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あせりはきんもつ
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襲われそうになることも、もちろんあった。
いきり立つ男を相手取るのだから、よくあることと言っても過言ではない。
その晩も、迎えるや否やベッドに押さえつけられ、
「何が即尺令嬢だ。ただのあばずれだろう? 手っ取り早くいこうぜ」
荒々しく胸を揉まれた。
身体じゅうの筋肉が発達した、見るからに血気盛んな男だ。
サブリナのような華奢な女など、力を込めるまでもなく、思いのままにできるだろう。
だが、こういうときほど『基本が大事』とサブリナは考えている。
(お稽古ごとと同じですわ。いざというときに助けてくれるのは、何よりも、基礎)
彼女にとって、すべての基本で基礎となっているのは、最初のマルクとのことだった。
口で果てた彼は、しゅんとして、もうそれ以上を求めるようなことはなかった。
彼女は、男のふくらみを優しく撫でる。
「大丈夫よ。焦らなくても、大丈夫」
一瞬気が緩んだ男のそれを、ズボンから引きずり出した。
握ってしまえば、あとはもういつもと変わらない。
サブリナは、先ばしり湿り気を帯びたそれを艶かしく撫でながら体勢を変え、唇へと導く。
違いを出すとすれば、ここから。
男のそれはサブリナの蜜壺を求めている。
だったら、求めるその感触を与えてあげればいい。
頭を動かしながら、舌を絡める。
女の中が絡むのをイメージして、動きに合わせて丁寧に、ときに激しく。
こうなるともう、男は身を任せてくれる。
ベッドに仰向けに寝かせ、サブリナは脚のあいだに拝跪して続けた。
ベッドのギュッと軋む音と、サブリナの口から漏れる空気。そして口の中で舌が動くクチュクチュという音が鳴る。
やがて、男が小さくうめき、サブリナの口腔へと温かいものが広がった。
「んっ……。はい、お加減はいかがですか?」
飲み干し、男に問う。
彼は黙ってサブリナを見つめているので、彼女は掃除を始めた。
すると、男が彼女の髪を撫でてきた。
優しく、最初とはまるで違う扱い方だった。
(落ち着いてくださいましたわ)
安心して丁寧に掃除しているとーー
(え、これは……?)
「悪いが、もう一回頼む。あんた、どんな女の中より具合のいい口してんだもんな」
ずるいぜ、と言いながらサブリナの頬をたくましい手で撫でた。
もう、サブリナに対して筋力を使うことはないだろう。
それが元気になったのは、彼女の口の中を求めてのものだった。
(うふふ、今度はどうもてなそうかしら?)
サブリナは、2日ぶんを一晩で楽しめるとばかりに喜びをあらわにし、高揚で赤く染まる唇をぺろりと湿らせた。
いきり立つ男を相手取るのだから、よくあることと言っても過言ではない。
その晩も、迎えるや否やベッドに押さえつけられ、
「何が即尺令嬢だ。ただのあばずれだろう? 手っ取り早くいこうぜ」
荒々しく胸を揉まれた。
身体じゅうの筋肉が発達した、見るからに血気盛んな男だ。
サブリナのような華奢な女など、力を込めるまでもなく、思いのままにできるだろう。
だが、こういうときほど『基本が大事』とサブリナは考えている。
(お稽古ごとと同じですわ。いざというときに助けてくれるのは、何よりも、基礎)
彼女にとって、すべての基本で基礎となっているのは、最初のマルクとのことだった。
口で果てた彼は、しゅんとして、もうそれ以上を求めるようなことはなかった。
彼女は、男のふくらみを優しく撫でる。
「大丈夫よ。焦らなくても、大丈夫」
一瞬気が緩んだ男のそれを、ズボンから引きずり出した。
握ってしまえば、あとはもういつもと変わらない。
サブリナは、先ばしり湿り気を帯びたそれを艶かしく撫でながら体勢を変え、唇へと導く。
違いを出すとすれば、ここから。
男のそれはサブリナの蜜壺を求めている。
だったら、求めるその感触を与えてあげればいい。
頭を動かしながら、舌を絡める。
女の中が絡むのをイメージして、動きに合わせて丁寧に、ときに激しく。
こうなるともう、男は身を任せてくれる。
ベッドに仰向けに寝かせ、サブリナは脚のあいだに拝跪して続けた。
ベッドのギュッと軋む音と、サブリナの口から漏れる空気。そして口の中で舌が動くクチュクチュという音が鳴る。
やがて、男が小さくうめき、サブリナの口腔へと温かいものが広がった。
「んっ……。はい、お加減はいかがですか?」
飲み干し、男に問う。
彼は黙ってサブリナを見つめているので、彼女は掃除を始めた。
すると、男が彼女の髪を撫でてきた。
優しく、最初とはまるで違う扱い方だった。
(落ち着いてくださいましたわ)
安心して丁寧に掃除しているとーー
(え、これは……?)
「悪いが、もう一回頼む。あんた、どんな女の中より具合のいい口してんだもんな」
ずるいぜ、と言いながらサブリナの頬をたくましい手で撫でた。
もう、サブリナに対して筋力を使うことはないだろう。
それが元気になったのは、彼女の口の中を求めてのものだった。
(うふふ、今度はどうもてなそうかしら?)
サブリナは、2日ぶんを一晩で楽しめるとばかりに喜びをあらわにし、高揚で赤く染まる唇をぺろりと湿らせた。
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