《完結御礼》【溺愛中】秘密だらけの俺の番は可愛いけどやることしれっとえげつない~チートな番を伴侶にするまでの奔走物語

嵐華子

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28.謎解き

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「どういうことだ?」

 それまでただ話に聞き入っていた団長が初めて口を挟む。

「今回のジャカネスタ国王子達の奇行のからくりっす。
ワイバーンが何でワルシャリマに飛んだのかもわかったっす!」
「話せ」
「うーん····ちょっと盗聴盗視防止の結界出すっす。
グランはいた方がいいっすか?」

 随分警戒してるなぁ。
いつもは能天気なくせに珍しく顔に緊張感が滲んでいる。

「第5は諜報部隊だ。
かまわん」

 団長の許可にジェスは頷いて結界を張る。

「あくまで俺の仮説っす。
ジャカネスタとワルシャマリが繋がってるっす。
ジャカネスタはおそらくお家騒動っすね」
「根拠は?」
「月夜花っすよ。
第1王子に花の根、第2王子に生の花を与えたんす。
でもって加害者と被害者は多分逆っす。
当人達が関わってたかはわかんないっすけど、身内とか勢力的なところでそうなってるはずっす。
ワイバーンは月花の根を麻薬にして常習させたんじゃないっすかね。
月花の間に花を摘むとその根は月夜花より毒性は劣るんすけど、依存性が出るっす」

 そこで一度話を区切り、腕を組みながら思案げにムムッと眉をひそめる。

「あと、もし月夜花がワルシャマリに生えなくなってきてるなら、近からずワルシャマリに何か起こるかもっす。
最悪魔の森介してこの国にも飛び火するっす。
ワイバーンはうちじゃなくてワルシャマリへの贈答品だったかもしれないっすね」
「ちょっと待て!
何で魔の森介するんだ?!」

 思わず俺も話に口を挟む。
舌舐めずりしたくなるほど可愛らしい笑顔が瞬時に浮かんで、焦りが湧き起こってしまう。

「グランがそんな風に焦るの珍しいっすね。
まぁうちの国の王族からしたら魔の森の位置付けって特別みたいだし、仕方ないっすね。
30年前に副団長の大叔父上殿から聞いたっす。
“月花のせいであの国は時間をかけて潰れていく。
せめてもの救いは黒竜があの国にとどまっている事だが、今の魔の森の主と交代する日も近い。
次の世代の竜人の王が賢帝であっても譲位が遅れれば遅れる程建て直すのは難しいだろう"って言ってたっすよ。
ワルシャマリの王が譲位したかどうかは鎖国も長くて俺みたいな下っ端はわかんないっすけど、黒竜はもう何年も前に魔の森の主になったっすから、何かしら内乱か開戦はあるかもしれないっすね。
ワルシャマリが狙うならまずは魔の森っすよ。
あの国にとっては黒竜こそ特別な存在じゃないっすか。
もしかしたらもう侵入とかしてんじゃないっすかね?
黒竜が対処してるから問題がこっちに見えてないだけ、とかありえそうじゃないっすか?。
あ、何であの人そんなこと知ってたのかは秘密にされたっすよ。
独自の情報網とかありそうでかっこいいっす」

 あー、多分白竜だろうなぁ····。

 俺も団長も副団長も目で話しちゃったよ。

 レン、もしかしてわざと月夜花や花茶持たせたのか?
あの可愛らしいけどほんの少しだけえげつない性格してる気がしないでもない俺の番ならあり得るよなぁ。

「取り急ぎ解析を急ぐっす。
それと月夜花を何本かもらえるっすか?
毒の限定には実物が一番っす」
「わかりました。
私の執務室に行きましょう。
いつ頃解析できますか?」
「合致するか見るだけならその場でできるっすよ。
会議終わってそのまま自分の研究室で薬物照合しようと血液サンプル持ってきてるっすから」

 ジェスに団長が頷く。

「いいだろう。
ひとまずレイブは結果がわかり次第風で知らせろ。
もし月夜花と合致したならすぐに陛下と王太子へ風で報告する。
第1王子、友人達を第3騎士隊と王宮医とで調べる事になるだろうから準備をしておけ。
体に何らかの針の跡があるかもしれんから、王宮医は必ず連れていけよ。
彼らの薬物反応はその場で調べ、反応があれば事情聴取をし直す。
明日の王弟が到着するまでが勝負だと思ってくれ。
国際問題に発展するかもしれん。
行動は迅速かつ慎重に行え」

 結界を解いて副団長とジェスが出ていく。
見送ってから団長が結界を張り直した。
まだ話す事があるんだろう。
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