119 / 124
13章 見える
09 モラーヌ
しおりを挟む
刑事と話しを終えると、ジークはマニー達のところに向かった。
「何話していたの?」
「モラーヌが見たという光について、あの刑事は彼女が嘘をついていると考えているようです」
「さっきモラーヌと話していたのもその光についてよ。彼女は天使だったんじゃないかって言い出したわよ」
「天使?」
「知ってる? 天使は翼がなくて光の筋らしいよ」
「ああ、聞いたことがあるよ。確かに色んな天使があるが、それはどれも画家のイメージで描かれた絵画がそれを見る皆のイメージになったりする。まぁ、天使なんて想像でしょう」
そう言ったところでジークは顎を擦った。そして考え事をした。
「どうしたの?」
「私は最初光の正体がなんなのか気になり、モラーヌの証言通り窓の外から見た光であると考えました。トムはその逆で内側からの光、あの刑事はモラーヌの嘘だと言いました。そして、モラーヌは天使だ言う」
「皆バラバラね。そもそも天使なんていると思う?」
「どうでしょう……」
この世界では、ゴーストに死神、妖精まで現れたんだからあってもおかしくはないが。
「まぁ、私としてはあなたが最初に言ったランタンを吊るした棒を持ち上げたなんて説が一番ないと思うけどね」
「では、マーニーはどう考えるんですか?」
「それよりも、あなたは別の案を思いついたんじゃない?」
「火の玉のような明かりと彼女は言っていました」
「ええ、確かに」
「彼女は夜の風で目を覚まし窓を閉めようと一旦蝋燭に火をつけた。そして、窓の方へ向かうと蝋燭の火と同じものが窓の方にも見えたんです。しかし、それは彼女が持っている蝋燭の明かりが窓に映ったものではありません」
「分かったわ。陽性残像ね」
「そうです。彼女はとても彼を心配してました。まるで、自分のことのようにね。それ程に彼女は彼のことを愛していました。彼女の精神は正常とは言えないでしょう。故に彼女は陽性残像で見えた光を外に誰かいると勘違いした。過剰にね。それ程に彼女の精神は擦り減っていたのです。慌てて彼を起こそうとし、それから窓をもう一度見た時にはあの光は消えているわけです。しかし、そうなると一つ問題があります。その考えに至るには彼女は最初の殺人未遂であるシャンデリアが落ちたのは事故ではなく殺人だったと気づいたことになる。しかし、シャンデリアが落ちて直ぐには警察には通報しなかった。彼女は私にこう言いました。事故だと。彼女は事故だと思っていた。しかし、それだとこの考えは成立しない。陽性残像かは冷静になって考えれば気づくでしょう。ただ、厄介なのは彼女がものすごく思い込みが強いということです。もしかすると、一度そう思ったら考えを改めずずっとそう考えていたかもしれない。事故だと思ったらずっとそう考え、幽霊といったオカルトを信じ、この人だと思ったら一途に愛せたでしょう」
「あなたが言う彼女の愛が証明されたわね」
「シャンデリアの謎をなんとかせねばなりません。第2の殺人未遂は証明不要でしょう。誰にでも犯行の機会はあった」
「友人なら彼の家に来たことがあると言っていたし、シャンデリアがあることも知っていたでしょう」
「では、友人に会ってみましょう」
「何話していたの?」
「モラーヌが見たという光について、あの刑事は彼女が嘘をついていると考えているようです」
「さっきモラーヌと話していたのもその光についてよ。彼女は天使だったんじゃないかって言い出したわよ」
「天使?」
「知ってる? 天使は翼がなくて光の筋らしいよ」
「ああ、聞いたことがあるよ。確かに色んな天使があるが、それはどれも画家のイメージで描かれた絵画がそれを見る皆のイメージになったりする。まぁ、天使なんて想像でしょう」
そう言ったところでジークは顎を擦った。そして考え事をした。
「どうしたの?」
「私は最初光の正体がなんなのか気になり、モラーヌの証言通り窓の外から見た光であると考えました。トムはその逆で内側からの光、あの刑事はモラーヌの嘘だと言いました。そして、モラーヌは天使だ言う」
「皆バラバラね。そもそも天使なんていると思う?」
「どうでしょう……」
この世界では、ゴーストに死神、妖精まで現れたんだからあってもおかしくはないが。
「まぁ、私としてはあなたが最初に言ったランタンを吊るした棒を持ち上げたなんて説が一番ないと思うけどね」
「では、マーニーはどう考えるんですか?」
「それよりも、あなたは別の案を思いついたんじゃない?」
「火の玉のような明かりと彼女は言っていました」
「ええ、確かに」
「彼女は夜の風で目を覚まし窓を閉めようと一旦蝋燭に火をつけた。そして、窓の方へ向かうと蝋燭の火と同じものが窓の方にも見えたんです。しかし、それは彼女が持っている蝋燭の明かりが窓に映ったものではありません」
「分かったわ。陽性残像ね」
「そうです。彼女はとても彼を心配してました。まるで、自分のことのようにね。それ程に彼女は彼のことを愛していました。彼女の精神は正常とは言えないでしょう。故に彼女は陽性残像で見えた光を外に誰かいると勘違いした。過剰にね。それ程に彼女の精神は擦り減っていたのです。慌てて彼を起こそうとし、それから窓をもう一度見た時にはあの光は消えているわけです。しかし、そうなると一つ問題があります。その考えに至るには彼女は最初の殺人未遂であるシャンデリアが落ちたのは事故ではなく殺人だったと気づいたことになる。しかし、シャンデリアが落ちて直ぐには警察には通報しなかった。彼女は私にこう言いました。事故だと。彼女は事故だと思っていた。しかし、それだとこの考えは成立しない。陽性残像かは冷静になって考えれば気づくでしょう。ただ、厄介なのは彼女がものすごく思い込みが強いということです。もしかすると、一度そう思ったら考えを改めずずっとそう考えていたかもしれない。事故だと思ったらずっとそう考え、幽霊といったオカルトを信じ、この人だと思ったら一途に愛せたでしょう」
「あなたが言う彼女の愛が証明されたわね」
「シャンデリアの謎をなんとかせねばなりません。第2の殺人未遂は証明不要でしょう。誰にでも犯行の機会はあった」
「友人なら彼の家に来たことがあると言っていたし、シャンデリアがあることも知っていたでしょう」
「では、友人に会ってみましょう」
0
あなたにおすすめの小説
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
婚約破棄ですか?あなたは誰に向かって口をきいているのですか!?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私、マリアンヌ・バークレーは王宮の誕生日パーティーでいきなり婚約破棄を言い渡された。は!?婚約破棄ですか?あなたは誰ですの?誰にモノを言っているのですか?頭大丈夫ですか?
【完結】たぶん私本物の聖女じゃないと思うので王子もこの座もお任せしますね聖女様!
貝瀬汀
恋愛
ここ最近。教会に毎日のようにやってくる公爵令嬢に、いちゃもんをつけられて参っている聖女、フレイ・シャハレル。ついに彼女の我慢は限界に達し、それならばと一計を案じる……。ショートショート。※題名を少し変更いたしました。
別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが
まっど↑きみはる
ファンタジー
「我が宿敵!! あなたに、私の夫となる権利をあげるわ!!」
そう、王国騎士『マルクエン・クライス』は、敵対していた魔剣士の女『ラミッタ・ピラ』にプロポーズを受けのだ。
モブ転生とはこんなもの
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。
乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。
今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。
いったいどうしたらいいのかしら……。
現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
他サイトでも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる