神様はいない Dom/Subユニバース

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小話系

理想のDom 6

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 「お、俺…?」
 今までと違う厚木の態度と言葉に吉継のフォームは崩れっぱなしである。二人になったから勝手が違うのかと思っていた。
 いつもより、言葉が多いのだ。
 「お前以外に誰がいる」
 羽根のように頬を撫でられ首を竦める。
 信じられない思いで厚木を見つめる。
 漠然と温かいものに焦がれて生きてきたが、具体的にこうというものは想像していなかった。厚木との関係を、主従関係を軸に考えているのも原因である。
 こんな甘いことを言われるとは思っていなかった。
 いつも厚木はこんなことを考えていたのだろうか。
 無意識に胸に手を当てていた。いつもより少し早くなっている鼓動を感じる。嬉しい。
 「今まで何度もこれで可愛がってやったのに…」
 これみよがしに盛大なため息を吐いてくる。
 これで萎えないのが厚木の不思議だ。
 「そんなこと言われても…厚木さんは俺のことが好き…ってことですか」
 「馬鹿か」
 「体に比べて頭は愚鈍だ、全てに説明が要る」
 「早く気づけよ」
 またひどいことを言われているが、だいたい、日頃からパートナーだと耳に優しいことを言いながら、厚木が吉継で遊びすぎるのが悪いと思うのだ。
 「飛んでるときは素直だが」
 「お前が”気持ちいい”のが合ってるかどうかで悩んでいるのは無駄だ」
 「お前を”気持ちよく”して可愛がっている」
 「あ…」
 そんな可愛がり方を知るはずがない。
 「毎回確認が要るのか」
 「ちが…」
 「では頭でも受け入れることだ」
 「…」
 厚木は丁寧に説明してくれた気でいるのかもしれないが、吉継は、いわゆる普通の人が当たり前に備わっている感情の因果関係というものが、だいたいわからないのだ。説明不足だと思う。それでも、わかったこともある。
 「俺…変になるのがこわいです」
 「俺がしている」
 「そうですか…ならいいです…厚木さんなら」
 「ふん、やっとか」
 「命令コマンドが無くても言えたな」
 「当然だ」
 「そう言うな、構ってほしいだけだ」
 「ああ、そうだな」
 その通りだが、あえて言わなくても…それより、やっぱり全部わかってて遊ばれてるんだと吉継が恥ずかしさを通り越した怒りに震えていると、足を上げられ、下から上へと手が伸びる。「あ」行き止まりのその先に指が潜り込んでくる。
 「もういいだろう」
 「待ちくたびれた」
 「…はい」
 
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