分かりやすい日月神示の内容と解説 🔰初心者向け

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第二十五章

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 【第二十五章 1ノ1】

 日月神示国常立尊から読み解く日本経済の展望について、ご説明します。


 日月神示にはまた、敗戦後の復興や経済的な発展、そして日本人の精神的な凋落ぶりを指摘していると思われる帖もあるという。

 例えば、次のようなことが記述されている。

 「アメの巻」第十四帖(参8)(書記日、昭和20年12月18日)では

 「今度の俘虜とりこまだまだぞ、何れ元に帰って来るから、元に帰って又盛り返して来るなれど、またまた繰り返へすぞ。」や

|三の巻」(うみの巻)第四帖(参9)(書記日、昭和22年8月14日)でも「出てきてから、又同じ様なこと繰り返すぞ、今度は魂抜けてゐるからグニャグニャぞ、グニャグニャ細工しか出来んぞ、それに迷ふでないぞ。」とあり、これらは逮捕、収監されていた者も釈放、解放されること。

また、敗戦後の復興の反面、精神的に退廃する社会や無気力な人間が多く現われて来る様子を書記させたものだと考えられる。

また、「黄金の巻」第五十九帖(参10)(書記日、昭和24年12月7日)では

 (日月神示の予言)
 「金で世を治めて、金で潰して、地固めしてみろくの世(ミロクの世)と致すのぢゃ。」と語られているが、

 これはかつて興った「バブル景気」とその崩壊を指しているのではないかと考えられている。また、、2007年~2008年頃に米国より起ったサブプライムローン問題やリーマンブラザーズの破綻(いわゆる、リーマンショック)に端を発する100年に一度あるかないかと言われる全世界的な大不況と2011年8月現在に於いても、米国債の格下げ、信用不安とそれによる世界同時的な株安、そしてこの日本においても現在進行形で進んでいる円相場の上昇などで、なおより一層の深刻な状況にあると言われる世界金融危機 (2007年-)を指しているとも考えられる。

また、「三ラの巻(そらの巻)」第十帖(参18)(書記日、昭和22年3月3日)では

 (日月神示の予言)

 「今日働いて今日食はなならん事に皆なりて来るのざから、その覚悟せよ」

 と述べられており、 

 この先の日本経済の回復や発展を望むのは、或いは極めて厳しいのかもしれないと思われる帖がある。

 しかし、上記の「黄金の巻」第五十九帖にあるように

 「金の世が金で潰されて、地固めされてみろくの世(ミロクの世)の礎になる」

 と述べている神霊の言葉からは、それほど絶望的で悲惨な未来を語っているようには思えないのも、また事実であろう。

 現代において、世界中のあらゆる行動が金で紐付けされ、金を多く持つ者が力を持ち、金が無くなる恐怖がこの世を作る、

まさに「金の世」が完成したと言える。 

2020年、感染症により経済活動が止まり、金に困窮する人々が増えている。解決方法として無条件な『ベーシックインカム(注釈1)の導入を望む声が多い。人々が十分に暮らせる金額の金を無条件に配りつづけることで、人々から金が無くなる恐怖を無くす。 

「金の世が金で潰れて、地固めされてみろくの世(ミロクの世)の礎となる」

の礎とは、『ベーシックインカム』ではないかという説が増えた。


(注釈1)
 『ベーシックインカム』とは、国や自治体が年齢、性別、所得水準などに関わらず、すべての住民に対して一定額の現金を定期的に支給する制度です。この制度は、最低限の生活を保障することを目的としています。

 『ベーシックインカム』は、個人の所得や資産に関わらず、無条件で一定額が支給される点が特徴です。支給方法には様々な案がありますが、国民の口座への振り込みなどが想定されている。
 以前、日本でも国会で議論されたことがある。日本でこの『ベーシックインカム』を導入した場合、99兆円の財源がいるという。そうなれば、国はまた、国債を発行するであろうか?年金制度を廃止するのであろうか?生活保護制度は、どうなるのであろうか?

