潤 閉ざされた楽園

リリーブルー

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第十章 Leck mich im Arsch

洗面所 瑶と譲

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 潤の兄さんの譲が洗面所に来て、
「スカトロジーって知ってるか?」
と僕に聞いた。
「糞尿関係のことですか?」
僕は、下ネタでクラスメイトが言っていたので知っていた。僕は、譲に排尿行為を見られたり、潤と僕とで森で尿を掛け合ったのを思い出し、また、何かされるんだろうかと警戒した。
「潤は、今、トイレで排便行為を見られているんだぜ?」
譲がニヤニヤしながら言った。僕は驚いて、
「どうして、そんなことするんですか?」
と聞いた。譲は、なんだ、知ったかぶりして、ほんとは何にも知らないんじゃないか、と思ったようだった。
「あらためて聞かれると困るけど、SM行為の一環かな」
譲は、よくわかっていない僕を相手に話しているのが急に照れくさくなったようだった。
「潤が、恥ずかしがるのが、いいんだと思うよ」
そう言えば、僕がクラスメイトや潤にさえも、しょっちゅうからかわれるのは、僕が恥ずかしがるのが面白いのか?
「潤って、素っ裸でも、慣れちゃって、あんまり恥ずかしがらないから、そのくらいしないと、恥ずかしがらないんだろうな」
確かに潤は、野外でも野生児のように平気で裸になっていたし、放尿してたし。
「俺の前では、そこまでしないから、わからないけど、幼児返りみたいな感じなんじゃないかなあ」
譲は、マニアックな話に、僕が不快感を感じていないか気になる様子だった。最後には、
「まあ、俺もよく知らないんだ。ヨウ君が目撃したら詳細報告求む」
と冗談っぽく誤魔化された。
「えっ、そんな、僕、スカトロの趣味ないですし」
僕は慌てて言った。
「ないっていいながら、森で潤と尿を掛け合ってたじゃないか」
僕は、譲に言われて、温かい液体が腿に当たって流れる感触が蘇った。
「あれは、潤がしてっていったから」
僕は、潤の変態的な言動や姿を思い出し、どきどきしてきた。
 「SMと言えば、潤って鞭が好きなんだよ。ヨウ君見た? 潤が、鞭打たれるところ」
「ええ……僕も、ちょっと打たれました」
「え、まじで? どうだった?」
譲は、食いついてきた。
「ちょっと、変な気持ちになったかも」
「へえ、ヨウ君、初めてなのに素質あるなあ」
譲が僕の顔を覗きこんだ。
「潤って、鞭だけでイけるらしいんだ。あ、いや、別に覗いてるってわけじゃないんだ」
譲は言いわけがましく言った。
「聞こえるからさ。鞭の音と、潤の喘ぎ声が」
譲は、そう言って熱くなった手を、僕のセーラー服の下から入れてきた。
「あの……」
譲の手が僕の裸の胸を撫でまわした。
「ヨウ君も、見たんだろう?」
「イクところは、見ませんでしたけど」
僕は、譲の手が気になったけれども、譲が話しかけてくるので、いっしょうけんめい答えた。
「鞭打たれてよがる、潤の姿、いやらしかっただろ?」
譲は、僕のズボンの股のところを撫でてきた。
「はい……」
僕は潤の艶めかしい姿態の残像と、譲の手のダブル攻撃に胸はどきどきするし息はあがるしで、そう答えるのがやっとだった。
「潤は、SM的行為が好きなんだ。親父と時々地下室に、こもっている。最初は地下室があることも知らなかったんだ。でも、二人が家から出たわけでもないのに長時間いなくなる時があって、おかしいと思って、探ったんだ。秘密の通路があったんだよ」
僕は秘密の地下室に好奇心をかきたてられた。
「でも、そのことは内緒だよ」
譲の指が、僕の唇を押さえた。
「二人で長時間いなくなったあと、つまり地下室でSMプレイをしているんだろうけれど、その秘密の地下室から出てくると潤はげっそりしているんだ。だが、それが壮絶に美しくてね。物凄いような美しさで、疲れていてかわいそうだとは思うけど、やっぱり、その後、潤を捕まえて、撮影しながら、やってしまう。潤は、すごく敏感になっていて、自分から、俺に馬乗りになって、腰を振るんだ」
僕は、もうショートしそうだった。柔らかいズボンの生地の上から、譲の手が僕のペニスの形をくっきりとなぞっていた。
「ヨウ君、すっかり勃っちゃったね」
もう僕は、返事すらできなかった。
 洗面所の引き戸は、開けたままだった。階段下のトイレの方から、すごい叫び声が聞こえてきた。
「あーっ!  いやっ、ああっ!  見ないで!  やめて!」
僕は、驚いて、
「大丈夫なんですか?」
と譲に聞いた。
「やってるんだよ」
「何を?」
「スカトロ」
「でも」
「さっき、鞭でいかせなかったから、今、すげえ興奮してるんだよ。見られるだけで、いきそうになってるんじゃないか? 潤は、見られると感じるから」
「そう、なんですか……」
「排便の時の感覚が、挿入の感覚と似ていて、興奮してるとか?」
「ダメっ!  アーッ、見ちゃダメ!」
また叫び声が聞こえた。
「いつもなんですか?」
僕は、心配になって聞いた。
「いつもってわけじゃないけど。今日は、とりわけ興奮してるな。ヨウ君に聞かれてるからじゃないかな?」
譲は、フフと笑った。
「ほんとに……してるだけ……なんですか?」
あんなに叫ぶなんて、ヒドイことをされているんじゃなかろうかと、僕は心配になった。
「さあね。後で、じっくり本人に聞いて見なよ」
譲のささやきが僕の耳をくすぐった。
「きっと、事細かに話してくれるよ。微に入り細にわたりね」
僕が問えば、潤は、そんなことも、さも当たり前のことのように淡々と語るのだろうか。
「それとも、ヨウ君も、したいの?」
譲は、僕の胸や股間から手を離さずに言った。
「いえ」
僕は、手を離して、と言えなかった。
「やだっ、叔父様! 許して! いやぁーっ!」
また潤の叫び声が聞こえてきた。
「ほんとに平気なんですか?」
僕は心配だった。
「今日は激しいなあ。浣腸かな?」
「え……」
「うん。ヨウ君もする? お尻に挿れるためには、きれいにしないといけないからお湯で洗浄するんだよ」
「それだけであんなに?」
僕は、どうしても、もっとヒドイ何かをされてるんじゃないかと気になってならなかった。
「たぶん、言葉責めで、いろんなこと言われているんだよ。今日は、いろいろ責めネタがあって責めがいがあるんだろう」
鏡の中の譲は微笑んだ。
「潤はプライド高いしね。罪悪感や羞恥心をあおられてるんだよきっと」
譲が、ゆっくりとまた、僕の股間を撫ではじめた。
「気持ちいい?」
鏡の中の譲が、じっと僕の目を見て問うた。僕は気持ちよさと羞恥に耐えきれず目をつぶった。
「ヨウ君は、素直だね。潤は、素直じゃないからな」
譲が、そう言って、僕の胴体を撫でた。僕は膝の力が抜けてがくがくしたが、譲が僕の体を支えていた。潤の声が聞こえてきた。
「あっ、あっ、イク! いっちゃう! 叔父様! イヤっ! やめて! こんな格好で、あああっ、あっ、あっ」
そこからは、喘ぎ声しか聞こえなくなった。
「また寸止めで、責められてるな?」
トイレのドアが開いたのか、物音がして、潤の喘ぎ声が急に大きくなった。
「来るぞ」
と譲が言った。
「え?」
譲は、僕のズボンの紐を解いて、下着といっしょに一気に下へずらした。僕は慌ててうずくまった。
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