13 / 114
小話系
理想のDom 6
しおりを挟む「お、俺…?」
今までと違う厚木の態度と言葉に吉継のフォームは崩れっぱなしである。二人になったから勝手が違うのかと思っていた。
いつもより、言葉が多いのだ。
「お前以外に誰がいる」
羽根のように頬を撫でられ首を竦める。
信じられない思いで厚木を見つめる。
漠然と温かいものに焦がれて生きてきたが、具体的にこうというものは想像していなかった。厚木との関係を、主従関係を軸に考えているのも原因である。
こんな甘いことを言われるとは思っていなかった。
いつも厚木はこんなことを考えていたのだろうか。
無意識に胸に手を当てていた。いつもより少し早くなっている鼓動を感じる。嬉しい。
「今まで何度もこれで可愛がってやったのに…」
これみよがしに盛大なため息を吐いてくる。
これで萎えないのが厚木の不思議だ。
「そんなこと言われても…厚木さんは俺のことが好き…ってことですか」
「馬鹿か」
「体に比べて頭は愚鈍だ、全てに説明が要る」
「早く気づけよ」
またひどいことを言われているが、だいたい、日頃からパートナーだと耳に優しいことを言いながら、厚木が吉継で遊びすぎるのが悪いと思うのだ。
「飛んでるときは素直だが」
「お前が”気持ちいい”のが合ってるかどうかで悩んでいるのは無駄だ」
「お前を”気持ちよく”して可愛がっている」
「あ…」
そんな可愛がり方を知るはずがない。
「毎回確認が要るのか」
「ちが…」
「では頭でも受け入れることだ」
「…」
厚木は丁寧に説明してくれた気でいるのかもしれないが、吉継は、いわゆる普通の人が当たり前に備わっている感情の因果関係というものが、だいたいわからないのだ。説明不足だと思う。それでも、わかったこともある。
「俺…変になるのがこわいです」
「俺がしている」
「そうですか…ならいいです…厚木さんなら」
「ふん、やっとか」
「命令が無くても言えたな」
「当然だ」
「そう言うな、構ってほしいだけだ」
「ああ、そうだな」
その通りだが、あえて言わなくても…それより、やっぱり全部わかってて遊ばれてるんだと吉継が恥ずかしさを通り越した怒りに震えていると、足を上げられ、下から上へと手が伸びる。「あ」行き止まりのその先に指が潜り込んでくる。
「もういいだろう」
「待ちくたびれた」
「…はい」
1
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる