すと、その爆弾のタイマーをセットし鞄に全て入れ込むと、それを持って走った。
「ホルト、墓石の後ろに隠れて!」
ジークはそう叫んだ直後に爆弾の入った鞄を投げた。
死神のような悪魔はジークに気づき振り向いたが、ジークも墓石の影に隠れた。あるのは、ジークが投げ宙を舞う鞄だ。
それに目をとられていると、タイマーはゼロになり大爆発を引き起こした。
爆音と炎と衝撃が周囲を巻き込むが、墓石は破壊不能オブジェクト。近くにあった墓石に
縁起が悪いです
と表示され、爆発の完璧な盾となった。
「やったか?」
ジークは爆発がおさまった後に墓石から身を出すが黒いローブはボロボロに破れながらも頭蓋骨の方は健全だった。
「今のでやられないのか!」
ポキポキと音を鳴らしながら頭蓋骨正面が此方に振り向いた。
ジークは悲鳴を上げながら走った。
スモークグレネードを後方に投げ、煙幕をつくるとジークは墓石の中へ姿を消した。
悪魔は一度足を止めたが暫くして鎌で思いっきり振ると、風が発生し煙幕を一瞬にして晴らした。
悪魔は周囲を見渡し二人を探しながら前へ進み出した。
息を整え、次の作戦をジークは考えていると、自分の左隣にあった墓石から突然鎌の先が出現した。
「しまった!」
上を見ると、頭蓋骨が上から此方を覗いている。
鎌は右へジークのいる場所まで襲ってきた。
死ぬ! と思った直後、頭蓋骨の脳天から一気に亀裂が走った。
「俺がいるのを忘れてたろ」
「ホルト!」
鎌は自分の左の二の腕近くで止まった。
頭蓋骨は粉々に砕けローブは煙になって消えた。
ホルトは大剣を持ち直した。
直後、レベルアップのアナウンスが入る。
「大丈夫か?」
「あ、ああ。助かったよ」
「お互い様だ」
ジークは立ち上がると、ホルトと握手した。
「あいつはな、頭が弱点なんだ。ジークのおかげでチャンスが出来た」
「もう、あんなのは勘弁して欲しいよ」
「なに言ってやがる。俺達ならどんな相手でも問題無いさ」
「ギルドに報告しに行こう」
ここには富豪の墓もある。
すると、霧が突然現れ出した。
「来るぞ」
ホルトはそう言った。
周囲は墓石で死角は沢山ある。だが、ゴーストの上位種である悪魔は二人に奇襲を仕掛けることなく、二人の目の前に堂々と墓の背後から現れた。
黒いローブに約二メートルあるそれは頭蓋骨と、大きな鎌を持ったまさにそれは死神のようだった。
「本当に悪魔!?」
ジークはホルトに確認した。
「そうだ、大罪を犯した魂は悪魔へと進化する。あの鎌には気をつけろよ。あれは物体をすり抜け直接生きている魂を狩ろうとする」
ゴーストも上位種になると武器を使うようになるのか。
「来るぞ!」
悪魔は鎌を構えると、二人に向かって襲いかかってきた。
二人は別々にわかれ、墓石との間の細い道へ逃げ込んだ。
悪魔が追ったのはジークの方だった。
「なんでこっちに来るんだよ!」
正直、戦闘は得意というわけではない。ゲームは好きだがVRMMOだと自分自身の体力や運動神経が反映されてしまうから、ボタンを押せば速く走れるとかそんな楽な機能ではない。むしろ、ハードだ。
墓地がバトルフィールドというのも厄介。障害物がやたら多く、逃げ道も狭く、戦えるスペースは限られている。そのくせ、あの大きな鎌で振るってきたらリーチ差で此方が負ける。おまけに、ホルトの説明ではあの鎌は墓石をすり抜けて此方を攻撃出来るわけだ。障害物を盾に出来ない!
一対一だったから勝ち目なんて見えない相手だ。
「ホルト、なんとかしてくれ!」
今どこにいるか分からないホルトにとりあえずジークは助けを大声で求めた。
「分かった」
返事が直ぐに返ってきたのでとりあえず安心はしたが、その間にも敵からの攻撃が始まった。
鎌は自分の背中とギリギリの差でなんとか回避されたが、此方は全力で逃げているのにやはりあの大きな鎌のリーチは卑怯だった。
周囲には墓石はあるが、ホルトの説明通り鎌はすり抜け破壊することはなかった。
そもそもこの墓石は此方からも破壊は出来ない。
破壊しようものなら、縁起が悪いです、と表示され破壊行動が止められてしまう。つまり、全て破壊不能オブジェクトに囲まれた状態だ。それは敵にとっては有利なフィールドということになる。
だが、この環境を利用する方法が一つだけ存在する。
ホルトは悪魔の背中に向かって両手剣を振るった。
自分の持つ片手剣よりはるかに大きな剣を背中のローブを切り裂いた。
破けたローブからは沢山の虫と赤い血液が流れ出た。
甲高い悲鳴をあげた悪魔は今度はジークを追うのをやめホルトを追い始めた。
「ジーク、助けてくれ!」
「分かった。少しだけ時間を稼いでくれ」
「できるだけ早く頼む」
ジークはアイテムから爆弾を全て出すと、その爆弾のタイマーをセットし鞄に全て入れ込むと、それを持って走った。
「ホルト、墓石の後ろに隠れて!」
ジークはそう叫んだ直後に爆弾の入った鞄を投げた。
死神のような悪魔はジークに気づき振り向いたが、ジークも墓石の影に隠れた。あるのは、ジークが投げ宙を舞う鞄だ。
それに目をとられていると、タイマーはゼロになり大爆発を引き起こした。
爆音と炎と衝撃が周囲を巻き込むが、墓石は破壊不能オブジェクト。近くにあった墓石に
縁起が悪いです
と表示され、爆発の完璧な盾となった。
「やったか?」
ジークは爆発がおさまった後に墓石から身を出すが黒いローブはボロボロに破れながらも頭蓋骨の方は健全だった。
「今のでやられないのか!」
ポキポキと音を鳴らしながら頭蓋骨正面が此方に振り向いた。
ジークは悲鳴を上げながら走った。
スモークグレネードを後方に投げ、煙幕をつくるとジークは墓石の中へ姿を消した。
悪魔は一度足を止めたが暫くして鎌で思いっきり振ると、風が発生し煙幕を一瞬にして晴らした。
悪魔は周囲を見渡し二人を探しながら前へ進み出した。
息を整え、次の作戦をジークは考えていると、自分の左隣にあった墓石から突然鎌の先が出現した。
「しまった!」
上を見ると、頭蓋骨が上から此方を覗いている。
鎌は右へジークのいる場所まで襲ってきた。
死ぬ! と思った直後、頭蓋骨の脳天から一気に亀裂が走った。
「俺がいるのを忘れてたろ」
「ホルト!」
鎌は自分の左の二の腕近くで止まった。
頭蓋骨は粉々に砕けローブは煙になって消えた。
ホルトは大剣を持ち直した。
直後、レベルアップのアナウンスが入る。
「大丈夫か?」
「あ、ああ。助かったよ」
「お互い様だ」
ジークは立ち上がると、ホルトと握手した。
「あいつはな、頭が弱点なんだ。ジークのおかげでチャンスが出来た」
「もう、あんなのは勘弁して欲しいよ」
「なに言ってやがる。俺達ならどんな相手でも問題無いさ」
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