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謎のエルフ少女
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早めに終わりにしたので、今日は余裕がある。
という訳で、保温マントの実験だ。理論上は出来ると分かっていても、思わぬ所で見落としや失敗が出るものだからね。
…重い。使った量の問題なのか、ずっしりとくる重さだ。これでは咄嗟の時に対処出来ない。
「失敗かな…残念なの」
「そんな事ないよ。ちゃんと暖かいし、材質を変えたりとか、部分的に使うとか、改良の余地はあるよ」
発想はいいと思うし、私の銃よりも実用的だ。
アロカシアの用意する料理は肉だらけだ。なので具沢山の野菜スープも出した。
次の日は、迷わず43階層に向けて走った。今度はフレイムの手を最初から繋いで進む。
魔物はキラーコッコ。軍鶏みたいな鶏で、素早く、攻撃力もある。一直線に向かってくるから、対処もしやすいけど、飛んだりもするから注意が必要。
肉と、たまに魔石を落としたりもする。
肉だけじゃなくて、魔石も落とすのは嬉しいな。
肉を落とすと分かり、みんな張り切っている。うん。鶏肉は美味しいから嬉しいよ。
でもそろそろ、次行きたいな…
午前中いっぱい楽しんで、44階層への階段を見つけた。今度はちゃんと階段も分かっていたみたいだから、普通に進んだ。
魔物は…ミノタウロス!…と、思ったら、死んでた。紫色の肌で、腐っているのに、自前の斧で攻撃してくる。
ミノタウロスゾンビというらしい…残念。
落とすのは魔石か、たまに斧を落とす。ゾンビなのに、魔鉄製の斧を使って、毒攻撃してくる。
「…生きていれば肉を落としただろうに」
「そうだね…でもミノタウロスは深淵の森で狩る方がいいし」
というか、いつもより多い人の気配があったよね?例によって私達が同じフロアに入ったらどこかに行ったみたいだけど。
うん。さっさと階段見付けて先に進もう。だって次は45階層だしね!
さっきの人達だって、不毛なこの階層からさっさと抜けてきっと上に行ったんだよね。
おや。採掘ポイントだ。…え?銀鉱石?確か、もっと下の階層でも採れたはず?
「銀…何でかな?」
「下の採掘ポイントは人気があったから、ここでは魔物も強いし、採りにくいからか?」
もしかして、日替わりで採れる鉱石が違うとか?そういう仕掛けにする事は可能なんだよね…
単純に、ランスの言う通りに魔物が強いからかもしれない。ゾンビなのに、普通のミノタウロスよりも何故か強いんだよね。
理不尽だな。文句言っても仕方ないけどね。
よし。階段だ!お楽しみの5のつく階層だ。
「おお…麦だね」
フロアに広がる麦畑。リンゴの木も見えるし、ブドウも…うわ。
とりあえず収穫してみようと思ったら、魔化した木だった。小さな木の洞が二つと、大きな漆黒の洞は、顔にしか見えない。
よく見たらリンゴ腐ってるし、看破してみたら、グラトニーウッドと出た。
ただ、看破がブレて見えたんだよね…こんな事は初めてだ。
でも、動きは見えているし、対処出来る。双剣の先にホーリーソードを出して、枝を払い、移動する為の根を切る。
頭?の部分に剣を突き立てると、魔物の姿が消え…え?女の子?
驚いた。女の子がドロップアイテム?生きてるよね?…それにこの耳は…
「大丈夫?あなたはドロップアイテムなの?」
「えっ?!…あ…」
「いや主、それはないだろう」
メイは首を傾げる。
「た…助けてくれて、ありがとうございます。でもごめんなさい!さようなら!」
「へ?」
装備もボロボロだったけど、走って行ってしまった。あれはきっと、食虫植物みたいな魔物だから、侵食液に溶かされたのだろう…恥ずかしかったから逃げたのかな?
「どういう事?てか、折角の初エルフ…お友達になりたかった!」
見かけは同じ位の年齢だったけど、エルフがどんな風に大きくなるか分からないから、すごく年上かも?でも…その割には。
「うーん」
そもそも、エルフって空飛ぶ島に住んでるんだよね?ここからかなり距離があるけど、島住まいじゃない人もいるのかな?
枝が飲み込まれる所だった。こっちが本来のドロップアイテムらしい。枝1本なんてインパクト薄いから、気がつかなかったよ。
みんなは全く気にしてないみたい。でも元々そんな所があるよね。私以外の人には基本無関心だし、進んで仲良くなろうともしない。
とりあえず、麦を収穫しよう。折角だからね。
麦といえば、しばらくラーメン食べてないな。あ…思い出したら、物凄く食べたくなった。ガラスープも、牛骨スープも素になって道具屋で売られているから楽に作れるし。
ただし麺はうどんだけどね。かんすいに関する知識はさすがにないし、検索も出来なかったって事は、同じ物はないのだろう。
どうせならちぢれ麺でスープに絡んだ物が食べたいけど、あれってどうやってうねうねにしてるんだろう?
ん…背脂たっぷりのラーメンが食べたいな…久しぶりのこってり系!煮卵付きで!
「えへへ…」
辛抱堪らん!階段見付けて魔法石に触れよう!
「夕食の事を考えていたのか?」
「!あ…うん。良く分かったね。今日は久しぶりにラーメン食べたいんだ!」
「うむ!良いな。我はチャーシュー蓋乗せで」
それは、言われなくても分かるよ。お代わりチャーシューもたくさん作らないとね!
という訳で、保温マントの実験だ。理論上は出来ると分かっていても、思わぬ所で見落としや失敗が出るものだからね。
…重い。使った量の問題なのか、ずっしりとくる重さだ。これでは咄嗟の時に対処出来ない。
「失敗かな…残念なの」
「そんな事ないよ。ちゃんと暖かいし、材質を変えたりとか、部分的に使うとか、改良の余地はあるよ」
発想はいいと思うし、私の銃よりも実用的だ。
アロカシアの用意する料理は肉だらけだ。なので具沢山の野菜スープも出した。
次の日は、迷わず43階層に向けて走った。今度はフレイムの手を最初から繋いで進む。
魔物はキラーコッコ。軍鶏みたいな鶏で、素早く、攻撃力もある。一直線に向かってくるから、対処もしやすいけど、飛んだりもするから注意が必要。
肉と、たまに魔石を落としたりもする。
肉だけじゃなくて、魔石も落とすのは嬉しいな。
肉を落とすと分かり、みんな張り切っている。うん。鶏肉は美味しいから嬉しいよ。
でもそろそろ、次行きたいな…
午前中いっぱい楽しんで、44階層への階段を見つけた。今度はちゃんと階段も分かっていたみたいだから、普通に進んだ。
魔物は…ミノタウロス!…と、思ったら、死んでた。紫色の肌で、腐っているのに、自前の斧で攻撃してくる。
ミノタウロスゾンビというらしい…残念。
落とすのは魔石か、たまに斧を落とす。ゾンビなのに、魔鉄製の斧を使って、毒攻撃してくる。
「…生きていれば肉を落としただろうに」
「そうだね…でもミノタウロスは深淵の森で狩る方がいいし」
というか、いつもより多い人の気配があったよね?例によって私達が同じフロアに入ったらどこかに行ったみたいだけど。
うん。さっさと階段見付けて先に進もう。だって次は45階層だしね!
さっきの人達だって、不毛なこの階層からさっさと抜けてきっと上に行ったんだよね。
おや。採掘ポイントだ。…え?銀鉱石?確か、もっと下の階層でも採れたはず?
「銀…何でかな?」
「下の採掘ポイントは人気があったから、ここでは魔物も強いし、採りにくいからか?」
もしかして、日替わりで採れる鉱石が違うとか?そういう仕掛けにする事は可能なんだよね…
単純に、ランスの言う通りに魔物が強いからかもしれない。ゾンビなのに、普通のミノタウロスよりも何故か強いんだよね。
理不尽だな。文句言っても仕方ないけどね。
よし。階段だ!お楽しみの5のつく階層だ。
「おお…麦だね」
フロアに広がる麦畑。リンゴの木も見えるし、ブドウも…うわ。
とりあえず収穫してみようと思ったら、魔化した木だった。小さな木の洞が二つと、大きな漆黒の洞は、顔にしか見えない。
よく見たらリンゴ腐ってるし、看破してみたら、グラトニーウッドと出た。
ただ、看破がブレて見えたんだよね…こんな事は初めてだ。
でも、動きは見えているし、対処出来る。双剣の先にホーリーソードを出して、枝を払い、移動する為の根を切る。
頭?の部分に剣を突き立てると、魔物の姿が消え…え?女の子?
驚いた。女の子がドロップアイテム?生きてるよね?…それにこの耳は…
「大丈夫?あなたはドロップアイテムなの?」
「えっ?!…あ…」
「いや主、それはないだろう」
メイは首を傾げる。
「た…助けてくれて、ありがとうございます。でもごめんなさい!さようなら!」
「へ?」
装備もボロボロだったけど、走って行ってしまった。あれはきっと、食虫植物みたいな魔物だから、侵食液に溶かされたのだろう…恥ずかしかったから逃げたのかな?
「どういう事?てか、折角の初エルフ…お友達になりたかった!」
見かけは同じ位の年齢だったけど、エルフがどんな風に大きくなるか分からないから、すごく年上かも?でも…その割には。
「うーん」
そもそも、エルフって空飛ぶ島に住んでるんだよね?ここからかなり距離があるけど、島住まいじゃない人もいるのかな?
枝が飲み込まれる所だった。こっちが本来のドロップアイテムらしい。枝1本なんてインパクト薄いから、気がつかなかったよ。
みんなは全く気にしてないみたい。でも元々そんな所があるよね。私以外の人には基本無関心だし、進んで仲良くなろうともしない。
とりあえず、麦を収穫しよう。折角だからね。
麦といえば、しばらくラーメン食べてないな。あ…思い出したら、物凄く食べたくなった。ガラスープも、牛骨スープも素になって道具屋で売られているから楽に作れるし。
ただし麺はうどんだけどね。かんすいに関する知識はさすがにないし、検索も出来なかったって事は、同じ物はないのだろう。
どうせならちぢれ麺でスープに絡んだ物が食べたいけど、あれってどうやってうねうねにしてるんだろう?
ん…背脂たっぷりのラーメンが食べたいな…久しぶりのこってり系!煮卵付きで!
「えへへ…」
辛抱堪らん!階段見付けて魔法石に触れよう!
「夕食の事を考えていたのか?」
「!あ…うん。良く分かったね。今日は久しぶりにラーメン食べたいんだ!」
「うむ!良いな。我はチャーシュー蓋乗せで」
それは、言われなくても分かるよ。お代わりチャーシューもたくさん作らないとね!
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