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11章 探偵の勘
03 謎の絵
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息子の名前はラファエル・リヴィエールといった。家はアパートで、輪郭は丸く赤褐色の髪に髭は綺麗に剃られてあった。その母親は高齢で現在行方不明。認知症があり、一人では自分の家にたどり着くのは困難。
ジークが知っているのはそれぐらいだった。
「では、リヴィエールさん。お母さんがいなくなったのは具体的にいつからですか?」
「昨日の17時以降です。目を離した瞬間にいなくなりまして、それで探し回ったのですが全く見つからず、警察に通報し、近所の方と捜索をしましたが、見つかりませんでした。多分、帰り道を忘れ迷子になっているんだと思います。それで夜中は捜索をやめて後日、明るくなった時間からまた捜索を始め今に至ります」
因みに現在は昼を過ぎていた。
「探偵に頼んだのは中々見つからないからですね?」
「はい。正直、こうなることは予感はしていたんです。ただ、分かって欲しいのですが、ずっと見ているわけにもいかないのです」
「ええ、分かります。因みに介護士とかはいないのですか?」
「日中はいますが住み込みではありません。施設に入れる余裕もありませんし」
「では、いない間はあなたが見なければならないのですね」
「はい」
「因みに、こういったことは何度かありましたか?」
「いえ、ありません。まず、一人で外に出てどっかに行くなんてことはしない筈なんですが」
「自分の住所は言える方ですか?」
「どうでしょう……認知症が最近進行してまして、特に息子の私の名前すら忘れてしまうんですから」
「今まで勝手に外に出ることはなかったと言いますが、長い時間目を離していたんですか」
「実は寝不足でついうとうとしていて一時間程すっかり寝てしまったんです。その時に母はいなくなっていました」
「そのお母さんがどこかへ行きそうな手掛かりは本当にないんですか?」
「ええ。日中のことは介護士さんお願いしてますし……」
「その介護士さんは今は?」
「探すのを手伝ってもらっています」
携帯で呼び出すってわけにもいかない。携帯はないからな。
「普段日中の様子のことは介護さんから話を聞きませんか?」
「聞きます。今日は外で散歩して絵を描いたりしたと報告を受けてます。まさか、それが原因で母は勝手に外に出たんでしょうか?」
「その絵を見せていただけますか?」
「ええ、分かりました」
そう言って、母の部屋にある棚から一冊のノートを取り出し、それをジークに渡してきた。
ジークはそれを受け取った。ジークはノートを開くと、汚い絵ではあるが、なんとかぎりぎり分かりそうなものが幾つかある。
「この絵に描かれてある場所にとりあえず行って目撃者がいないか探してみましょう」
「分かりました」
「まずは一枚目の絵だ」
そう言って最初の頁を開き3人で見た。ジークとリヴィエールとマーニーで。
その絵は大きな丸に真ん中に黒い点のようなものが描かれてある。
「これ何?」とマーニーは聞くもリヴィエールはお手上げのポーズをしながら「さっぱり」とあっさり諦めた。
ジークはそれを一瞥してから、顎を擦りながらよく考えた。
「これ、まるで目みたいね」とマーニーがそのままのイメージで言うと、自分の言葉でマーニーは閃いた。
「分かったわ! ロンドン・アイよ! 観覧車にもまぁ、見えなくはないでしょ」
「マーニー」
「ん?」
「ロンドン・アイはまだ無いよ」
「あ……そうだった」
「分かる絵から始めよう」
ジークはそう言って2頁目を開いた。
二枚目は何かよく分からない生き物と噴水ぽいのが描かれてある。
「この生き物は何……」とマーニーは目が点になっていた。
「多分ライオンだよ」
「どうして分かるの!? この絵で!」
「噴水で分かるよ。噴水とライオンでトラファルガー広場だよ」
「ああ!」
「それじゃ、トラファルガー広場へ行こう」
ジークが知っているのはそれぐらいだった。
「では、リヴィエールさん。お母さんがいなくなったのは具体的にいつからですか?」
「昨日の17時以降です。目を離した瞬間にいなくなりまして、それで探し回ったのですが全く見つからず、警察に通報し、近所の方と捜索をしましたが、見つかりませんでした。多分、帰り道を忘れ迷子になっているんだと思います。それで夜中は捜索をやめて後日、明るくなった時間からまた捜索を始め今に至ります」
因みに現在は昼を過ぎていた。
「探偵に頼んだのは中々見つからないからですね?」
「はい。正直、こうなることは予感はしていたんです。ただ、分かって欲しいのですが、ずっと見ているわけにもいかないのです」
「ええ、分かります。因みに介護士とかはいないのですか?」
「日中はいますが住み込みではありません。施設に入れる余裕もありませんし」
「では、いない間はあなたが見なければならないのですね」
「はい」
「因みに、こういったことは何度かありましたか?」
「いえ、ありません。まず、一人で外に出てどっかに行くなんてことはしない筈なんですが」
「自分の住所は言える方ですか?」
「どうでしょう……認知症が最近進行してまして、特に息子の私の名前すら忘れてしまうんですから」
「今まで勝手に外に出ることはなかったと言いますが、長い時間目を離していたんですか」
「実は寝不足でついうとうとしていて一時間程すっかり寝てしまったんです。その時に母はいなくなっていました」
「そのお母さんがどこかへ行きそうな手掛かりは本当にないんですか?」
「ええ。日中のことは介護士さんお願いしてますし……」
「その介護士さんは今は?」
「探すのを手伝ってもらっています」
携帯で呼び出すってわけにもいかない。携帯はないからな。
「普段日中の様子のことは介護さんから話を聞きませんか?」
「聞きます。今日は外で散歩して絵を描いたりしたと報告を受けてます。まさか、それが原因で母は勝手に外に出たんでしょうか?」
「その絵を見せていただけますか?」
「ええ、分かりました」
そう言って、母の部屋にある棚から一冊のノートを取り出し、それをジークに渡してきた。
ジークはそれを受け取った。ジークはノートを開くと、汚い絵ではあるが、なんとかぎりぎり分かりそうなものが幾つかある。
「この絵に描かれてある場所にとりあえず行って目撃者がいないか探してみましょう」
「分かりました」
「まずは一枚目の絵だ」
そう言って最初の頁を開き3人で見た。ジークとリヴィエールとマーニーで。
その絵は大きな丸に真ん中に黒い点のようなものが描かれてある。
「これ何?」とマーニーは聞くもリヴィエールはお手上げのポーズをしながら「さっぱり」とあっさり諦めた。
ジークはそれを一瞥してから、顎を擦りながらよく考えた。
「これ、まるで目みたいね」とマーニーがそのままのイメージで言うと、自分の言葉でマーニーは閃いた。
「分かったわ! ロンドン・アイよ! 観覧車にもまぁ、見えなくはないでしょ」
「マーニー」
「ん?」
「ロンドン・アイはまだ無いよ」
「あ……そうだった」
「分かる絵から始めよう」
ジークはそう言って2頁目を開いた。
二枚目は何かよく分からない生き物と噴水ぽいのが描かれてある。
「この生き物は何……」とマーニーは目が点になっていた。
「多分ライオンだよ」
「どうして分かるの!? この絵で!」
「噴水で分かるよ。噴水とライオンでトラファルガー広場だよ」
「ああ!」
「それじゃ、トラファルガー広場へ行こう」
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