格上侯爵様が私を離してくれません〜婚約破棄の夜、断罪から救ってくれたと思ったら、その日から囲い込みが始まっていました〜

「エレノーラ・フォステール嬢……お相手していただけますか?」

そう言って差し出された手は、今夜も私に断る隙など与えないように見えた。

――侯爵様、もしかして本気で……私を囲い込みにきてる?

年下の従姉妹で伯爵令嬢リネットへの嫌がらせという冤罪で、アルネロ・ヴァレント伯爵令息に婚約を破棄されたエレノーラ・フォステール男爵令嬢。
その時、場に割って入ったのは、王都でも別格とされる侯爵当主ルシェル・ウィンセイルだった。
以来、社交の場で会うたび彼は当然のように私の隣を取り、ついには「あなたを私の隣に迎えたい」と告げてきて――。

「侯爵様……どうして、そこまで私を気にかけるのですか」

「さて。どうしてだと思う?」

婚約破棄された男爵令嬢が、格上の侯爵当主に囲い込まれるお話。

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