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第十五章 晩餐にて
たとえ今だけでも
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お互いに気が済むまでなんて、無理な話。
そんな時は、永遠に来なくて、きりがなくて、朝が来てしまうことも、しばしばだ。
叔父様は、焦らしまくって、なかなかいかせてくれない。
ベッドや地下室や、書斎や、洋館のいろんなところで、抱き合う。
声を響かせながら。
庭で、礼拝堂で、森で、噴水で、噴水の池で、花園で。
縄に縛られ、鎖でつながれ、目隠しされ、ボールギャグをつけられ。
「今夜もするか?」
「して。でないと一週間がまんできない」
「したら、もっと我慢できなくなるぞ?」
それでもよかった。一週間、待ち望んでいたのだから。
「そんなに欲しいのか?」
「俺を死ぬまで愛し抜いてよ」
「潤より早く老いぼれになるのに?」
「そうなる前にたくさん愛して」
「老いぼれになっても、性欲は消えないらしいからな」
「そんな話しないで」
老いた叔父のことなど考えたくなかった。
「潤が、私に夢中になってくれるのも、今だけのことかもしれないな」
「そんなことないよ、あと10年は、余裕だよ」
「慰められているな」
叔父は、ため息をついた。
「わかってるよ。いずれ潤が、年相応の相手と、ふさわしい相手と、付き合うようになることは」
「そんなこと言わないでよ」
「そうだな。たとえ今だけでも」
そんな時は、永遠に来なくて、きりがなくて、朝が来てしまうことも、しばしばだ。
叔父様は、焦らしまくって、なかなかいかせてくれない。
ベッドや地下室や、書斎や、洋館のいろんなところで、抱き合う。
声を響かせながら。
庭で、礼拝堂で、森で、噴水で、噴水の池で、花園で。
縄に縛られ、鎖でつながれ、目隠しされ、ボールギャグをつけられ。
「今夜もするか?」
「して。でないと一週間がまんできない」
「したら、もっと我慢できなくなるぞ?」
それでもよかった。一週間、待ち望んでいたのだから。
「そんなに欲しいのか?」
「俺を死ぬまで愛し抜いてよ」
「潤より早く老いぼれになるのに?」
「そうなる前にたくさん愛して」
「老いぼれになっても、性欲は消えないらしいからな」
「そんな話しないで」
老いた叔父のことなど考えたくなかった。
「潤が、私に夢中になってくれるのも、今だけのことかもしれないな」
「そんなことないよ、あと10年は、余裕だよ」
「慰められているな」
叔父は、ため息をついた。
「わかってるよ。いずれ潤が、年相応の相手と、ふさわしい相手と、付き合うようになることは」
「そんなこと言わないでよ」
「そうだな。たとえ今だけでも」
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