9 / 18
妊娠騒動
しおりを挟む
一階の応接間でローランドとその恋人ヴァイオレット、私と執事ウィリアムが集まり説明を聞いた。
ヴ「私 ローランド様の子を妊娠したのです」
私「おめでとう?なのかな」
ロ「そんなはずはない。二重の避妊をしていたろう」
ヴ「ですが、愛し合ったのはローランド様だけですから間違いありません」
私「二重の避妊って何?」
ロ「……」
私「何!」
ロ「…ナ、ナカで出してないし、避妊薬を飲ませていた。だから孕むなんておかしいんだ」
私「前者は避妊法としては不確実過ぎますし、後者は100%と言えますか?効能としては?使い方としては?
タイミングが悪いとか 飲み合わせが悪いとか、薬を吐き戻したとか」
ヴ「そんなことはしていません!」
私「では、どうやって妊娠したのか教えて」
ヴ「それは…分かりません」
私「ローランドは効果はどうあれ貴女と子を作るのは望んでいなかったから二重に予防をしたの」
ヴ「分かりません!」
私「ウィル、医者を2人呼んでもらえる?今すぐ」
執「かしこまりました」
ヴ「な、何を、」
私「先ずは妊娠の有無を確かめないと」
ヴ「ほ、本当です!」
私「分かるのなら妊娠時期を絞り込みたいし」
ヴ「どうしてそんなことを」
私「本人が分からないと言うのだから仕方ないじゃない。時期を絞れば少しは思い出すかもしれないでしょう?」
ヴ「何月の時の子だと分かっても…」
私「私とローランドは王命婚。ローランドは王命婚に背いたことになるの。だから国王陛下に報告するために必要なのよ」
ヴ「っ!!」
ロ「堕ろせばいいことだ。報告の必要は無いだろう」
ヴ「酷いわ!ローランド様っ、私は貴方を愛しているのに!」
私「そういうのは2人でやって。
ローランド。罪を犯しても証拠を消せば無かったことになるとでも?」
ロ「そんなつもりでは」
私「医師が来たら呼んで。診察させるまでヴァイオレットをこの屋敷から出しては駄目よ。分かった?ローランド」
ロ「分かったよ」
そして1時間半後
「妊娠なさっていないか、2ヶ月未満かのどちらかです」
「私も同診断です」
2人の医者はそう答えた。
私「で、ヴァイオレット。貴女は何を根拠に妊娠したと言って押しかけて来たの?医者に診せてから来たのよね?」
ヴ「医者には…」
私「じゃあ何」
ヴ「月のモノが来なくて」
私「ウィル。バリヤス邸に行って、ヴァイオレットの最後の生理がいつか聞いてきて。メイド長を同行させればいいわ。
ついでに バリヤス伯爵夫妻を連れて来て」
執「かしこまりました」
ヴ「な、何で!」
私「どっちみち、ご両親とも相談しなくてはならないでしょう?産まれる子をどちらが引き取るのか、ヴァイオレットをどうするのか。長い間、ローランドが迎えに行って泊まったりしているのだから、不倫はご両親公認のはず。つまり共謀ともいえるのよ」
ヴ「帰る!帰ります!」
私「ローランド。ヴァイオレットを屋敷から出さないで。出したら私は2度と帰らないから」
ロ「分かった」
ヴ「ローランド様!」
ロ「私の子だと言いに来たのだから、妻であるアンジェリーナは然るべき対応をしているだけだ」
私「じゃあ、ウィルが戻るまで庭でお茶でも飲んでいるから、2人はここにいてね」
1時間後。
夫人「ヴァイオレット!」
伯「お前は何をしているのだ!」
ヴ「お父様…お母様…」
バリヤス伯爵夫妻は大体のことは聞いたのだろう。ミュローノ邸の応接間に現れるなりヴァイオレットを叱りつけた。
私「お初にお目にかかります。お嬢さんと交際している男の妻のアンジェリーナ・ミュローノと申します」
伯「初対面ではないが」
私「記憶の大半を失ってしまいまして、自分を含めて全ての人が初対面となってしまうのです。お許しください」
夫人「まあ、それは大変でしたわね」
私「そうですね。目覚めたら見知らぬ男と王命婚をしていて、その男は不倫旅行に行っていると聞かされて驚きました」
全員「……」
私「ウィル。結果は?」
執「2週間前にあったそうです」
私「ふーん」
ロ「ヴァイオレット!!」
ヴ「っ!!」
私「バリヤス伯爵、伯爵夫人。ご令嬢は妊娠したとミュローノ邸に押しかけてきたのです。ローランドは避妊薬を飲ませたと言っていますし、2人の医者も判明できる妊娠は無いと言っていました。
そこで本人に、何を根拠に妊娠したと言ったのか聞いたら“月のモノが無い”と言ったのです。ですので確かめさせに行きました。
うちは王命婚。これが本当なら、王命を軽視して他の女性と子作りしたと報告しなくてはなりませんから。
2週間前ということは、終わったのは1週間前ですね?ローランド。1週間以内にヴァイオレットと寝たの?」
ロ「会ってもいない」
私「つまり、ご令嬢は偽りの妊娠を告げに来たのです。ローランドとご令嬢の不倫関係はバリヤス伯爵家公認なのですよね?」
伯「それは…」
夫人「確かに今は不倫と呼ばれるかもしれませんが、娘はミュローノ侯爵令息と婚約していますのよ」
ヴ「お母様っ」
ロ「何を?」
益々ヴァイオレットの顔色が悪くなったなぁ…
ヴ「私 ローランド様の子を妊娠したのです」
私「おめでとう?なのかな」
ロ「そんなはずはない。二重の避妊をしていたろう」
ヴ「ですが、愛し合ったのはローランド様だけですから間違いありません」
私「二重の避妊って何?」
ロ「……」
私「何!」
ロ「…ナ、ナカで出してないし、避妊薬を飲ませていた。だから孕むなんておかしいんだ」
私「前者は避妊法としては不確実過ぎますし、後者は100%と言えますか?効能としては?使い方としては?
タイミングが悪いとか 飲み合わせが悪いとか、薬を吐き戻したとか」
ヴ「そんなことはしていません!」
私「では、どうやって妊娠したのか教えて」
ヴ「それは…分かりません」
私「ローランドは効果はどうあれ貴女と子を作るのは望んでいなかったから二重に予防をしたの」
ヴ「分かりません!」
私「ウィル、医者を2人呼んでもらえる?今すぐ」
執「かしこまりました」
ヴ「な、何を、」
私「先ずは妊娠の有無を確かめないと」
ヴ「ほ、本当です!」
私「分かるのなら妊娠時期を絞り込みたいし」
ヴ「どうしてそんなことを」
私「本人が分からないと言うのだから仕方ないじゃない。時期を絞れば少しは思い出すかもしれないでしょう?」
ヴ「何月の時の子だと分かっても…」
私「私とローランドは王命婚。ローランドは王命婚に背いたことになるの。だから国王陛下に報告するために必要なのよ」
ヴ「っ!!」
ロ「堕ろせばいいことだ。報告の必要は無いだろう」
ヴ「酷いわ!ローランド様っ、私は貴方を愛しているのに!」
私「そういうのは2人でやって。
ローランド。罪を犯しても証拠を消せば無かったことになるとでも?」
ロ「そんなつもりでは」
私「医師が来たら呼んで。診察させるまでヴァイオレットをこの屋敷から出しては駄目よ。分かった?ローランド」
ロ「分かったよ」
そして1時間半後
「妊娠なさっていないか、2ヶ月未満かのどちらかです」
「私も同診断です」
2人の医者はそう答えた。
私「で、ヴァイオレット。貴女は何を根拠に妊娠したと言って押しかけて来たの?医者に診せてから来たのよね?」
ヴ「医者には…」
私「じゃあ何」
ヴ「月のモノが来なくて」
私「ウィル。バリヤス邸に行って、ヴァイオレットの最後の生理がいつか聞いてきて。メイド長を同行させればいいわ。
ついでに バリヤス伯爵夫妻を連れて来て」
執「かしこまりました」
ヴ「な、何で!」
私「どっちみち、ご両親とも相談しなくてはならないでしょう?産まれる子をどちらが引き取るのか、ヴァイオレットをどうするのか。長い間、ローランドが迎えに行って泊まったりしているのだから、不倫はご両親公認のはず。つまり共謀ともいえるのよ」
ヴ「帰る!帰ります!」
私「ローランド。ヴァイオレットを屋敷から出さないで。出したら私は2度と帰らないから」
ロ「分かった」
ヴ「ローランド様!」
ロ「私の子だと言いに来たのだから、妻であるアンジェリーナは然るべき対応をしているだけだ」
私「じゃあ、ウィルが戻るまで庭でお茶でも飲んでいるから、2人はここにいてね」
1時間後。
夫人「ヴァイオレット!」
伯「お前は何をしているのだ!」
ヴ「お父様…お母様…」
バリヤス伯爵夫妻は大体のことは聞いたのだろう。ミュローノ邸の応接間に現れるなりヴァイオレットを叱りつけた。
私「お初にお目にかかります。お嬢さんと交際している男の妻のアンジェリーナ・ミュローノと申します」
伯「初対面ではないが」
私「記憶の大半を失ってしまいまして、自分を含めて全ての人が初対面となってしまうのです。お許しください」
夫人「まあ、それは大変でしたわね」
私「そうですね。目覚めたら見知らぬ男と王命婚をしていて、その男は不倫旅行に行っていると聞かされて驚きました」
全員「……」
私「ウィル。結果は?」
執「2週間前にあったそうです」
私「ふーん」
ロ「ヴァイオレット!!」
ヴ「っ!!」
私「バリヤス伯爵、伯爵夫人。ご令嬢は妊娠したとミュローノ邸に押しかけてきたのです。ローランドは避妊薬を飲ませたと言っていますし、2人の医者も判明できる妊娠は無いと言っていました。
そこで本人に、何を根拠に妊娠したと言ったのか聞いたら“月のモノが無い”と言ったのです。ですので確かめさせに行きました。
うちは王命婚。これが本当なら、王命を軽視して他の女性と子作りしたと報告しなくてはなりませんから。
2週間前ということは、終わったのは1週間前ですね?ローランド。1週間以内にヴァイオレットと寝たの?」
ロ「会ってもいない」
私「つまり、ご令嬢は偽りの妊娠を告げに来たのです。ローランドとご令嬢の不倫関係はバリヤス伯爵家公認なのですよね?」
伯「それは…」
夫人「確かに今は不倫と呼ばれるかもしれませんが、娘はミュローノ侯爵令息と婚約していますのよ」
ヴ「お母様っ」
ロ「何を?」
益々ヴァイオレットの顔色が悪くなったなぁ…
2,378
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約破棄した元婚約者の王子様は愛人を囲っていました。しかもその人は王子様がずっと愛していた幼馴染でした。
五月ふう
恋愛
「君を愛するつもりも婚約者として扱うつもりもないーー。」
婚約者であるアレックス王子が婚約初日に私にいった言葉だ。
愛されず、婚約者として扱われない。つまり自由ってことですかーー?
それって最高じゃないですか。
妾を正妃にするから婚約破棄してくれないかと言われました。
五月ふう
恋愛
妾を正妃にしたいから、婚約破棄してくれないか?王は、身を粉にして王のために働いていたウィリにそう言った。ウィリには、もう帰る場所がないのに。
【片思いの5年間】婚約破棄した元婚約者の王子様は愛人を囲っていました。しかもその人は王子様がずっと愛していた幼馴染でした。
五月ふう
恋愛
「君を愛するつもりも婚約者として扱うつもりもないーー。」
婚約者であるアレックス王子が婚約初日に私にいった言葉だ。
愛されず、婚約者として扱われない。つまり自由ってことですかーー?
それって最高じゃないですか。
ずっとそう思っていた私が、王子様に溺愛されるまでの物語。
この作品は
「婚約破棄した元婚約者の王子様は愛人を囲っていました。しかもその人は王子様がずっと愛していた幼馴染でした。」のスピンオフ作品となっています。
どちらの作品から読んでも楽しめるようになっています。気になる方は是非上記の作品も手にとってみてください。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
殿下は婚約破棄した私を“横領犯”として追放しましたが、私が“王国の財布”だとご存じなかったのですか?
なかすあき
恋愛
王太子の婚約者であるレティシアは、愛ではなく“王国の財布”に選ばれた内政官だった。
干ばつ救済基金を管理し、徴税と支出の流れを整え、国が崩れないように回してきたはずなのに。
舞踏会の夜。
聖女セシルの涙と王太子の言葉が、レティシアを一瞬で“横領犯”に仕立て上げる。
反論しても届かない。空気が判決を下す場所で、レティシアは追放された。
落とされた先は、干ばつに喘ぐ辺境。
水のない井戸、荒れた配給所、怒りの列。
レティシアは泣く代わりに、配給と水路と記録を整えた。奇跡ではなく、段取りで。
やがて王都は、レティシアがいなくなった穴から静かに壊れ始める。
支払いは止まり、責任は溶け、聖女の“物語”だけが空回りする。
呼び戻しの使者が来ても、レティシアは従わない。戻る条件はひとつ。
――公開監査。
記録水晶が映し出すのは、涙では隠せない日付と署名、そして“誰が何を決めたか”という事実。
この逃げ場のない復讐劇の先に残るのは、王都の再起ではなく、辺境の明日だった。
これは、道具として捨てられた内政官が、二度と道具に戻らず、“責任を固定する”ことで国を救い、自分の居場所を選び直す物語。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件
水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
以後、
寝室は強制統合
常時抱っこ移動
一秒ごとに更新される溺愛
妻を傷つける者には容赦なし宣言
甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。
さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――?
自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。
溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ
別れ話をしましょうか。
ふまさ
恋愛
大好きな婚約者であるアールとのデート。けれど、デージーは楽しめない。そんな心の余裕などない。今日、アールから別れを告げられることを、知っていたから。
お芝居を見て、昼食もすませた。でも、アールはまだ別れ話を口にしない。
──あなたは優しい。だからきっと、言えないのですね。わたしを哀しませてしまうから。わたしがあなたを愛していることを、知っているから。
でも。その優しさが、いまは辛い。
だからいっそ、わたしから告げてしまおう。
「お別れしましょう、アール様」
デージーの声は、少しだけ、震えていた。
この作品は、小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる