53 / 76
5章 猫の恩返し
49話 王都からのお客様
しおりを挟む
アマンガムさんは私を経由して、猫カフェの選抜メンバーに立候補している猫たちの中から強いものだけを選出して、スパイをやらせる気のようだ。新規開発した餌類をご褒美にすれば飛びつくと思うけど大丈夫かな? アマンガムさん自身も大の猫好きだから、危ないことは避けてくれると思うけど、少し心配だな。あの後、私たちの訪れた目的を話すと、少しだけ難色を示した。
① 主催者となる商売ギルドへの出店申請
② 店の設置場所
③ 隣接する店への許可
そもそもお店の出店申請は1か月前に締め切られており、本来であれば、私たちは申請すらできない。でも、開催場所が大樹マナリオのいる公園で、私は巫女となっているため、その力を使えば申請できるとのこと。問題は、設置場所だ。私たちは猫と協力して動き回るので、隣接する飲食関係の場合、迷惑を掛けてしまう恐れがある。その許可さえ下りれば、私たちも出店可能となる。
アマンガムさん自身はかなり乗り気だったけど、実質4日前だから無理かもしれないとも言われたわ。
その時は諦めよう。
もう少しで家に到着するし、ベイツさんたちに、【スパイ】と【出店】の件を話しておこう。レストラン《クザン》の騒動もようやく終息して、建物も解体され、今は更地になっている。フェルデナンド家の方は、王都ではまだ騒がれているけど、リリアムの街では大樹の件もあって、完全に皆の頭から忘れ去られた。だから、ベイツさんも時間を作れるようになり、今日は終日オフと聞いている。
「咲耶……豪華な馬車が家に止まってるぞ」
本当だ。この辺りでは見かけないデザインの馬車が、ベイツさんの家の前に止まってる。
「貴族様が来ているのかな?」
貴族、私の現世の父のせいで、良いイメージが全くない。
「ベイツさん、ルウリ、フリードがいるから大丈夫だろうけど、用心して家に入ろう」
私はユウキの忠告に頷き、玄関の扉を開け中に入っていくと、リビングにはベイツさん、ルウリ、フリードだけでなく、見知らぬ2人のお客様がいた。
1人は私と同い年くらいの茶髪で気品のある男の子、かなり上質な服を着ているから、さっきの馬車から見ても、この子は絶対に貴族だ。
ガタッと椅子から急に立ち上がり、私と目が合った途端、王子様であるかのような慈愛の笑みを見せてくれたのだけど……彼が誰なのか全くもってわかりません。私が首をコテンと傾けると、この世の終わりであるかのような悲しい顔をして、床に崩れ落ちた。
もう1人は、20歳くらいの男性で、多分男の子の護衛騎士かな?
あの子の隣にいるし、私たちへの警戒を緩めていないもの。
「あはは……その動作だけで、君が僕のことまで忘れているんだなと痛感したよ」
あ、この子はリリアーナの知り合いなんだ。
でも、悪い人じゃなさそう。
「あの…ごめんなさい。少しだけ記憶を思い出しているのだけど、家族のことしかわからないの。あなたは、どなたですか?」
この言い方でも、彼の心を傷つけているみたい。
顔を見るだけでわかる。
「僕は……君いや、リリアーナ・フェルデナンドの元婚約者、フォルナルト公爵家の長男、アレス・フォルナルトだよ」
「ええ!? リリアーナの婚約者~~~」
私の知り合いだと思ったけど、それは流石に想定していなかった。
リリアーナって、10歳で婚約者がいたんだ。
でも、そんな衝撃発言を受けても、心に全く響かない。
これって、記憶がないからだけなの?
「正確に言えば、《元》が付くね」
そういえば、リリアーナは除籍され追放されているから、今は平民になっているんだ。追放と同時に、彼との婚約も解消されたんだね。悪い人ではなさそうだけど、王都から遠く離れたこの地に何の用事で来たのだろう?
○○○
立ったままお話するのも失礼なので、私とユウキはソファーに座り、アレスはその対面に座った。護衛の男性はそのすぐ後ろに立ったままでいる。
「ユウキ、公爵って王族の次に偉いんだよね?」
「え…まあ、身分的にそうだな。基本は、王族、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の順だ」
突然問いかけたせいで、ユウキを驚かせてしまったわ。
「それじゃあ、きちんと《アレス様》って……」
「やめてくれ」
話の途中で、アレスさんに拒絶されてしまった。
「僕とリリアーナは幼馴染の関係で、5歳の頃に知り合い、身分に関係なく、ずっと対等に話し合ってきた。頼むから、普段通りに話しかけてほしい」
相手は公爵令息なのに、タメ口でいいのかな?
本人の希望だし、普段通りの口調で話そう。
「わかったわ。アレスは、リリアーナの安否が気になったの?」
「当然さ。あの時、フェルデナンド伯爵は、私たちの邸に訪れ、こう告げた。『リリアーナは無能者だったので、こちらの都合で申し訳ないが除籍処分にした。既に、王都からも追放している。故に、婚約自体も無かったことにして頂きたい』」
公爵相手に、なんでそんな自分勝手な発言ができるの?
そもそも、自分の娘を悪く言えば、家の格だって下がると思う。
それだけフェルデナンド伯爵家の力が、強いってことなのかな?
「僕の父と伯爵は幼馴染で、8歳から関係が続いている。ただ、さすがに父もその発言に驚いて、怒気を露わにしていたよ。でもね、伯爵の容赦ない性格を熟知しているからこそ、最終的に婚約そのものが無かったことにされた。父も僕に対して、『リリアーナの存在自体を忘れろ。彼女は、もう死んでいる』とまで言われた」
フェルデナンド伯爵なら、自分の娘でも役立たずなら殺すと思われているんだ。実際、スムレット山に転移されて殺されそうになったもの。
「正直、その言葉で僕も諦めていたんだ。でも、リリアーナがいなくなって間もない時期に、フェルデナンド家の内乱によるお家騒動が起きて、トップの伯爵が行方不明になった。これは裏で何か起きていると踏み、その日以降、僕は毎日新聞を読み漁った。そうしたら、あんなデカデカと一面でここの大樹と君の写真が掲載されていたのだから驚いたよ」
あ~大樹の暴動騒動で、私もかなり注目されて写真もいっぱい撮られたから、その新聞が王都にも広まっていたのね。あれだけ騒がれたら、リリーアナ生存も知れ渡っちゃうよね。
「アレス、リリアーナが生存していたことで、騒いでいる人はいるのかな?」
「安心して。僕たちはまだデビュタントもしていないから、君の顔は貴族内でも広まっていない。だから、無能者で追放されたこと自体が、今の時点で広まっていない。伯爵家の人々も、身内の恥を自ら広めたりしないよ。ああ、僕は君が無能であることを気にしていない。無能者であっても、スキルが成人するまでに目覚めることを知っているからね」
デビュタントの意味が不明だけど、私の追放行為自体が知れ渡っていないのなら、一安心かな。
「爵位剥奪後、元フェルデナンド家の人々はどうなったの?」
「一言で言えば、罪として処罰される前に一家離散になった。君の母方の祖父母に関しては、伯爵家と無関係だから生存しているけど、父方の祖父母は、君の母親に殺された。その日のうちに、母親も使用人によって殺された。君の2人のお兄さんたちは生き残っている。幸い、あの2人は何の罪も犯していない。現在長男は騎士団の一兵卒として街の治安警備員として働いているし、次男は学園を自主退学して、冒険者になって生活しているよ」
伯爵の持つスキル《暗示》と《コントラクト》から解放されたことで、関係者たちの記憶が原因で、《怨恨》が生まれてしまい、何人かが人殺しに走ってしまったんだ。父方の祖父母と母は、多分私に暴力を振るっていた人たちだけど、そんな悲惨な最後を聞いてしまうと、気の毒に思えてしまう。兄2人は生存していて、スキルからも解放されているのなら、もう死ぬことはないよね。
「問題は騒動の張本人、フェルデナンド伯爵だけが行方不明なことさ。陛下は、何故か王家直属の治安騎士団を動かさない。にも関わらず、フェルデナン家の犯した罪が次々と明るみになり、関係者の捕縛は今でも続いている。王都に住む貴族の一部は、伯爵と内部告発者を躍起になって探している。この街を最後に、伯爵は姿を消しているから、《レストラン[クザン]の関係者に殺されているのでは?》というのが、世間の見解になっているんだよ」
内部告発者を探しているってことは、その人たちは何かしらの罪を犯しているんだ。だから、必死になって、内部告発者=伯爵を探している。その様子だと、ベイツさんたちからは何も聞いていないのね。
「内部告発者か、その人が見つからないことを祈っておくわ」
「僕も、君と同じ思いだ。おそらく、陛下は全てをご存じなんだ。だから、動かない」
アレスのおかげで、家族の近況を知れて良かった。
① 主催者となる商売ギルドへの出店申請
② 店の設置場所
③ 隣接する店への許可
そもそもお店の出店申請は1か月前に締め切られており、本来であれば、私たちは申請すらできない。でも、開催場所が大樹マナリオのいる公園で、私は巫女となっているため、その力を使えば申請できるとのこと。問題は、設置場所だ。私たちは猫と協力して動き回るので、隣接する飲食関係の場合、迷惑を掛けてしまう恐れがある。その許可さえ下りれば、私たちも出店可能となる。
アマンガムさん自身はかなり乗り気だったけど、実質4日前だから無理かもしれないとも言われたわ。
その時は諦めよう。
もう少しで家に到着するし、ベイツさんたちに、【スパイ】と【出店】の件を話しておこう。レストラン《クザン》の騒動もようやく終息して、建物も解体され、今は更地になっている。フェルデナンド家の方は、王都ではまだ騒がれているけど、リリアムの街では大樹の件もあって、完全に皆の頭から忘れ去られた。だから、ベイツさんも時間を作れるようになり、今日は終日オフと聞いている。
「咲耶……豪華な馬車が家に止まってるぞ」
本当だ。この辺りでは見かけないデザインの馬車が、ベイツさんの家の前に止まってる。
「貴族様が来ているのかな?」
貴族、私の現世の父のせいで、良いイメージが全くない。
「ベイツさん、ルウリ、フリードがいるから大丈夫だろうけど、用心して家に入ろう」
私はユウキの忠告に頷き、玄関の扉を開け中に入っていくと、リビングにはベイツさん、ルウリ、フリードだけでなく、見知らぬ2人のお客様がいた。
1人は私と同い年くらいの茶髪で気品のある男の子、かなり上質な服を着ているから、さっきの馬車から見ても、この子は絶対に貴族だ。
ガタッと椅子から急に立ち上がり、私と目が合った途端、王子様であるかのような慈愛の笑みを見せてくれたのだけど……彼が誰なのか全くもってわかりません。私が首をコテンと傾けると、この世の終わりであるかのような悲しい顔をして、床に崩れ落ちた。
もう1人は、20歳くらいの男性で、多分男の子の護衛騎士かな?
あの子の隣にいるし、私たちへの警戒を緩めていないもの。
「あはは……その動作だけで、君が僕のことまで忘れているんだなと痛感したよ」
あ、この子はリリアーナの知り合いなんだ。
でも、悪い人じゃなさそう。
「あの…ごめんなさい。少しだけ記憶を思い出しているのだけど、家族のことしかわからないの。あなたは、どなたですか?」
この言い方でも、彼の心を傷つけているみたい。
顔を見るだけでわかる。
「僕は……君いや、リリアーナ・フェルデナンドの元婚約者、フォルナルト公爵家の長男、アレス・フォルナルトだよ」
「ええ!? リリアーナの婚約者~~~」
私の知り合いだと思ったけど、それは流石に想定していなかった。
リリアーナって、10歳で婚約者がいたんだ。
でも、そんな衝撃発言を受けても、心に全く響かない。
これって、記憶がないからだけなの?
「正確に言えば、《元》が付くね」
そういえば、リリアーナは除籍され追放されているから、今は平民になっているんだ。追放と同時に、彼との婚約も解消されたんだね。悪い人ではなさそうだけど、王都から遠く離れたこの地に何の用事で来たのだろう?
○○○
立ったままお話するのも失礼なので、私とユウキはソファーに座り、アレスはその対面に座った。護衛の男性はそのすぐ後ろに立ったままでいる。
「ユウキ、公爵って王族の次に偉いんだよね?」
「え…まあ、身分的にそうだな。基本は、王族、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の順だ」
突然問いかけたせいで、ユウキを驚かせてしまったわ。
「それじゃあ、きちんと《アレス様》って……」
「やめてくれ」
話の途中で、アレスさんに拒絶されてしまった。
「僕とリリアーナは幼馴染の関係で、5歳の頃に知り合い、身分に関係なく、ずっと対等に話し合ってきた。頼むから、普段通りに話しかけてほしい」
相手は公爵令息なのに、タメ口でいいのかな?
本人の希望だし、普段通りの口調で話そう。
「わかったわ。アレスは、リリアーナの安否が気になったの?」
「当然さ。あの時、フェルデナンド伯爵は、私たちの邸に訪れ、こう告げた。『リリアーナは無能者だったので、こちらの都合で申し訳ないが除籍処分にした。既に、王都からも追放している。故に、婚約自体も無かったことにして頂きたい』」
公爵相手に、なんでそんな自分勝手な発言ができるの?
そもそも、自分の娘を悪く言えば、家の格だって下がると思う。
それだけフェルデナンド伯爵家の力が、強いってことなのかな?
