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8章 死の密室
02 遺体安置所
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ジークは駅前にいた。そこにホランド警部が現れた。
「待たせたか?」
「いえ、それ程待っていません」
「お前さんはいつも時間を守るんだな」
「いえ。そんなことより、本当なんですか? ロバート・エルフマンを知る人物を見つけたっていう話しは?」
「ああ。これからその人物に会いに行く。お前さんも来て欲しいんだ」
「そういうことでしたら、ええ、行きます」
それから、警部の運転で詳しく知る人物のもとへ二人は向かった。
その人物は今の時間帯は職場にいるので、そこへ向かう。
「仕事中にお邪魔して大丈夫なんですか?」
「ああ。本人が指定した時間なら大丈夫だそうだ。休憩時間だからだと」
「因みにどんな仕事ですか」
「職場が遺体安置所と言ったら分かるか?」
「ええ、分かります」
しかし、遺体安置所とは。
それから暫くして、遺体安置所に到着した二人は建物の中に入っていったが、そこには何故か警官とリッター刑事の姿があった。
「リッター刑事!? これはなんの騒ぎですか?」
「おや! ジークさんに警部まで。お二人こそどうしたんですか? こんな場所に。今、ここの職員が殺害されたんです」
「なんだと!? まさか、殺害されたのはケアードじゃないだろうな」
「え? よく分かりましたね」
「ひと足遅かったか」
「警部、まさかその人から話しを訊く予定だったんですか?」
「ああ、その通りだ。まさか、先回りされてたとはな」
「それで、犯人は捕まったんでしょうか?」
「いえ、まだ捜査は始まったばかりで」
「その捜査に私も加わって構いませんか?」
「勿論! 是非、お願いします。実は少し困ってまして」
「困る?」
「まぁ、先に現場までご案内しますよ。どうぞ此方へ」
そう言って規制線の先へジークは中に入っていった。
事件現場は、2台の解剖台があり1台は白い布をかけられた遺体があった。殺害されたのはその台の近くで横たわるケアードの死体がある。後頭部が出血で白髪が赤い血液で付着してあった。
「ケアードは解剖医の先生だったんだ」と警部はケアードの死を見てそう言った。
「被害者は後ろから撃たれています」
「第一発見者は誰だ?」
「私です」
「え? リッター刑事なんですか」
「実はそこの解剖台の上にある遺体は事件の被害者で、それを先生から解剖結果を訊きに訪れていたんです。でも、この部屋に鍵がかけられてあって、それで受付の事務所に声をかけて鍵を開けてもらったんです。そしたら、先生が頭から出血していたんです」
「不審者とすれ違わなかったか?」
「それがいたんです」
「なんだと!?」
「先生の遺体を発見して直ぐに遺体安置所の出入口を塞いだんです。私はその後で応援要請をしていました。すると、遺体安置所を出ようとした男が現れたんです。今、その人物から聞き取りを他の警官にやらせていますが、その人物は単に身元引受人で自分は関係ないと仰るんです。確かにその男は受付でそう説明してから中に入ってきました」
「受付は入口にありましたから、出ていく人がいれば職員が気づけたわけですね?」
「そうです。そして、今日外部からの来訪者はその男と私だけなんです」
「なら、そいつが犯人だろ。何が困ることがある」と警部が言ったのでジークはリッター刑事のかわりに答えた。
「密室だったからなんですよね?」
「はい。この部屋の窓は全て鍵がかかっていて、部屋のドアも鍵がかかってありました。部屋に隠れる場所があるとしたら、遺体用冷蔵庫でしょうが、それは内側からは扉が閉まらない仕組みで、絶対に外から閉じる必要があります」
「つまり、犯人が中にまだいたとしても、遺体用冷蔵庫に隠れることは不可能だったわけですね」
「そうです。そして、解剖台に出ている遺体は一人分のみで、そこにあるのがその遺体です。つまり、その男には犯行が不可能なんです」
「この部屋の鍵はどうなっている?」
「部屋の鍵は先生の白衣のポケットに。スペアで開けましたが、そのスペアの保管は事務所です。事務所にはその時は三人がいました。そのうち一人が犯人だったとした場合、スペアを二人に気づかれずに持ち去り先生を殺害したことになりますが、スペアは事務長のデスクのそばにあって、事務長は出勤から動いていません。つまり、気づかれずに誰かがスペアを持ち去って先生を殺害したというのも無理なんです」
「スペアで開けた職員は一人でしたか?」
「はい」
「その人物が先生に近づいたりは?」
「いえ、していません。遺体を発見した時点でその職員には直ぐに部屋を出てもらいました。現場保存の為です。ですので、その職員が先生の白衣のポケットにこの部屋の鍵を入れて密室に見せかけるのは無理です」
