85 / 124
9章 銃弾と煙
06 進化薬の脅威
しおりを挟む
魔人は更に巨大になった。真っ黒なゴツゴツした岩のような体に炎を出しながら、その更に上空では魔人に反応し渦が巻いていた。いや、これも魔人の仕業だろう。
ピカッと一気に空が明るくなると、大きな爆発音と共に、ニューヨーク全体に雷の雨が降り注いだ。
人々は屋根のある建物の中へと急いで逃げ込んだ。
道にあった車は落雷を受け燃えた。一瞬で廃車と化した。
ジークや警部達は建物の中に避難するが、それを魔人が追いかけてしまう為、魔人の炎がその建物に移ってしまった。
表は火の海で、裏口へ回りそこからジーク達は脱出する。建物の上にまだ取り残された人達は悲鳴をあげた。だが、炎の勢いがそれで止むことはなく、炎はあっという間に建物を包み、焼き尽くしていった。
更に魔人は巨大化する。
気づけば奴はエッフェル塔と同じくらいになっていた。そんなデカイ化け物がジーク達を追いかけているのだからニューヨークからしてみればたまったものではないだろう。結果、ニューヨークは炎と雷が襲った。更に消火活動に動いた男達の勇敢さを無下にするかのように水は全て凍ってしまい使いものにならない。これも、奴の進化から得た力というわけだ。
奴はニューヨークの破壊を続けた。
だが、奴の成長はこれで終わりではなかった。奴の成長はどこが天井なのか誰か分かる人がいるなら是非教えてもらいたい。
どうやら、進化するごとに奴は巨大化するようだった。奴はエッフェル塔をこえて遂にはスカイツリーの身長になった。
プレイヤーのチャットではもはや騒ぎになっていた。
「おい、ヤバいことになってないか?」「本当だ!?」「誰か倒した方がいいんじゃないのか?」「なら、俺が行く」「おお! ここに勇者がいるぞ」とプレイヤーもニューヨークで起きている事態を知っているようだった。
そのチャットの騒ぎもあってなのだろうか、プレイヤーが次々とこの場所に現れては魔人を指差したりした。
そのうち全身高額装備フルセットのパーティが現れた。そのパーティはかなり有名で、全員レベルマックスの99に既に到達した戦闘集団だ。ということはジークも知っていた。
そのパーティは陣形をとり、四人でひし形をつくってその炎の魔人に挑みかかった。
魔人は近づくパーティに気づき、口から紫色の毒ガスを放った。だが、パーティは直ぐにガスマスクを装備した。
「あの人達、どうやって炎を防いでるの?」とマーニーは驚いていたが、ジークには分かっていた。彼らは間違いなくダメージを受けていた。だが、高レベルなだけに直ぐにはやられない。それよりかは速攻で倒そう。そういう考えなのだろう。
一人の両手剣が魔人の足を斬りつけた。だが、魔人にとってはかすり傷程度だ。そう、また巨大化したのだ。
頭の天辺が雲に届き、巨大な足が周辺の建物ごと四人のパーティを踏み潰した。
「あ、これは無理だ」「無理ゲーにも程がある」とチャットでは最高レベルのプレイヤーが一撃でやられてしまったのを見て荒れた。
だが、ここまで来て絶望的に感じ撤退するプレイヤーがいる中でジークだけは希望的になっていた。
「マーニー、これは勝てるよ」
「え!? でもジークもさっき見たよね? さっきのパーティがあっさり、しかも一撃で倒されたんだよ!? 私達なんて足元にも及ばないのに何言ってるの!?」
「いや、勝てるんだ」
「何か必勝法でもあるって言うの?」
「いや、ない」
「へ?」
「何もする必要はないんだ。何故なら既に決着はついていたんだからね!」
「どういうこと? ジークの言ってることさっぱりだよ」
「マーニー、見てごらん」
そう言われたマーニーは魔人を見た。すると、魔人の体に亀裂が走り、徐々に灰になり始めていた。
「え!? どういうこと」
「大尉は進化薬で何度も進化を繰り返したんだ。だが、人間からそんなに進化を得ようとした大尉の体はもうとっくに限界にきていたんだよ。そして、限界にきたその肉体は滅びる」
「そんな……」
「進化薬にも限界はあったんだよ」
天気は静かになり、炎が徐々におさまると、魔人は完全に崩壊した。
「もしかして、終わったの?」
「ああ。でも、一人だけ残っている」
「それは誰?」
「ロバート・エルフマンだ。そして、彼の居場所がようやく分かった」
ピカッと一気に空が明るくなると、大きな爆発音と共に、ニューヨーク全体に雷の雨が降り注いだ。
人々は屋根のある建物の中へと急いで逃げ込んだ。
道にあった車は落雷を受け燃えた。一瞬で廃車と化した。
ジークや警部達は建物の中に避難するが、それを魔人が追いかけてしまう為、魔人の炎がその建物に移ってしまった。
表は火の海で、裏口へ回りそこからジーク達は脱出する。建物の上にまだ取り残された人達は悲鳴をあげた。だが、炎の勢いがそれで止むことはなく、炎はあっという間に建物を包み、焼き尽くしていった。
更に魔人は巨大化する。
気づけば奴はエッフェル塔と同じくらいになっていた。そんなデカイ化け物がジーク達を追いかけているのだからニューヨークからしてみればたまったものではないだろう。結果、ニューヨークは炎と雷が襲った。更に消火活動に動いた男達の勇敢さを無下にするかのように水は全て凍ってしまい使いものにならない。これも、奴の進化から得た力というわけだ。
