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第十三章 潤の記憶
潤の記憶
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まだ、潤の父親であり、叔父様の兄である、大洗竹秋が生きていた頃。
幼い潤は竹秋に遊んでもらおうとして、竹秋の書斎に行こうとした。すると竹秋の寝室から、苦しそうな、うめき声が聞こえてきた。幼い潤は不審に思い、竹秋の寝室のドアを開けた。
すると、ベッド上の竹秋に暴漢が襲いかかっていた。幼い潤は、腰に差していた短剣を取った。それは竹秋の部屋から潤が拝借したものだった。幼い潤は英雄心を奮って、暴漢に短剣を突きたてた。暴漢は、ひらりと身をかわし、幼い潤の短剣は、竹秋の胸に刺さった。流れ出る血に、幼い潤は驚愕して倒れた。
幼い潤が病院で目を覚ました時、竹秋は、いなかった。それから何日も何週間も経って、潤は、両親がこの世にいないことを知った。潤には、何があったのか、わからなかった。竹秋は病死、潤の母は、それをはかなんで、病んで亡くなったと聞かされた。幼い潤は、捨てられた、と感じた。僕が、父様を殺したので、母様は、僕を憎んで、僕に罰を与えるために、自分もいなくなったんだ、と潤は思った。幼い潤は、一人になるのが不安で怖かった。それを見越して、一人にされたと思った。
そして、潤が頼れる人は、叔父の大洗竹春一家しかいなくなった。幼い潤は、必死で適応した。彼らの言われるままに、なんでもした。二度と一人にされる恐怖を味わわないために。
幼い潤は、彼らから性的なことを随分要求された。まず、従兄の譲と昴たちに、裸を弄ばれた。かまって遊んでもらえるのが嬉しくて、すぐに自分からねだるようになった。その快感には、つらいことを忘れさせる力もあった。お風呂で性器を触られた。しゃぶったり、キスしたり、浴槽やマットの上で、いろんなことを教えられた。なんでもする潤を従兄たちは面白がった。彼らは、淫らな遊びに夢中になっていった。潤は、従兄たちの母親のスリップをドレスのように着せられて、女に見たてられて、従兄たちに、触られた。幼い潤は、叔父夫婦といっしょに寝かされていたので、叔母の倫子の真似をして、従兄の前で、喘いだり、そうとは知らずに卑猥なポーズをとってみせた。潤が、それらの知識をどこで得たか、おそらく深く考えもせず、従兄たちは、面白がった。
やがて、幼い潤は、叔父に利用された。胸や性器を触ったり舐めたりすることは、既に従兄に教えられていたので、幼い潤は、積極的にしてみせた。昼寝の時間は倫子と、夕刻は従兄たちと、夜は竹春と濃すぎる行きすぎた触れ合いをした。皆、それを潤のせいにした。
潤は、外で問題行動を起こすようになった。友達と性的な行為をするというのだ。
しかし、大人が家ですることだと教えられると、賢い潤は、大人とや、家でしか、しなくなった。
保育園の頃は、保父に触られ、小学校の担任とは、卒業まで続いた。休みのたびに呼び出され、独身の部屋で、身体中を舐められた。小遣いを与えられ、裸を写真に撮られ、ネットにアップされて、チャットで卑猥な会話をさせられた。会員性のサイトでライブ映像を流された。肛門に玩具を入れられて、あえがされることも、この時の、他の会員からの要望で経験した。ご褒美と言って、精液を飲まされた。精液を何度もかけられ、その姿を流された。その教師は、問題を起こしたかどで辞めさせられたらしいが、詳細は、わからなかった。潤は、特に何も問われることはなく、その噂も、同級生から人づてに、聞いただけだ。皆、潤とのことは、知らないようだった。自分の経験が、闇に葬られた。闇から闇に。そう思い、潤は、心を閉ざすようになった。
勉強が遅れがちになった潤を、譲や昴の家庭教師が、指導してくれることになった。その大学生にも、性的な行為をせまられた。叔父や譲にばれて、家庭教師は辞めさせられた。
潤の中学生活も二年になると、学校で、美貌をちやほやされるようになり、成績も回復して、無事、父や兄の卒業校である進学校に合格した。
高校生活も順調と思えた矢先に、文化祭事件があって、学校生活が困難になり、噂が飛び交った。潤は、高校一年の文化祭のミスコン後に女装のまま輪姦されて、鬱状態に陥り、一時、学校に行けなくなった。
心配した長兄の譲は、潤を、高校近くの書店、洋講堂に連れて行った。洋講堂は、店主の性的指向から、ゲイ関係の本ばかり集めて置いてある書店だった。譲は、高校時代、店主が代替わりして、新装開店したのをきっかけに通いつめるようになり、マイノリティの孤独を癒していたらしかった。
潤は、洋講堂に入り浸るようになり、店主たちと行為に耽り、優しく慰められることで傷心を癒した。店主は、その行為を撮影して、闇で販売していたが、潤は、よくわかっていなかった。譲が、連れていった場所だったので、安心していたからだ。洋講堂の奥座敷には、撮影機材があって、撮影室として時間貸しもしていた。そういった客の中には、潤をみそめて誘うものもいたが、店主たちが守ってくれたのも、信頼の元になっていた。
譲も、時々友人と来ていた。譲も、他の客たちに誘われることもあったらしいが、譲は、「断れば問題ない」と言っていたので、潤は、安心していた。