 しかし、心配ご無用である!皆さんはただ、神さまに寄り添って生きていけばいいのだから。

 この『ベーシックインカム』にはメリットがある。
 一つ目は貧困対策と生活水準の向上である。
 『ベーシックインカム』は、貧困層の生活を安定させ、最低限の生活水準を保障することで、貧困問題の改善に繋がるのだ。特にワーキングプア層の収入の底上げが期待できる。労働力の活性化に繋がるのだ。

 二つ目は社会保障制度の簡素化である。
既存の年金制度や生活保護などの社会保障制度を『ベーシックインカム』に一本化することで、行政コストの削減や事務負担の軽減が期待できます。これにより、生活保護の不正受給問題の解決にも繋がる可能性がある。

 三つ目は労働環境の改善と多様な働き方の解決である。
金銭的な不安が軽減されることで、人々はより創造的な活動や自己啓発に時間を費やせるようになる。また、長時間労働の削減や多様な働き方の選択肢が増える可能性もある。  
 国民の皆さんに幸せになって貰いたいので、私は次のコメントをプレゼントしたい。
若者を始め、国民に生きる喜びと希望を与えることに繋がる。

一番の課題は財源の確保であろう。
 『ベーシックインカム』の導入には、莫大な財源が必要となる。既存の社会保障制度を廃止し、その予算を充てる案もある。しかし、具体的な財源確保は大きな課題である。
また、この制度を導入すれば、必ず労働意欲が低下するであろう。

 無条件で一定の収入が得られるため、「働かなくても生活できる」という意識が広がり、人々の労働意欲や競争意欲が低下する可能性が指摘される。

では、この制度の世界の導入状況はどうであろうか?

感染拡大をきっかけに、『ベーシックインカム』に関する議論が世界中で活発化した。米国シカゴ市では低所得世帯への試験的な支給が承認され、オランダのユトレヒト市やタイでも実験的に導入されているのだ。


 さて、今度は日本経済の話しだ。内閣府によると次のような日本経済に関する課題について分析していた。その内容をご紹介し、私の考えていることをご紹介しましょう。

 先ず、私の考えである。この文書には一番大切な数字が一切書かれていない。
これこそが、今の日本経済の盲点である。
何かを隠しているような気がする。つまり国民に本当のことを知って欲しくないなのだ思う。

2025年度の一般会計は115.5415億円である。金額を分かりやすく表記すると次のようになる。

      115兆5千5百41万5千円である。
この金額が国家予算であり、歳出である。では、その為の財源つまり歳入はどうなっているのか?
 《歳 入》
1. 租 税 及 印 紙 収 入 784400億円
2. そ の 他 収 入    84525億円
3.     公 債 金                       286490億円
  (内訳)
   ⑴ 公 債 金                    67910億円
   ⑵ 特 例 公 債 金 合 計
            218580億円

-
 《歳 出》
1. 一 般 歳 出    682452億円

2. 地 方 交 付 税 交 付 金 等
            190784億円

3. 国 債 費      282179億円

   合 計                       1,155,415 億円

では、国債の累積額はどうなっているのか?
その累積額について、ご説明しよう。

 日本の国債累積額は、令和7年度末には1,129兆円に達する見込みです。これは普通国債残高の合計であり、建設公債、特例公債、復興債が含まれます。

では、国債残高の現状はどうなっているのだろうか?

 日本の普通国債残高は増加傾向にあり、令和7年度末には1,129兆円に達すると予測されています。この金額は、翌年度借換のための前倒債限度額を除くと1,074兆円程度です。

国債には種類がある。

 普通国債と呼ばれるものには次の種類が含まれる。

 建設公債は公共事業費などの財源に充てられる国債である。

特例公債はいわゆる赤字国債で、公共事業費等以外の歳出の財源に充てられる。

復興債は東日本大震災からの復興費用に充てられる国債である。

国際比較における日本の状況が面白い。

日本の政府債務残高(対GDP比)は、G7諸国を含む他の多くの国と比較しても突出して高い水準にあります。2024年時点では、なんと世界で2番目に高い236.11%なのだ。

では、何故?債務が増加しているのだろうか?

 国債発行残高の増加は、以下の問題を引き起こす可能性があるのだ。読者の皆さんは、よく知っておいて欲しい。

 一つ目は財政の硬直化である。国債費が歳出の大部分を占め、政策課題への効率的な財源配分が困難になるのだ。

 二つ目は金利上昇である。国債の大量発行は市中の資金を吸収し、金利上昇を招く可能性があるのだ。我々の生活に直結するのだ。
 三つ目は財政規律の緩みである。均衡財政主義が維持されにくくなる傾向がある。

では、個人向け国債は今後どうなるのか?

 個人向け国債は、国が発行する債券で、元本割れがなく、最低金利が保証されている。1万円から購入可能で、3年、5年、10年の期間から選択である。

現在の個人向け国債の金利をご紹介しよう。

令和7年12月4日(木)~令和7年12月30日(火)

 《変動口の
初回の利子の適用利率(年率)
  第189回変動金利10年満期
        1.23%(税引用)

  第177回固定金利型5年満期
         利率(年率)1.35%

  第187回固定金利型3年満期
        利率(年率)1.10% 3)


 さて、内閣府が発表した日本経済の現状と課題である。読者の皆さんの将来設計について、役立て欲しい。

「緩やかな景気回復が続く日本経済の現状と課題について分析するとともに、高齢者、女性、外国人材等の多様な働き手の活躍を促す働き方や雇用制度の見直し、グローバル化の進展を経済発展に活かすための課題について論じた。

我が国経済は、雇用・所得環境の改善が進む中、緩やかな回復が続いているが、中国経済の減速や情報関連財の調整の影響を受け、輸出や生産の一部に弱さがみられている。通商問題や海外経済の動向が日本経済に与える影響には十分注視する必要があるが、他方で、内需については引き続き増加傾向で推移している。国内の人手不足に対応し、内需の回復を確かなものとするためにも、技術革新や人材投資等によって生産性を大幅に向上させるとともに、多様な人材を効果的に活用することが重要である。また、グローバル化に適切に対応することで、潜在成長力の強化につなげていくことも重要な課題である。

ここでは、本報告で論じた課題について、あらためて整理するとともに、主要な分析結果とそれを踏まえた対応の方向性について述べる。  

【第一巻 1ノ2】

日本経済の現状と課題

我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、企業収益が高水準を保つ中で、個人消費や設備投資が増加傾向で推移しており、緩やかな回復が続いているが、中国経済の減速や世界的な情報関連財需要の一服等の影響を受け、2018年後半以降、輸出や生産の一部に弱さがみられている。特に、海外出荷比率の高い生産用機械や電子部品デバイスでは、生産の減少や投資の一部先送りもみられており、今後の海外経済の動向の影響に注意が必要である。

他方で、内需については引き続き増加傾向が維持されている。人手不足による企業の採用意欲の高さを背景に雇用者数が増加し、賃上げも昨年並みの高い水準となる中で、国民全体の稼ぎである総雇用所得者も増加しており、こうした雇用・所得環境の改善を背景に消費は持ち直しが続いている。設備投資についても、製造業の一部に中国経済の減速の影響を受けて機械投資を先送りする動きがみられるものの、企業の設備投資計画は堅調であり、Society 5.0に向けた新技術への対応や、省力化のための投資、都心再開発など建設需要の底堅さ等に支えられ、緩やかな増加基調は維持されている。こうしたことを踏まえると、輸出や生産の一部に弱さはみられているものの、雇用・所得環境の改善や高い水準の企業収益などファンダメンタルズに支えられて内需の増加傾向は保たれている。

今後の経済動向に関する留意点としては、以下の3点が挙げられる。

第一に、緩やかな減速を続ける中国経済の動向、米中通商問題が世界経済に与える影響、英国のEU離脱といった海外の経済動向や政策に関する不確実性に注意する必要がある。世界経済の動向については、主要先進国の金融政策が緩和的な方向に転換されたことや、中国における景気対策の効果が期待される一方で、米中間の追加関税引上げ・対抗措置などの通商問題による影響が懸念されており、グローバルなサプライチェーンに組み込まれている産業を中心に、その影響に十分注意していく必要がある。

第二に、国内経済の先行きの動向に関しては、2019年10月に消費税率の引上げが予定される中で、内需を支える柱の一つである家計の所得・消費動向がどうなるかが重要なポイントである。個人消費については、雇用者数が大きく増加し、賃上げも進むなど雇用・所得環境全体の改善に支えられて持ち直している。ただし、若年層を中心にした消費性向の低下もあり、雇用・所得環境の改善に比べると緩やかにとどまっている。若年層の消費の活性化のためには、生産性向上や教育訓練機会の充実等によって賃金の底上げと将来のキャリアパスの展望を拡げるとともに、働き方改革を通じて長時間労働を是正し、消費の機会を増やすことも重要である。さらに、Society 5.0に向けた取組を一層強化することで、自動運転搭載車などイノベーションによる新商品の開発・発売を活発化することも、消費を刺激する効果が期待される。また、2019年10月に予定される消費税率引上げにあたっては、過去の経験も踏まえ、万全の対応策をとることとされており、こうした政策効果によって消費動向が平準化されることが期待される。