奴はニューヨークの破壊を続けた。
だが、奴の成長はこれで終わりではなかった。奴の成長はどこが天井なのか誰か分かる人がいるなら是非教えてもらいたい。
どうやら、進化するごとに奴は巨大化するようだった。奴はエッフェル塔をこえて遂にはスカイツリーの身長になった。
プレイヤーのチャットではもはや騒ぎになっていた。
「おい、ヤバいことになってないか?」「本当だ!?」「誰か倒した方がいいんじゃないのか?」「なら、俺が行く」「おお! ここに勇者がいるぞ」とプレイヤーもニューヨークで起きている事態を知っているようだった。
そのチャットの騒ぎもあってなのだろうか、プレイヤーが次々とこの場所に現れては魔人を指差したりした。
そのうち全身高額装備フルセットのパーティが現れた。そのパーティはかなり有名で、全員レベルマックスの99に既に到達した戦闘集団だ。ということはジークも知っていた。
そのパーティは陣形をとり、四人でひし形をつくってその炎の魔人に挑みかかった。
魔人は近づくパーティに気づき、口から紫色の毒ガスを放った。だが、パーティは直ぐにガスマスクを装備した。
「あの人達、どうやって炎を防いでるの?」とマーニーは驚いていたが、ジークには分かっていた。彼らは間違いなくダメージを受けていた。だが、高レベルなだけに直ぐにはやられない。それよりかは速攻で倒そう。そういう考えなのだろう。
一人の両手剣が魔人の足を斬りつけた。だが、魔人にとってはかすり傷程度だ。そう、また巨大化したのだ。
頭の天辺が雲に届き、巨大な足が周辺の建物ごと四人のパーティを踏み潰した。
「あ、これは無理だ」「無理ゲーにも程がある」とチャットでは最高レベルのプレイヤーが一撃でやられてしまったのを見て荒れた。
だが、ここまで来て絶望的に感じ撤退するプレイヤーがいる中でジークだけは希望的になっていた。
「マーニー、これは勝てるよ」
「え!? でもジークもさっき見たよね? さっきのパーティがあっさり、しかも一撃で倒されたんだよ!? 私達なんて足元にも及ばないのに何言ってるの!?」
「いや、勝てるんだ」
「何か必勝法でもあるって言うの?」
「いや、ない」
「へ?」
「何もする必要はないんだ。何故なら既に決着はついていたんだからね!」
「どういうこと? ジークの言ってることさっぱりだよ」
「マーニー、見てごらん」
そう言われたマーニーは魔人を見た。すると、魔人の体に亀裂が走り、徐々に灰になり始めていた。
「え!? どういうこと」
「大尉は進化薬で何度も進化を繰り返したんだ。だが、人間からそんなに進化を得ようとした大尉の体はもうとっくに限界にきていたんだよ。そして、限界にきたその肉体は滅びる」
「そんな……」
「進化薬にも限界はあったんだよ」
天気は静かになり、炎が徐々におさまると、魔人は完全に崩壊した。
「もしかして、終わったの?」
「ああ。でも、一人だけ残っている」
「それは誰?」
「ロバート・エルフマンだ。そして、彼の居場所がようやく分かった」
0
あなたにおすすめの小説
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
婚約破棄ですか?あなたは誰に向かって口をきいているのですか!?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私、マリアンヌ・バークレーは王宮の誕生日パーティーでいきなり婚約破棄を言い渡された。は!?婚約破棄ですか?あなたは誰ですの?誰にモノを言っているのですか?頭大丈夫ですか?
【完結】たぶん私本物の聖女じゃないと思うので王子もこの座もお任せしますね聖女様!
貝瀬汀
恋愛
ここ最近。教会に毎日のようにやってくる公爵令嬢に、いちゃもんをつけられて参っている聖女、フレイ・シャハレル。ついに彼女の我慢は限界に達し、それならばと一計を案じる……。ショートショート。※題名を少し変更いたしました。
別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが
まっど↑きみはる
ファンタジー
「我が宿敵!! あなたに、私の夫となる権利をあげるわ!!」
そう、王国騎士『マルクエン・クライス』は、敵対していた魔剣士の女『ラミッタ・ピラ』にプロポーズを受けのだ。
モブ転生とはこんなもの
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。
乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。
今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。
いったいどうしたらいいのかしら……。
現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
他サイトでも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる