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5 兄ジェームズ

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 俺はソフィアの兄でジェームズという。

 マーティン家の長男だが、比較的好きなことをさせてもらっていると自負している。

 父に頼まれ、ソフィアの騎士団入団テストに一緒に行ったんだ。

 俺も一応騎士団に所属しているのだが、はっきり言ってソフィアに実力がどれほどかは知らないのだ。

 俺と同じ師匠から習ったらしいが、師匠も何も言わないので実力の程な皆無だ。

 でも想像はできる。

 ソフィアは幼少期からデブでかわいくなかったが、俺はもう一人の妹よりソフィアの方が優しく、穏やかな分好きだったのだ。

 ただもう一人の妹と比べられ良くからかわれしょんぼりしていたソフィアがかわいそうで避けるようになっていたのだ。

 ただ、母と妹によるいき過ぎた躾けと称した折檻は赦すことが出来ず、何度も注意したがだめだった。

 父にも注意してくれるように頼んだが、何度かは注意したが聞かなかったのだ。

 もう一人の妹の名前はロザリーといい、顔は確かにいいのだが、本当に性格が悪く、社交界でも有名話だ。

 揶揄っていた男どもも本当はソフィアと話したくって揶揄っていたのだと今なら理解できる。

 話がそれたが、父は本当に口数の少ない人だ。

 出来れば何らかの情報が欲しかった。

 まさか、痩せてきれいになったので魔道具で姿を変えていたとか、あれには度肝を抜かされたよ。

 でもかわいかった。

 ソフィアも無事騎士団に入団でき、休みをわざと被らせ一緒に出掛けることにしていた。

 そうしないと、団長や副団長まで狙っているし、ソフィアと同期のジョンというガキが何度もソフィアにちょっかいかけているのを見た。

 一度など、俺といる時にちょっかいかけてきて危うく決闘になりかかったぐらいだ。

 今回もそうだ。

 ソフィアをかけた決闘に、ジョンの他にやはりディラン団長とローガン副団長も参加すると言ってきた。

 決闘当日、陛下と王妃様がそれこそ嬉々として仕切っているではないか!!!!

 絶対面白がっている。

 最近平和が続いたから、今回みたいな決闘などあの二人が見過ごすはずがないのだ。

 途中で王妃付きの侍女によりソフィアが連れていかれた時嫌な予感はした。

 案の定、ソフィアのあられもない声を聴き、ダゼンやる気になったこいつらに妹はやらん!!!!

 かく言う俺も他の奴らのことをとやかく言えない。

 ソフィアの蕩ける様な顔をみたら下半身が反応したんだからな。

 それでも妹を救いだす為に勝ってやる!!!! 

 
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