妖精王の祝福は男性妊娠〜聖紋に咲く花は愛で色づく〜


 3000年前、勇者が魔王を異次元へ封印してから、世界から魔法は廃れ精霊は姿を消し、人々は魔法を科学で解明し、電気を使って便利に暮らす。

 魔法が使える人間は力を失い数は減り、人魚や獣人の亜人種は絶滅寸前。歴史の授業では勇者が魔王を封印した物語りも、今やファンタジーとして語り継がれる。

 このヨナセレス王国にも600年前まで妖精王がいたという伝説があれど、その存在を本当に信じている人間は少ない。
 妖精王伝説が語る『枯れない泉』はただの湧き水だと言われ、『約束の糧』は潮流の変化で魚が穫れるようになっただけとされているなか、男性が妊娠出来る『祝福』だけは、奇跡の魔法として今もなお引き継がれている。



 アレクレットは男性でありながら妊娠が出来る希少な『祝福持ち』だ。

 しかし、祝福を消したいと望んでいた。

 父親よりも年上の男からされる求婚から逃れるため。
 ヘテロなのにゲイと結婚して、夫夫生活がうまくいかなかった父と同じ失敗をしないため。

 自分の目的のために女性と結婚する事もできないアレクレットが思いついた方法は、結婚せずに子どもだけ作ること。

 そして、合コンで良い男をゲットしたと思ったら、事態は思わぬ方向へ転がって──





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・ファンタジー要素はありますが、世界観は限りなく現代です。
・男性が妊娠、出産する描写はありません。
・R・R18には性的な描写があります。


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