第三に、企業の人手不足感が高まる中で、生産性を大幅に向上させ、それが賃上げや消費の喚起につながるような好循環を作り出していくことが重要な課題である。企業の人手不足感は大幅に高まっており、特に若年層への人材ニーズや専門・技術職での不足感が高くなっている。人手不足の要因を分析すると、売上高の上昇という需要増要因もあるが、賃金の低さや、離職率の高さなども影響している。また、人手不足感のある企業は、人員が適正の企業と比較して、労働生産性や資本装備率が低くなっている。人手不足の緩和に向けて、RPAを始めSociety 5.0に向けた取組を強化し、様々な省力化投資を強化するとともに、人材育成を強化すること等により生産性を高め、賃金の引上げを進めていくことが重要である。こうした生産性向上の取組によって、国全体として生産性が上昇すれば、それが賃金の上昇を通じ消費の活性化にもつながり、ひいてはデフレ脱却にも資するものと考えられる。
 
 【第一巻 1ノ3》

 労働市場の多様化とその課題

人生100年時代を迎え、職業キャリアの多様化、より高齢まで働き続ける意欲の高まり、働く時間や場所などの柔軟性、ワーク・ライフ・バランスの重視といった働き方のニーズや価値観の多様化が進んでいる。労働市場においては、企業の人手不足感が高まる中で、高齢者、女性、外国人材等の多様な働き手が増加している。こうした中で、性別・年齢・国籍等によらず、多様な価値観やバックグラウンドを持った人材が、個々の事情に応じて柔軟な働き方を選択でき、意欲や能力に応じてより長く活躍できる環境を整備することが重要となっている。

近年、多様な人材の活躍が進んでいる背景については、雇用者の観点からは、女性については、近年の育児施設の増加など両立支援策の強化もあり、就業率が高まっており、65歳超の雇用者についても、金銭的な側面だけでなく、健康維持や社会貢献という側面からも就業意欲が高まっている。外国人材については、様々な在留資格制度が整備される中で、日本語能力の活用というだけでなく、日本の技術力の高さや人材育成に期待して日本で就業している状況がみられる。企業側の観点からは、業務の拡大に伴う人手不足への対応の一環という側面もあるが、多様な人材の活躍により、新しい発想の創出、専門知識の活用を期待する企業も多い。他方で、企業において多様な人材の雇用比率が高まっているものの、企業内部での人員配置の硬直性によるミスマッチや、女性従業員数に比して女性管理職が少ない等の課題もみられる。また、多様な人材の活躍に際し、よりきめ細やかな労務管理、教育訓練の必要性、意思疎通の問題などが課題となっている。

こうした多様な人材の活躍を促すためには、働き方や雇用制度の見直しが不可欠である。具体的には、柔軟な働き方やワーク・ライフ・バランスの改善等の働き方の変革を行うことにより、女性や高齢者、介護や育児との両立を目指す人など、様々な人材の労働参加が促進されることが期待される。また、日本的雇用慣行と呼ばれる長期雇用と年功による昇進・昇給制度を見直すことにより、中途・経験者採用や外国人材等の活躍を促す効果が期待される。さらに、組織的に働き方改革などを進めている企業であっても、その現場において管理職が適切にマネジメントを行うことが、多様な人材の活躍のためには重要である。

近年増加している65歳以上の雇用者の活躍については、年功による賃金カーブ、定年年齢や継続雇用制度のあり方についての見直しのほか、多様な選択肢を整えることが必要である。特に、賃金の大幅低下や長い労働時間は高齢者の就業に対する意欲を大きく低下させる可能性があることに留意する必要がある。