譲は、コウと付き合っていたが、同じくコウと付き合っている洋輔と折り合いが悪くなり、今は、ほぼ、出入り禁止のような状態だった。
幼い潤は竹秋に遊んでもらおうとして、竹秋の書斎に行こうとした。すると竹秋の寝室から、苦しそうな、うめき声が聞こえてきた。幼い潤は不審に思い、竹秋の寝室のドアを開けた。
すると、ベッド上の竹秋に暴漢が襲いかかっていた。幼い潤は、腰に差していた短剣を取った。それは竹秋の部屋から潤が拝借したものだった。幼い潤は英雄心を奮って、暴漢に短剣を突きたてた。暴漢は、ひらりと身をかわし、幼い潤の短剣は、竹秋の胸に刺さった。流れ出る血に、幼い潤は驚愕して倒れた。
幼い潤が病院で目を覚ました時、竹秋は、いなかった。それから何日も何週間も経って、潤は、両親がこの世にいないことを知った。潤には、何があったのか、わからなかった。竹秋は病死、潤の母は、それをはかなんで、病んで亡くなったと聞かされた。幼い潤は、捨てられた、と感じた。僕が、父様を殺したので、母様は、僕を憎んで、僕に罰を与えるために、自分もいなくなったんだ、と潤は思った。幼い潤は、一人になるのが不安で怖かった。それを見越して、一人にされたと思った。
そして、潤が頼れる人は、叔父の大洗竹春一家しかいなくなった。幼い潤は、必死で適応した。彼らの言われるままに、なんでもした。二度と一人にされる恐怖を味わわないために。
幼い潤は、彼らから性的なことを随分要求された。まず、従兄の譲と昴たちに、裸を弄ばれた。かまって遊んでもらえるのが嬉しくて、すぐに自分からねだるようになった。その快感には、つらいことを忘れさせる力もあった。お風呂で性器を触られた。しゃぶったり、キスしたり、浴槽やマットの上で、いろんなことを教えられた。なんでもする潤を従兄たちは面白がった。彼らは、淫らな遊びに夢中になっていった。潤は、従兄たちの母親のスリップをドレスのように着せられて、女に見たてられて、従兄たちに、触られた。幼い潤は、叔父夫婦といっしょに寝かされていたので、叔母の倫子の真似をして、従兄の前で、喘いだり、そうとは知らずに卑猥なポーズをとってみせた。潤が、それらの知識をどこで得たか、おそらく深く考えもせず、従兄たちは、面白がった。
やがて、幼い潤は、叔父に利用された。胸や性器を触ったり舐めたりすることは、既に従兄に教えられていたので、幼い潤は、積極的にしてみせた。昼寝の時間は倫子と、夕刻は従兄たちと、夜は竹春と濃すぎる行きすぎた触れ合いをした。皆、それを潤のせいにした。
潤は、外で問題行動を起こすようになった。友達と性的な行為をするというのだ。
しかし、大人が家ですることだと教えられると、賢い潤は、大人とや、家でしか、しなくなった。
保育園の頃は、保父に触られ、小学校の担任とは、卒業まで続いた。休みのたびに呼び出され、独身の部屋で、身体中を舐められた。小遣いを与えられ、裸を写真に撮られ、ネットにアップされて、チャットで卑猥な会話をさせられた。会員性のサイトでライブ映像を流された。肛門に玩具を入れられて、あえがされることも、この時の、他の会員からの要望で経験した。ご褒美と言って、精液を飲まされた。精液を何度もかけられ、その姿を流された。その教師は、問題を起こしたかどで辞めさせられたらしいが、詳細は、わからなかった。潤は、特に何も問われることはなく、その噂も、同級生から人づてに、聞いただけだ。皆、潤とのことは、知らないようだった。自分の経験が、闇に葬られた。闇から闇に。そう思い、潤は、心を閉ざすようになった。
勉強が遅れがちになった潤を、譲や昴の家庭教師が、指導してくれることになった。その大学生にも、性的な行為をせまられた。叔父や譲にばれて、家庭教師は辞めさせられた。
潤の中学生活も二年になると、学校で、美貌をちやほやされるようになり、成績も回復して、無事、父や兄の卒業校である進学校に合格した。
高校生活も順調と思えた矢先に、文化祭事件があって、学校生活が困難になり、噂が飛び交った。潤は、高校一年の文化祭のミスコン後に女装のまま輪姦されて、鬱状態に陥り、一時、学校に行けなくなった。
心配した長兄の譲は、潤を、高校近くの書店、洋講堂に連れて行った。洋講堂は、店主の性的指向から、ゲイ関係の本ばかり集めて置いてある書店だった。譲は、高校時代、店主が代替わりして、新装開店したのをきっかけに通いつめるようになり、マイノリティの孤独を癒していたらしかった。
潤は、洋講堂に入り浸るようになり、店主たちと行為に耽り、優しく慰められることで傷心を癒した。店主は、その行為を撮影して、闇で販売していたが、潤は、よくわかっていなかった。譲が、連れていった場所だったので、安心していたからだ。洋講堂の奥座敷には、撮影機材があって、撮影室として時間貸しもしていた。そういった客の中には、潤をみそめて誘うものもいたが、店主たちが守ってくれたのも、信頼の元になっていた。
譲も、時々友人と来ていた。譲も、他の客たちに誘われることもあったらしいが、譲は、「断れば問題ない」と言っていたので、潤は、安心していた。
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