「待たせたか?」
「いえ、それ程待っていません」
「お前さんはいつも時間を守るんだな」
「いえ。そんなことより、本当なんですか? ロバート・エルフマンを知る人物を見つけたっていう話しは?」
「ああ。これからその人物に会いに行く。お前さんも来て欲しいんだ」
「そういうことでしたら、ええ、行きます」
それから、警部の運転で詳しく知る人物のもとへ二人は向かった。
その人物は今の時間帯は職場にいるので、そこへ向かう。
「仕事中にお邪魔して大丈夫なんですか?」
「ああ。本人が指定した時間なら大丈夫だそうだ。休憩時間だからだと」
「因みにどんな仕事ですか」
「職場が遺体安置所と言ったら分かるか?」
「ええ、分かります」
しかし、遺体安置所とは。
それから暫くして、遺体安置所に到着した二人は建物の中に入っていったが、そこには何故か警官とリッター刑事の姿があった。
「リッター刑事!? これはなんの騒ぎですか?」
「おや! ジークさんに警部まで。お二人こそどうしたんですか? こんな場所に。今、ここの職員が殺害されたんです」
「なんだと!? まさか、殺害されたのはケアードじゃないだろうな」
「え? よく分かりましたね」
「ひと足遅かったか」
「警部、まさかその人から話しを訊く予定だったんですか?」
「ああ、その通りだ。まさか、先回りされてたとはな」
「それで、犯人は捕まったんでしょうか?」
「いえ、まだ捜査は始まったばかりで」
「その捜査に私も加わって構いませんか?」
「勿論! 是非、お願いします。実は少し困ってまして」
「困る?」
「まぁ、先に現場までご案内しますよ。どうぞ此方へ」
そう言って規制線の先へジークは中に入っていった。
事件現場は、2台の解剖台があり1台は白い布をかけられた遺体があった。殺害されたのはその台の近くで横たわるケアードの死体がある。後頭部が出血で白髪が赤い血液で付着してあった。
「ケアードは解剖医の先生だったんだ」と警部はケアードの死を見てそう言った。
「被害者は後ろから撃たれています」
「第一発見者は誰だ?」
「私です」
「え? リッター刑事なんですか」
「実はそこの解剖台の上にある遺体は事件の被害者で、それを先生から解剖結果を訊きに訪れていたんです。でも、この部屋に鍵がかけられてあって、それで受付の事務所に声をかけて鍵を開けてもらったんです。そしたら、先生が頭から出血していたんです」
「不審者とすれ違わなかったか?」
「それがいたんです」
「なんだと!?」
「先生の遺体を発見して直ぐに遺体安置所の出入口を塞いだんです。私はその後で応援要請をしていました。すると、遺体安置所を出ようとした男が現れたんです。今、その人物から聞き取りを他の警官にやらせていますが、その人物は単に身元引受人で自分は関係ないと仰るんです。確かにその男は受付でそう説明してから中に入ってきました」
「受付は入口にありましたから、出ていく人がいれば職員が気づけたわけですね?」
「そうです。そして、今日外部からの来訪者はその男と私だけなんです」
「なら、そいつが犯人だろ。何が困ることがある」と警部が言ったのでジークはリッター刑事のかわりに答えた。
「密室だったからなんですよね?」
「はい。この部屋の窓は全て鍵がかかっていて、部屋のドアも鍵がかかってありました。部屋に隠れる場所があるとしたら、遺体用冷蔵庫でしょうが、それは内側からは扉が閉まらない仕組みで、絶対に外から閉じる必要があります」
「つまり、犯人が中にまだいたとしても、遺体用冷蔵庫に隠れることは不可能だったわけですね」
「そうです。そして、解剖台に出ている遺体は一人分のみで、そこにあるのがその遺体です。つまり、その男には犯行が不可能なんです」
「この部屋の鍵はどうなっている?」
「部屋の鍵は先生の白衣のポケットに。スペアで開けましたが、そのスペアの保管は事務所です。事務所にはその時は三人がいました。そのうち一人が犯人だったとした場合、スペアを二人に気づかれずに持ち去り先生を殺害したことになりますが、スペアは事務長のデスクのそばにあって、事務長は出勤から動いていません。つまり、気づかれずに誰かがスペアを持ち去って先生を殺害したというのも無理なんです」
「スペアで開けた職員は一人でしたか?」
「はい」
「その人物が先生に近づいたりは?」
「いえ、していません。遺体を発見した時点でその職員には直ぐに部屋を出てもらいました。現場保存の為です。ですので、その職員が先生の白衣のポケットにこの部屋の鍵を入れて密室に見せかけるのは無理です」
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