11 / 11
帰国(後日譚)
しおりを挟む
橋田優は帰国した。公私ともども世話になった人とは別れてきた。優の理性がそうしたのだ。
あぁ、もう恋愛なんてこりごりだ。当分したくないな。やっぱり人間より研究対象に向かっている方が楽だな、と優は思う。
優は勤務先で母校の大学の事務室に行った。座っていた事務員がこちらを見て立ち上がった。
「橋田先生」
彼がきらきらした目で僕の名を呼んだ。まだ二十代の男子だ。学生にしか見えない。少子化で悩める大学の職員として採用されたのだ。少数精鋭で優秀な人材なのだろう。
「お帰りなさい」
と彼が笑顔で言った。
で、ここから、どうしたんだっけ?
海外では、あんなにすぐ恋仲になれたのに、僕はどうしていいか少しもわからなかった。「好きだよ」と伝える前に、どうしたらいいんだっけ?
(終わり)
あぁ、もう恋愛なんてこりごりだ。当分したくないな。やっぱり人間より研究対象に向かっている方が楽だな、と優は思う。
優は勤務先で母校の大学の事務室に行った。座っていた事務員がこちらを見て立ち上がった。
「橋田先生」
彼がきらきらした目で僕の名を呼んだ。まだ二十代の男子だ。学生にしか見えない。少子化で悩める大学の職員として採用されたのだ。少数精鋭で優秀な人材なのだろう。
「お帰りなさい」
と彼が笑顔で言った。
で、ここから、どうしたんだっけ?
海外では、あんなにすぐ恋仲になれたのに、僕はどうしていいか少しもわからなかった。「好きだよ」と伝える前に、どうしたらいいんだっけ?
(終わり)
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
61
この作品の感想を投稿する
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる