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本格的に

報告

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 葉椿はつばの動向をずっと見ていた飛綾とあはパソコンを布で隠す。
 もう学校に用はないから。
 葉椿はそろそろ家に帰る頃。あとはバックに仕込んでおいた盗聴器を聞きながら後を着いていくだけ
 『堤目つつめ先生。もう帰っていいよ』
 『はい。では失礼します。』
 『気をつけてくださいね』
 『はい』

 すぐに空き教室を出て追いかける。


 数分して葉椿の家に着いた。

 『はぁ。疲れたぁ』
 『あれ?帰ってたの?』
 葉椿の家にはもう一人、女の人がいた。
 『葉菊はきく。ただいま』
 『おかえり。お風呂入っておいで、夕飯作っておくから』
 『はーい』

 堤目 葉菊。葉椿の姉で大学教授でもある。
 名前が書いてあるタブレットで確認しつつ耳に手を添える。

 年髄ねずいによると葉菊は関係ないとのこと。
 「葉椿も関係ないんじゃ」
 少しだけ私情を挟んで考えてしまう。

 『お待たせ!お酒とおつまみちょうだい!』
 お風呂から出てきたのか笑顔で葉菊に言う。
 『はいはい。髪乾かして来な。風邪引くよ。』
 『はーい』
 
 違和感のない会話が続く。

 腕時計を確認する。もう22時になっていた。
 「やば、帰らないと」
 
 スマホを取り出してある一人の使いに電話をかける。
 「疲れは取れましたか?」
 『はぁ・・・い』
 「では変わってください。」
 『ふわぁ~。わかりましたぁ』
 「しっかりしてください。えい。」
 『・・・!飛綾様でしたか。これは失礼』
 「飛綾じゃなくてもしっかりしろ。ここで本名言ってもいいのか?」
 『や、やめてください~すぐに、すぐに準備をうわぁあいってぇー』
 
 電話の向こうで慌ただしい音が聞こえる。

 数分後、疲れきた顔をしながら宮南瀬みなせ 英斗ひでとが来た。

 「遅いぞ英。」
 「すみません。」
 「はい、これ」
 イヤホンを渡して誰を見るのかを全部指示をして飛綾は家に帰って行った。
 「女性の家を見るのは少し気が引けるよ」
 

 「た、だいま、帰りました・・・」
 「お帰りなさい。筒夏つつなから聞いてます。友達を送っていたんですよね?」
 「はい、ごめんなさい」
 「いいえ、お風呂入ってご飯にしましょう。」
 「はい」


 ゆっくりお風呂に入り体を拭く。


 「志綾、おかえり」
 「夏輝斗くん。ただいまです」
 「例の依頼は?」
 「今は英が見てくれています。筒夏さんの方はどうなりました?」
 「今日は十人のところに行ってきたみたい。自分から報告すると言っていた」
 「・・・分かった。」
 「志飛・・・」
 「何か言いましたか?」
 「あ、いや、何も」
 「夕飯食べましょう」

 夕飯のいい香りがする。

 
 「志飛。報告します。」
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