「僕の父と伯爵は幼馴染で、8歳から関係が続いている。ただ、さすがに父もその発言に驚いて、怒気を露わにしていたよ。でもね、伯爵の容赦ない性格を熟知しているからこそ、最終的に婚約そのものが無かったことにされた。父も僕に対して、『リリアーナの存在自体を忘れろ。彼女は、もう死んでいる』とまで言われた」
フェルデナンド伯爵なら、自分の娘でも役立たずなら殺すと思われているんだ。実際、スムレット山に転移されて殺されそうになったもの。
「正直、その言葉で僕も諦めていたんだ。でも、リリアーナがいなくなって間もない時期に、フェルデナンド家の内乱によるお家騒動が起きて、トップの伯爵が行方不明になった。これは裏で何か起きていると踏み、その日以降、僕は毎日新聞を読み漁った。そうしたら、あんなデカデカと一面でここの大樹と君の写真が掲載されていたのだから驚いたよ」
あ~大樹の暴動騒動で、私もかなり注目されて写真もいっぱい撮られたから、その新聞が王都にも広まっていたのね。あれだけ騒がれたら、リリーアナ生存も知れ渡っちゃうよね。
「アレス、リリアーナが生存していたことで、騒いでいる人はいるのかな?」
「安心して。僕たちはまだデビュタントもしていないから、君の顔は貴族内でも広まっていない。だから、無能者で追放されたこと自体が、今の時点で広まっていない。伯爵家の人々も、身内の恥を自ら広めたりしないよ。ああ、僕は君が無能であることを気にしていない。無能者であっても、スキルが成人するまでに目覚めることを知っているからね」
デビュタントの意味が不明だけど、私の追放行為自体が知れ渡っていないのなら、一安心かな。
「爵位剥奪後、元フェルデナンド家の人々はどうなったの?」
「一言で言えば、罪として処罰される前に一家離散になった。君の母方の祖父母に関しては、伯爵家と無関係だから生存しているけど、父方の祖父母は、君の母親に殺された。その日のうちに、母親も使用人によって殺された。君の2人のお兄さんたちは生き残っている。幸い、あの2人は何の罪も犯していない。現在長男は騎士団の一兵卒として街の治安警備員として働いているし、次男は学園を自主退学して、冒険者になって生活しているよ」
伯爵の持つスキル《暗示》と《コントラクト》から解放されたことで、関係者たちの記憶が原因で、《怨恨》が生まれてしまい、何人かが人殺しに走ってしまったんだ。父方の祖父母と母は、多分私に暴力を振るっていた人たちだけど、そんな悲惨な最後を聞いてしまうと、気の毒に思えてしまう。兄2人は生存していて、スキルからも解放されているのなら、もう死ぬことはないよね。
「問題は騒動の張本人、フェルデナンド伯爵だけが行方不明なことさ。陛下は、何故か王家直属の治安騎士団を動かさない。にも関わらず、フェルデナン家の犯した罪が次々と明るみになり、関係者の捕縛は今でも続いている。王都に住む貴族の一部は、伯爵と内部告発者を躍起になって探している。この街を最後に、伯爵は姿を消しているから、《レストラン[クザン]の関係者に殺されているのでは?》というのが、世間の見解になっているんだよ」
内部告発者を探しているってことは、その人たちは何かしらの罪を犯しているんだ。だから、必死になって、内部告発者=伯爵を探している。その様子だと、ベイツさんたちからは何も聞いていないのね。
「内部告発者か、その人が見つからないことを祈っておくわ」
「僕も、君と同じ思いだ。おそらく、陛下は全てをご存じなんだ。だから、動かない」
アレスのおかげで、家族の近況を知れて良かった。
164
あなたにおすすめの小説
滅びる異世界に転生したけど、幼女は楽しく旅をする!
白夢
ファンタジー
何もしないでいいから、世界の終わりを見届けてほしい。
そう言われて、異世界に転生することになった。
でも、どうせ転生したなら、この異世界が滅びる前に観光しよう。
どうせ滅びる世界なら、思いっきり楽しもう。
だからわたしは旅に出た。
これは一人の幼女と小さな幻獣の、
世界なんて救わないつもりの放浪記。
〜〜〜
ご訪問ありがとうございます。
可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。
ファンタジー小説大賞エントリー作品です。気に入っていただけましたら、ぜひご投票をお願いします。
お気に入り、ご感想、応援などいただければ、とても喜びます。よろしくお願いします!
23/01/08 表紙画像を変更しました
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~
御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。
十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。
剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。
十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。
紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。
十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。
自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。
その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。
※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します
mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。
中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。
私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。
そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。
自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。
目の前に女神が現れて言う。
「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」
そう言われて私は首を傾げる。
「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」
そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。
神は書類を提示させてきて言う。
「これに書いてくれ」と言われて私は書く。
「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。
「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」
私は頷くと神は笑顔で言う。
「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。
ーーーーーーーーー
毎話1500文字程度目安に書きます。
たまに2000文字が出るかもです。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる