探偵主人公

アズ

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11章 探偵の勘

05 整理

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 結局、あたりも暗くなり今日の捜索は一旦中止された。
 リヴィエールとは別れ、私とマーニーは島の屋敷の書斎に戻った。
 ジークは自分とマーニーの二人分の珈琲を持って一つをマーニーに渡した。
「ありがとう」
 マーニーはそう言って砂糖を沢山入れ始めた。
「糖分多めで脳を活性化させないとね」
「これはゲームだから、砂糖の多い珈琲の味で、脳は活性化しないと思うけどね」
「うぇっ、甘すぎぃ~」
「それじゃ、おさらいしましょうか。昨日と今日にかけ、目撃者の有力な情報は無し。分かっていることは、お金を持たずに外に出ているということです。お金の管理は全て息子がやっていると息子は証言している。念の為に介護さんにも確認をとりたかったけど、それは今日は出来ず。あと、昨年に未解決の誘拐事件があるということだが、昨年の誘拐事件は金目当てという明確な動機があるのに対して今回もし誘拐ならそれは不明だ。ですが、金もない老人が一人で誰の目撃もなく遠くに行けるとは思えない。可能性は四つ。一つはあくまで迷子、二つ目は、誘拐。三つ目は事故」
「四つ目はもうこの世にいない」
 マーニーはジークのかわりにそう答えた。
「それは一番最悪な事態の」
「ええ、分かってる」とマーニーはジークの言葉を遮った。
「続けて」
「ああ……一つ目の可能性はゼロではないが、低い。正直、これだけ探していないんです。目撃者くらいいてもいいと思うんですけどね。二つ目は誘拐の動機が不明。誰が何の目的で行う必要があるのか? 三つ目は事故という可能性。目撃者は店内から外の様子を見ただけで、実際に何があったのかちゃんとは見ていない。ただ、物凄い音がして、事故が起きたのかと思ったという点から否定は出来ない。もし、運転手が老人をぶつけてそれを証拠隠滅にその場からとりあえず移動させた可能性があります。しかし、単独事故だった可能性も否定できない。四つ目は既に殺人が起きていて、遺体が犯人によって処分され、だからいくら探しても見つからないという可能性」
「だけど! それがもし四つ目だった場合、それが出来る人はたった一人しかいない! それは、自宅にいた息子さんだけよ」
「その通り。でも、君は納得してないみたいだね」
「だって……自分の親を殺す?」
「世の中には色んな人間がいる。中には到底理解出来ない人物だっている。そもそも、殺人を犯す程自分は追い込まれたことがない。だから、連中のことなんて理解出来ない。いくら動機を並べられても、結局いつもは  それだけで?  という謎が残る。重要なことは動機じゃない。誰が犯人かだ」
「犯人がいると決まったわけじゃない」
「ああ、勿論その通り。結局、一日分からないことが増えた。でも、これは決して後退じゃない。前進だ。分からないということを新たに知れたんだからね」
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