多様な人材が活躍することの経済的な効果については、企業レベルでみると、収益率や生産性の向上、人手不足の緩和に対してプラスの効果が期待できる。ただし、こうした人材の多様化による効果をあげるためには、多様な人材を活かすための働き方や雇用制度の見直しといった取組とセットで行うことが非常に重要である。多様な人材はいるが、それに対応した取組を行っていない企業は、多様な人材がいない企業よりもかえって生産性が低くなる可能性には留意する必要がある。また、高齢者や外国人の雇用者の増加によって、若年層や日本人の雇用・賃金に影響が及ぶのではないかとの懸念もあるが、今回の分析結果からは、そうした影響は検証されなかった。外国人労働者と日本人労働者で活躍できる場が異なっている可能性が高いと考えられる。ただし、多様な人材の登用に伴う摩擦を緩和するためには、円滑に意思疎通ができる職場環境の構築が重要である。

 【第一巻 1ノ3】

グローバル化が進む中での日本経済の課題

近年、世界的にグローバル化が急速に進展する中で、一部に内向きの志向がみられているものの、自由貿易体制を維持・発展させ、経済連携を強化することは、より質の高い雇用を生み出すとともに、新たな技術やノウハウの取得を通じて、国民全体の所得を高め得るものである。グローバル化に対応し、それを経済発展にいかに活かしていくかについて考察することは、我が国経済の潜在成長率を高める上で重要な課題の一つである。

これまでの日本の貿易・投資構造の変遷をみると、日本の経常収支は黒字で推移してきたが、その内訳は大きく変化し、貿易黒字が大幅に減少する一方、海外からの投資収益など所得収支の黒字が着実に増加している。こうした中、日本は複雑度の高い機械や部品等において、競争力を有しているが、サービス貿易についても、国際的な技術取引やインバウンドの増加等によって競争力を高めつつある。さらに、アジアを中心にしたグローバル・サプライチェーンの拡大に伴って、日本企業の海外展開が進む中で、海外企業の買収を含む対外直接投資が増加している。こうしたことから、我が国経済は、財の貿易だけでなく、国際的な技術取引やインバウンドなどサービス貿易面でも競争力を高めつつあるとともに、海外に展開している拠点や買収した企業からの投資収益等を通じても、世界で稼ぐ力を高めている。

日本経済が貿易・投資やサプライチェーンを通じて世界経済との係わりを深めているということは、海外経済の動向の変化が与える影響も大きくなっていることを意味する。2018年から2019年にかけて、米中間で通商問題を巡って追加関税の引上げ・対抗措置がとられたほか、英国のEU離脱を巡る不確実性が継続するとともに、アメリカ・メキシコ・カナダの間では新たな協定(USMCA)が署名されるなど、日本の貿易・投資やサプライチェーンにも影響を与え得るような出来事が相次いで生じた。世界経済全体として複雑な多国・地域間の貿易・投資関係が成立している中で、今後、米中通商協議の動向がどうなるか、英国のEU離脱の先行きも不透明であり、サプライチェーンを通じた影響や、不確実性の高まりによる設備投資等への影響にも注意する必要がある。一方で、2018年末から2019年初にかけて、TPP11や日EU・EPAなどの経済連携協定が発効しており、これらの経済連携による貿易・投資の拡大効果が期待される。

グローバル化の恩恵については、伝統的な貿易理論では、貿易を行うそれぞれの国が比較優位を持つ財の生産に特化することにより、国全体として生産性が高まり、消費者も貿易により恩恵を得ることが示されてきたが、近年発展してきた新たな貿易理論(メリッツ・モデル)では、貿易を行う企業は固定費用を賄うことができる生産性の高い一部の企業に限られる傾向があることを踏まえ、企業レベルでの貿易の効果の分析に焦点が当てられている。こうした企業レベルのデータを用いた実証分析の結果からは、輸出や対外直接投資などを行う企業は少数だが、そうでない企業と比べて、生産性や雇用者数、賃金の水準が平均的に高いことが示される。また、輸出を開始することや、海外企業との共同研究・人材交流等を行うことで、企業の生産性が向上する可能性も示唆される。他方で、貿易を行うことで産業内での技能労働への需要が高まることにより、高い技能を持つ労働者と技能の低い労働者の賃金格差につながる可能性も示される。こうしたことを踏まえると、グローバル化した経済で競争力を保ちつつ、その成果を広く国民に還元するためには、海外との人的交流や人材投資等を通じて海外の技術やノウハウを取り込むとともに、格差拡大への対処として、教育・訓練の強化や雇用の流動性の確保、セーフティネットの整備を行うことも重要な課題である。
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