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絡み合う吐息と体の熱 R15~18

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 全身の血管という血管が沸騰しているかのようだ。股間が今にも弾けそうになっている。

「ざむえる、さまぁ……はぁ、ん……」

 うっとりと夢のような彼女とのひと時。目の前が真っ赤に染まるかのようで、とろんとしている彼女を見上げる。

──息が苦しいような……。彼女の軽すぎる身体の重みや熱を感じる。

 まさかと思い、夢の中の俺の恋人に問いかける。

「シルヴィア、か……? 大きくなって……? いつ? 夢じゃなかったのか!」

「はぁ……、はぁ……。先ほど、月の光を浴びた途端元に戻りましたの……」

 恥ずかしそうに頬を赤く染めながらも、嬉しそうに微笑む彼女が愛しい。胸がぎゅうっと苦しくなるがもっと感じていたい。

「ああ、今日は月との距離が最小になり月光が強くなる日だ。精神や体に変調をきたす人間が多いから前科のある者全てに感情抑制の魔法をかけ続けて来たから忙しかったんだが……。そうか、君にかけられたスキルも変調をきたしたんだな……」

「では、少なくとも〈呪い〉は解けましたの? 本当に?」

「ああ、現に君が大きくなっている……。寒いだろう? ほら」

 二人の間を隔てるシーツをはいで彼女を隣に寝かせる。おずおず全裸の彼女が恥ずかしそうに隣に来たが、少々隙間がありむっとする。
 先ほど夢の中で聞いた言葉は本当だったようだ。心が歓喜に満ち溢れて、自信が沸いて出る。

──両想いだったのか……。ああ、俺のシルヴィア、愛している!

「シルヴィア、こっちに」

 そういうと、彼女のやわらかな肌をぴったり俺の肌にあますことなくくっつけるように抱きしめた。腕を枕にして体を預けて胸に顔を埋める彼女のなんと愛しい事か。

自分の着ている服がじゃまだ。今すぐ脱ぎ去り、全身の肌で彼女を感じたい。先ほど押し付けていた俺の欲望はまだ大きく張り詰めたままだ。思わず、彼女の頭を梳っている自由の効く右手を動かし体中を触りたくなる。

──だめだ、いきなりこんな……嫌われるだろう。だが、もっとほしい……

 俺の胸に頬を寄せる彼女が「ザムエル様、大好きです」小さくそう言った時、頭の一部でプチッと何かが千切れた。

 強引にうつむく彼女を上に向かせてぐいっと体を上に持ち上げる。唇と唇の距離は、俺の手で0にした。夢だと思っていたが、先ほど何度も交わった彼女とのキスの合間に息を吐き出す。お互いの唾液すらも交じり合い交換するかのように飲み込んだ。

「シルヴィア、愛している」

 キスで蕩けきった顔の彼女を、ベッドに押し倒すと、恥ずかしがった彼女が胸を隠す。

「あ、いや……。見ないで……」
「シルヴィア、見せて……」
「あの……、わたくし、その。胸の形が……」
「うん? 綺麗だ」
「いえ、そうではなくて……」
「シルヴィア、見たい」

 恥ずかしがる彼女の腕の力が俺の何度も伝える懇願に負けて受け入れるように抜けていく。そっと手首を持って広げるとシーツに張り付けた。

 ぷるんとはじけるような白い胸が俺に向かって触って欲しいと言っているかのようだ。その先、頂上は桃色でぷっくりしているが柔らかそう。

「シルヴィア、先が……?」
「……中に、あるんですぅ……。変でしょう? あまり見ないでください。うぅ……」

 桃色の真ん中付近に切れ込みみたいなものがある。俺と同じように、女性も全て乳首が出ているのかと思っていた。女性の体とはなんと神秘な。恥ずかしがる彼女と同じように隠れて出ていなかった。

 そう言えば、風呂場で見た時も尖りがなかった。自身を慰める時に想像した胸の先端がぼんやりしていたのは、彼女のをだったのかと得心した。

「変じゃない。かわいい……」

 顔を背けて真っ赤になり、目を閉じた目尻に一粒涙が溢れていた。そこに近づいてちゅっと涙をすいあげるようにキスをした。

「変じゃない? 本当に?」
「ちゅ、ああ、奥ゆかしくて愛らしくて……。今にも吸い付きたくなる。いいか?」
「ざむえるさま、えっちです……」
「シルヴィア限定だがな? ほら、こちらを向いて」

 ゆっくり顔を俺のほうに向けて目を開ける。俺の赤が彼女の蒼に溶け込んでいて、じっと見つめていると、にこっと彼女が微笑んでキスをせがむ。

 ちゅ、ちゅと軽くキスを交わしていく。彼女の手首から手を離すと、俺の頬や首の後ろに彼女の手が回った。俺の動きに合わせるかのように手の位置を変えて、いや、彼女が俺を誘導するかのように唇が胸元に降りていく。

 途中、白い肌に強めに吸い付き、ちゅぱっと音をわざと鳴らして離すと、びくんと体を跳ねさせる。すると、白い肌に俺が作った赤い跡がついていった。一つつくごとに、そこは俺だけの物になったような気がして気持ちが高ぶる。

 右の胸に唇が触れる。右手ですでに左の胸にふれて揉んだりゆすったりしていた。先端にはまだ触れていないが、羞恥とくすぐったさなのか体が揺れ始めている事に彼女は気付いていなさそうだ。内心、俺が彼女をそんな風に変えて行っているのかと征服感が擡げる。

 右手でついに頂上に触れた。柔らかな乳頭の中に、確かに小さなしこりのような尖りがあるのが分かる。指先で探りながら小さな穴を見つけて少しずつ中に入ろうと試みたが小さすぎて入らない。
 ならばと、唇でそこを全体的に飲み込むようにして、舌先を尖らせ、唾液で濡らしながら少しずつ解していく。中の小指の先ほどの粒が徐々に大きく硬くなっている気がしてもっと大きくさせたくなった。

 ちゅうっと何度も吸い付いてそれを吸引して出すように試みる。すると、小さな線のようだった穴が開き始めて、赤く、俺の唾液で濡れた先端が顔をのぞかせて来た。

「ん、あ、んっんっ」

 俺が先端を可愛がる度に彼女の艶めいた声が耳に入り、俺自身も興奮していく。

「シルヴィア、声を押えないで。聞かせて」
「だって、恥ずかしい……です……。こんな、はしたない……」
「そのはしたない声が聞きたい。シルヴィアのその声を聞くのは生涯俺だけなのだから。ほら」

 こちらを見下ろす彼女に見せつけるように大きく口を開け、舌をベロっと出した。そして、舌先で現れ始めた乳首をいじめる。舐り、くるくると円を描くように、時にはじくとそれに合わせて彼女の唇が音を奏でた。

「あ、やんっ、ああ!」

 腰が揺れて、俺の頭を掴む彼女の手に力がこもった。






(※ザムエルDTですが、痴漢列車のときに粉砕のレギナの胸をばっちり見ていますし、そんな風に別の女性のを偶然目にした事はあります)
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