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作家先生の講演会に行って〜私はまだ焦るほど努力をしていない〜

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今回、お話を聞いた作家さんは現在の私の歳よりも早くデビューした作家さんだった。
私から見ると才能に満ち溢れ、その頭の中を覗いてみたいと思うほど、私とは違う存在に見える。

そんな作家さんがどうやって作家になったのかという話を聞いた。どう苦労して、焦って、それでもどうして物語を書き続けたのかを。

先生が作家になると決めたのは小学生の頃だったらしい。世界的に有名なプロの作家になると。物語を書くことで食べていくと。
でも長編小説を完成させるというのは簡単なことでは無い。
初めて新人賞に投稿したのが中学生の頃だったそうだ。その作品は1次審査も通ることが出来ず、あっさりと落ちたらしい。
高校生になり、プロの作家になると決めて物語を書き続けて10年がたった頃、転機が訪れ、焦るのを辞めたと言っていた。焦って書くのではなく、練りに練って最高傑作を書かなければ意味が無いと。

私がこの話の中で印象に残ったのは、高校生の時に既に作家になると決めて10年がたっていたことだ。何冊もの創作ノートを書いて、参考文献を読み漁って、それでも書いたものは認められなくて、焦っていたのが高校生だという事実。

今の私よりもだいぶ早い年齢でデビューした天才。その印象は思っていたより本質からズレていたのかもしれないと思った。
作家には年齢制限が無い。だからこそ史上最年少なんて聞くと、天才がポンっと出てきた印象を受ける。でもそうでは無いのだ。私が小説家を志した年齢よりずっと前、幼い頃から小説家になると決めてひたすら真っ直ぐ努力をしてきたからその年齢でデビュー出来ているのだ。

私が本気で作家になると決めたのは2022年6月12日。それからまだ1年も経っていない。
しかもその1年の間に書いたものは短編4本、書きかけの長編が1本だけで、それ以外は最後の学生生活を謳歌するのに忙しかった。
こうやってアカウントを作って不特定多数の人の目に触れるところで文章を書き出してからはまだ1ヶ月しか経っていない。

先生のように書けなくて当然なのだ。先生が小学生の頃にしていたことを私は今始めたのだから。私なんかよりずっと才能に溢れている先生ですら、デビューまで10年以上を費やした。

私は長く見積って1年、投稿を初めてからは1ヶ月。まだまだこれからなのだ。
だから焦らず、コツコツと文章力を上げ、しっかりと調べてプロットを作り、物語を書いていかなければならないのだ。
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