【非公式】くすぐりサークル

さくら優

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【非公式】くすぐりサークル編

3.2度目の訪問

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午後の講義が急遽休講になってしまい、佑樹は暇を持て余して、この前のサークルの部屋に来ていた。

またおいで、と言われたものの、あれ以来特に連絡などは来ない。けれど、先輩たちは特に用事がなくてもあの部屋に入り浸っていると言っていたし、誰もいなければ帰ればいいだけだ。

前と同じようにドアの近くで少しの時間張っていると、反対側の廊下から誰かやってくるのが見えた。知夏だ。

「あれ、佑樹君?」

知夏はすぐに佑樹の存在に気付き、声をかけてくる。

「久しぶりだね。何してるの?」
「あ、えっと、午後、休講になって、それで⋯」
「そうなんだ。おいでよ。ジュースあるよ」

相変わらず親切な対応に、佑樹はほっとして促されるまま部屋に入った。この前と同じソファに座ると、知夏がジュースを出してくれる。

「ありがとうございます」
「今日は翔平は来ないんだ。バイトだから。玲司はもしかしたら来るかも」
「そうなんですね」

知夏は、課題があるからと言ってテーブルに本を広げた。適当にくつろいでてと言われたので、佑樹は改めて部屋の中を見てみる。

あまり広くはない室内は、壁が棚で埋まっている。棚の中は書籍や雑多なものが置かれていた。もともとは物置のような部屋だったのかもしれない。

ふと、棚の中に写真立てが飾ってあるのを見つける。玲司と知夏と翔平、それからあと2人写っていた。

「あの写真⋯」
「ん? ああ、それは3月に卒業した先輩」
「ここのサークルだった人ですか?」
「そう」

非公式の怪しいサークルなのに堂々と写真を飾っているとは、なかなかの度胸だ。

写っている卒業した先輩というのも、例に漏れずイケメンと美人の2人だった。この美人の先輩を皆でくすぐっていたのだろうか。

佑樹がそんなことを考えていると、部屋のドアが開いた。

「おつ~。って、え? 佑樹君!?」
「あ、こんにちは⋯」
「久しぶりだね~。どうしたの?」
「休講になったから来たんだって」
「そうなんだ。あれから全然来てくれないから、嫌われちゃったのかなって思って心配してたんだよ」
「そ、そうなんですか⋯?」

あれから連絡がないと思っていたが、玲司の方も待つスタンスだったようだ。

「いや、玲司から連絡しなよ」
「えー?」

玲司はニヤニヤ笑っている。

「知夏、課題あとどれくらいで終わる?」
「10分くらいかな」
「オッケー」

玲司は佑樹の隣に座ると、スマホを見始めた。知夏の課題が終わるまで、静かに待っていようということなのだろう。

佑樹も同じようにスマホを開く。けれど数分したところで、玲司の手が伸びてきて、ピクッと身体が震えた。

背中に指先が触れ、チラッと隣を見ると、玲司は人差し指を唇に当て、静かにするよう仕草で示した。

佑樹は俯いてスマホに視線を戻す。けれど、Tシャツの裾から入ってきた手に直に素肌に触れられ、意識がそっちに持っていかれる。

玲司は、人差し指でくるくると円を描くように腰の辺りを撫でてくる。我慢出来ないほどではないが、先日の記憶が蘇ってきて、頬が熱くなった。

知夏はまだ課題をやっていた。こっちの様子には気付いていないのだろうか。さっき後10分くらいで終わると言っていたが、あれから5分は経っただろうか。

「っ⋯」

しばらくすると、指の腹で撫でるだけだったのが、軽く爪を立ててコショコショとくすぐる動きに変わった。

玲司はニヤニヤと笑みを浮かべている。佑樹が熱い吐息を吐き出すと、正面でパタンと本を閉じる音が響いた。

「もう、こっちは真面目に勉強してるのに」
「!」

どうやら知夏は、玲司たちが何をしているのか気付いていたようだ。

「俺らも真面目にサークル活動してるだけだけどな」

全く悪びれることなく玲司が言うと、知夏もこちらへやってきて、佑樹をソファに押し倒した。足を捉えられ、ふっと笑う知夏と目が合う。

「じゃあ、俺も混ざろうかな」
「っ――、あっ!?」

足だけでなく両腕も玲司に掴まれてしまい、心臓が早鐘を打ち始める。佑樹は期待するように唾を呑み込んだ。


   ✦✦✦

「んふ⋯、ん、ぁ⋯、ひゃあ!」

柔らかい羽根が足の裏をくるくると撫で回し、佑樹は高い声を上げて身を捩った。

ソファの上で両手と左足を拘束され、右足は知夏に掴まれて羽根でくすぐられていた。

「ふふ。ほんと可愛いなぁ」

玲司はそう言いながらお腹や脇腹をつんつんと指で突いてくる。

「あっ、せんぱ⋯、やっ、それ、つつくの、やめ⋯っ」
「突くの嫌? じゃあこちょこちょにしようか?」
「あは、あははははは!」

玲司はそう言って、片手だけ突くのをやめてこちょこちょと指を踊らせる。意地悪なそれに、佑樹は笑いながら嫌々と首を振る。

「佑樹君、こっちもちゃんと感じてね」

上半身に気を取られていると、羽根の先が足の指の間に触れてきた。反射的に逃げようとするが、足首を掴まれているためそれは叶わず、弱いところを知られてしまう。

「あははは、そっ、そこだめっ」
「ここくすぐったいよね~。こうするとどう?」
「ひゃあああっ、やっ、くすぐったいぃ⋯!」

羽根を寝かせて指の間を擦られ、強烈なくすぐったさに襲われた。足は肘掛けに隠されて見えないため、何をされるかわからず余計に感じてしまう。

たっぷりと時間をかけて右足をくすぐられた後、ようやく刺激がやんで佑樹は荒く息を吐いた。

「大丈夫?」
「はあ⋯、ぁ、はい」

労わるようにぽんぽんとお腹の辺りを撫でながら訊いてくる玲司に、佑樹は真っ赤な顔をしながらも頷いた。その手が再びこしょこしょと動き始めると、吐息に甘い喘ぎが混じる。

足の方は、今度は拘束されている左足に触れられた。

「この前、次来たらしてあげるって約束したからね」
「え⋯? あっ、あは、やははははは!」

知夏は手に櫛を持っていた。それを土踏まずに当てられ、佑樹はガチャガチャと拘束具を鳴らす。

腋や脇腹に指を這わせながらその様子を見ていた玲司が、ふと下腹部に視線を向けて、くすっと笑った。

「ね、佑樹君、ここ反応してるけど」
「あ、え!? あははは、やっ、やだ⋯」
「くすぐったいの気持ちよくなってきた?」
「やぁあ! や、見ないでっ」

足を閉じて隠そうとするが、玲司の手によって阻まれてしまう。羞恥に涙が溢れ、嫌々と首を振ると、宥めるように頭を撫でられた。

「わかった。ごめんね。ほら、こうすれば恥ずかしくないだろ」
「んっ、あ⋯」

そう言って、反応を示すそこにバスタオルをかけてくれる。本当に、優しいのか意地悪なのかよくわからない。

困惑しつつも、触られると気持ちよくて、部屋にはしばらくの間、佑樹の笑い声と甘く喘ぐ声が響いていた。
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