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12章 ハロウィン
03 VS妖精
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ゴーストは空中に浮かび、その際に白い布が風で宙を舞った。
白い布に隠れていたのはジークの言う通り子供ではなかった。現れたのは胴のない頭と両腕が宙に浮いたモンスターだった。
表は鬼のように怒った顔、その裏は笑った顔と二つの顔を持った頭だ。
右腕は女性のような細い指に細い腕で赤い付け爪がある。
左腕は逆に男性のようにがっしりと筋肉のついた青白い太い腕をしている。
ジークは水晶で相手の情報を分析する。
「マーニー、こいつの右手に触れたら魅了の状態異常を引き起こす。逆に左手は触れたら死を与える」
「つまり、あいつの手に触れずに頭を倒せってことね」
「あと、顔の表が笑った顔になると両腕の効果は発動しない」
「笑った顔……」
今は怒った顔を向けている為、その裏側がまさに笑った顔になる。
「なら回りこめばいいんじゃない?」
マーニーの提案で二人は回り込もうとしたが、頭も二人に合わせて向きを変えだした。
「やっぱりそうなるか……お菓子あげなかったから怒ってるの?」
「マーニー、それなら二手に分かれよう。自分が動く」
「分かった」
マーニーはそう返事するとカウボーイのような格好に装備を変更し、両手に拳銃を装備した。
「二丁拳銃よ」
ジークは早速回り込み頭はジークを追いかけたが、途中でマーニーが自分の背後にいることに気づき、動きが止まった。
どうしたらいいのか分からず動けなくなったところで、マーニーは二丁拳銃を笑った顔に向かってぶっ放した。
笑った顔は次々に弾丸が命中し、頭は仮面が割れるようにパラパラと崩れ、連動して両手と怒った面も崩壊していった。
「楽勝だったね」
「二人いなかったら逆に苦戦してたレベルだったけどね」
「確かに」
「それじゃロンドン塔に向かおう」
そして、二人は近くにある受話器を見つけ、ロンドンへと飛んだ。
ロンドンのこれまたジークの拠点(ベイカー街にある賃貸の一室)に到着すると、二人はロンドン塔を目指し部屋を出た。
「マーニー、ロンドン塔に向かう前にお菓子を買いに行こう」
「あの部屋にお菓子はないの?」
「ない。ゲームの中の食事はあまり意味がないと思って菓子類は全く買ったことがない」
「お菓子も味を再現してるから試しに買ってみたら?」
「今度そうするよ」
「ご飯も全く?」
「いや、初めてきた国は食事をするよ。数回で充分かな」
「その割には珈琲は飲むよね?」
「考え事をした後は喉が渇くからね。現実の方は喉は渇いていないんだけど」
それから二人は夜遅くまでやっている店で飴を大量に購入した。
それから、マーニーの運転でロンドン塔へ向かうと、ロンドンの至る場所に例のゴーストの被りものをした子供が沢山出現した。
「先にお菓子買っておいて正解だったね。流石にあれ全部相手してたらひとたまりもなかったよ」
「まさに、ハロウィンだね」
「それよりロンドン塔も閉まってるんじゃないの?」
「それは間違いないと思うよ」
「とりあえず、行ってみないと分からないか」
マーニーはそう言ってアクセルを強く踏み込んだ。
ロンドン塔正門前に到着すると、二人は車を降りた。正門はやはり閉まっていた。
「それでどうするわけ? まさか、侵入するってわけじゃないよね?」
「おかしいな……予想だとここに次のヒントをくれる人がいてもおかしくないんだが」
ジークは顎を擦りながら考え事をした。
「侵入出来そうな場所はないし……」
ふと、マーニーは気配を感じ背後を振り返った。
すると、いつの間にか大量のゴーストが沢山ロンドン塔前に集まっていた。
「ねぇ……ジーク」
「ん?」
ジークは呼ばれ振り返った。
「飴って幾つ買ったっけ?」
「いや……数が足りない」
ざっと百ぐらいのゴーストが集まっていた。
「20個入りの飴で充分かと思っていたんだが……」
「ねぇねぇどうすんの!? この数は絶対無理だよ!!」
「いや、この状況を打開する方法が必ずある筈だ」
「どこにそんなのがあるの!?」
それは此方が聞きたいぐらいだ! と思ったその時、
カー、カー、カー。
ジークは振り返った。正門の真上にカラスがとまっていたのだ。
「これだ!」
「え? カラス??」
マーニーがそう言うと、カラスは飛び立った。
「マーニー、カラスを追いかけるんだ!」
「カラスを追いかけるって、その先はゴーストが」
「いいから追いかけるんだ! 絶対に見失うな」
ジークはそう叫び走り出した。ゴーストを押し避けながら。マーニーも「もう!」と何がなんだか分からないままジークの後を追いかけた。
すると、何故かゴーストとの間に隙間ができ、細い道を二人は走っていた。
「これ、どういうこと!?」
ジークはただカラスを追いかけているだけだった。
カラスはまだ飛び続けている。
「どこまで行くつもりだ?」
少し息を荒くしながらもカラスを必死に追いかけた。だんだんマーニーもあのカラスが誘導していることに気づいた。何故なら自然界のカラスにはない飛び方だからだ。まるで、その先に何かがあるみたいに。
すると、目の前に明かりのある建物が見えた。それ以外の建物の明かりは消えているのにだ。
「あそこだ!」
ジークは指差して、マーニーもその建物に向かった。
急いで中に入り扉を閉めた。
「ジーク……あのカラスは……なんだったの?」
息を切らしながらマーニーは訊いた。
ジークは息を整えてから「カラスはイギリスにとって守護神みたいなものなんだよ。日本とは違ってね」と答えた。
「それじゃ、私達はカラスに助けられたわけね」
「ああ。そして、ここに誘導されたってことは、ここに何かがあるってことだ」
「それじゃ、それを探そうか」
白い布に隠れていたのはジークの言う通り子供ではなかった。現れたのは胴のない頭と両腕が宙に浮いたモンスターだった。
表は鬼のように怒った顔、その裏は笑った顔と二つの顔を持った頭だ。
右腕は女性のような細い指に細い腕で赤い付け爪がある。
左腕は逆に男性のようにがっしりと筋肉のついた青白い太い腕をしている。
ジークは水晶で相手の情報を分析する。
「マーニー、こいつの右手に触れたら魅了の状態異常を引き起こす。逆に左手は触れたら死を与える」
「つまり、あいつの手に触れずに頭を倒せってことね」
「あと、顔の表が笑った顔になると両腕の効果は発動しない」
「笑った顔……」
今は怒った顔を向けている為、その裏側がまさに笑った顔になる。
「なら回りこめばいいんじゃない?」
マーニーの提案で二人は回り込もうとしたが、頭も二人に合わせて向きを変えだした。
「やっぱりそうなるか……お菓子あげなかったから怒ってるの?」
「マーニー、それなら二手に分かれよう。自分が動く」
「分かった」
マーニーはそう返事するとカウボーイのような格好に装備を変更し、両手に拳銃を装備した。
「二丁拳銃よ」
ジークは早速回り込み頭はジークを追いかけたが、途中でマーニーが自分の背後にいることに気づき、動きが止まった。
どうしたらいいのか分からず動けなくなったところで、マーニーは二丁拳銃を笑った顔に向かってぶっ放した。
笑った顔は次々に弾丸が命中し、頭は仮面が割れるようにパラパラと崩れ、連動して両手と怒った面も崩壊していった。
「楽勝だったね」
「二人いなかったら逆に苦戦してたレベルだったけどね」
「確かに」
「それじゃロンドン塔に向かおう」
そして、二人は近くにある受話器を見つけ、ロンドンへと飛んだ。
ロンドンのこれまたジークの拠点(ベイカー街にある賃貸の一室)に到着すると、二人はロンドン塔を目指し部屋を出た。
「マーニー、ロンドン塔に向かう前にお菓子を買いに行こう」
「あの部屋にお菓子はないの?」
「ない。ゲームの中の食事はあまり意味がないと思って菓子類は全く買ったことがない」
「お菓子も味を再現してるから試しに買ってみたら?」
「今度そうするよ」
「ご飯も全く?」
「いや、初めてきた国は食事をするよ。数回で充分かな」
「その割には珈琲は飲むよね?」
「考え事をした後は喉が渇くからね。現実の方は喉は渇いていないんだけど」
それから二人は夜遅くまでやっている店で飴を大量に購入した。
それから、マーニーの運転でロンドン塔へ向かうと、ロンドンの至る場所に例のゴーストの被りものをした子供が沢山出現した。
「先にお菓子買っておいて正解だったね。流石にあれ全部相手してたらひとたまりもなかったよ」
「まさに、ハロウィンだね」
「それよりロンドン塔も閉まってるんじゃないの?」
「それは間違いないと思うよ」
「とりあえず、行ってみないと分からないか」
マーニーはそう言ってアクセルを強く踏み込んだ。
ロンドン塔正門前に到着すると、二人は車を降りた。正門はやはり閉まっていた。
「それでどうするわけ? まさか、侵入するってわけじゃないよね?」
「おかしいな……予想だとここに次のヒントをくれる人がいてもおかしくないんだが」
ジークは顎を擦りながら考え事をした。
「侵入出来そうな場所はないし……」
ふと、マーニーは気配を感じ背後を振り返った。
すると、いつの間にか大量のゴーストが沢山ロンドン塔前に集まっていた。
「ねぇ……ジーク」
「ん?」
ジークは呼ばれ振り返った。
「飴って幾つ買ったっけ?」
「いや……数が足りない」
ざっと百ぐらいのゴーストが集まっていた。
「20個入りの飴で充分かと思っていたんだが……」
「ねぇねぇどうすんの!? この数は絶対無理だよ!!」
「いや、この状況を打開する方法が必ずある筈だ」
「どこにそんなのがあるの!?」
それは此方が聞きたいぐらいだ! と思ったその時、
カー、カー、カー。
ジークは振り返った。正門の真上にカラスがとまっていたのだ。
「これだ!」
「え? カラス??」
マーニーがそう言うと、カラスは飛び立った。
「マーニー、カラスを追いかけるんだ!」
「カラスを追いかけるって、その先はゴーストが」
「いいから追いかけるんだ! 絶対に見失うな」
ジークはそう叫び走り出した。ゴーストを押し避けながら。マーニーも「もう!」と何がなんだか分からないままジークの後を追いかけた。
すると、何故かゴーストとの間に隙間ができ、細い道を二人は走っていた。
「これ、どういうこと!?」
ジークはただカラスを追いかけているだけだった。
カラスはまだ飛び続けている。
「どこまで行くつもりだ?」
少し息を荒くしながらもカラスを必死に追いかけた。だんだんマーニーもあのカラスが誘導していることに気づいた。何故なら自然界のカラスにはない飛び方だからだ。まるで、その先に何かがあるみたいに。
すると、目の前に明かりのある建物が見えた。それ以外の建物の明かりは消えているのにだ。
「あそこだ!」
ジークは指差して、マーニーもその建物に向かった。
急いで中に入り扉を閉めた。
「ジーク……あのカラスは……なんだったの?」
息を切らしながらマーニーは訊いた。
ジークは息を整えてから「カラスはイギリスにとって守護神みたいなものなんだよ。日本とは違ってね」と答えた。
「それじゃ、私達はカラスに助けられたわけね」
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