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三度も破談になった男 ※要素あり右手要素あり
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仕事を終えて、家路を急ぐ。今までは、残業も平気でしていたし、その辺の食堂で夕食を済ませて適当に帰っていたのだが、早く帰りたくて自然と足が早まった。
ドアを開けると、夕日に照らされた我が家に、キラキラと輝くふんわりとした黄金がある。その正体は、この間知り合ったばかりの可愛くて優しい女の子だ。何かわけありのようだが、毎日俺のために家を綺麗にしてくれて、美味しいご飯を作ってくれる。
そんな彼女が、一枚板で作ったテーブルの上に手を置き、その手のひらに乗せた何かを見ていた。
近寄りがたい雰囲気を感じたが、とても寂しそうで泣きそうに思えたので、そっと声をかける。
「ただいま」
「あ、ぼうっとしてて気付かずごめんなさい。おかえりなさい。えっと、ごはん出来てますけど、もう食べますか?」
「家の外にも美味しそうな匂いがしてた。実は、腹がペコペコなんだ」
「ふふ、じゃあすぐに準備しますね。座っていてください」
「……手伝うよ」
「ダメですよ、疲れて帰って来たばかりなのに。ルゥさんは座っててください!」
数年前に一生独身でいようと自分で建てた粗末で小さなロッジに、こんなにもかわいい子が俺の帰りを待ってくれているとは。人生、何が起こるかわからないものだ。
俺は一応貴族の一員だった。だが、政略結婚のために作った新築が『気に入らない、こんな家には住めない、馬鹿にするのもいい加減にして』と、相手に激怒され悲しまれ、普段からの俺の無愛想な態度に嫌気がさしていた彼女たちに、もっといい男が出来たと毎回フラレた。
『こんな家、恥でしかないでしょう? 私と住む予定だったなんて人に知られたら、まるで私がこんな家が趣味だと思われちゃうのは絶対に嫌よ! こんな奇抜で奇妙な家を建てるだなんて、信じられないわ!』
彼女たちもある程度魔法が使える。新婚生活のために建築した家を、外聞が悪いからと燃やされたりして全て破壊された。
家族からも、妻と子供のために男が準備するとはいえ、いくらなんでもデザインくらいは外注しろと呆れられる始末。
俺としては、未来の妻子のためにアイデアを考えて、傑作を作ったつもりなんだが、どうもセンスがないらしい。俺の芸術的な建築物を理解できないなんておかしい。これほど悪しざまに言われ続けているのだから、おかしいのは俺なのかもしれない。いや、きっと、斬新すぎて時代が俺の感性についてきていないだけかも。とか思って自分を慰めた。
貴族として政略結婚なんてしたくなかった俺は、三度目の破談をきっかけに家を出た。恐らく、役に立たない俺は、すでに除籍されていると思う。
幸い、俺には手に職があったので、あまり人の来ない魔の森の一角に居を構えた。
今の家は、別に俺一人で住むのだからと適当に作ったから個性も何もない。その辺にある家と変わらないつまらないロッジだ。
ビスキィは、そんな小さくて粗末な変哲もない家を素敵な家だといい、俺が快適に過ごせるように色々手を加えてくれた。何もなかった質素な部屋が、今では花が飾られ、カーテンの色も変えたのか明るくてずっと家の中にいたいと思えるくらいだ。
『結婚はいいもんだぞー。俺様もこの旅が終わったら可愛い嫁さんもらって幸せに暮らすんだ』
腐れ縁の変態魔法使いはいつもそう言っていたが、女性が、しかも、かわいい女の子が家にいるだけで、これほどまでに家という箱が、楽しい生活の場所として変貌するなんて驚きの連続だった。
出て来た料理に舌鼓を打ちながら全て平らげる。仕事が体力と魔力を使用するから太る心配はないが、もしも太って彼女に嫌われたくない。体がたるまないように気をつけようと思った。
※
ビスキィを見つけたのは偶然だった。
『なんでこんな所にピンクスライムが……しかも、色が薄くなっているということは、この辺りで媚薬を何かに飲ませたのか……』
発情した獣は獰猛になる。俺は警戒しながら、仕事で魔石を探していた。魔の森には、魔王の影響のために貴重な魔石が埋まっている。魔物を退治するとその核が手に入る事もあるが、魔王が討伐された今後は、魔石は少なくなるだろう。
俺は探索の魔法が使える。しかもかなり精密なものが使用できるので、魔石がどこにあるのか他人よりも容易く分かるのだ。
ビスキィには、俺はふもとの町で働いていると言っている。魔の森で魔石採取をしているなどとても危険でなりてがあまりいないから、それを言うと心配させるからな。
俺だけが知っている魔石の発掘ポイントに行くと、ビスキィが倒れていた。服がボロボロで、上の草木が折れていたので上から落下したのだろう。
やけに、彼女から発情した雌の匂いが立ち込めていた。ひょっとして、さっきのピンクスライムにやられたのかもしれない。もしそうなら、男と一晩肌を重ねなければ、彼女を襲っている媚薬の効果は消えないだろう。
どうしたものか、俺が彼女と……ヤるしかないのか? と考えあぐねていたところ、息を荒げて苦しそうにしていた彼女が、唐突に呪文を唱えた。
『イレース』
どこかで聞いた事があるようなその呪文を唱え終わると、あれほどまでに俺の雄を刺激していた発情の匂いがなくなった。気を失った彼女をこのままにはしておけない。
近づいてそっと体を確認すると、肌は汚れているが、傷などはなさそうだ。彼女からアーチファクトの気配を感じるので、護符の効果で守られたのだろう。それが無ければ、全身打撲して骨折や出血のために、最悪の結果になったかもしれない。
抱き上げて家に連れて帰ったものの、泥だらけの彼女をこのまま寝かせるのは気が引けた。シーツが汚れるのはかまわないのだが、雑菌で感染症を引き起こすかもしれない。
それに、なぜか媚薬が切れて発情していないとはいえ、さっきから下半身から甘く俺を誘う淫らな香りが鼻腔を擽っていた。
発情した時に濡れてしまったのだろう。
俺は、なるべく彼女を見ないように服を脱がせて、さっと体を拭き取った。
着替えまですると、本気で意識を失っている女性に襲い掛かりそうなほど、すでに心にも俺の雄にも余裕はない。
『鎮まれっ!』
俺は、彼女の匂いと柔らかな肌のために大きくなっていた邪な雄を自分の拳で抑え込んだ。
抑え込むだけのつもりが勢いづきすぎていたようだ。痛い。痛すぎる。
息がつまり、ベッドの横にうずくまった。なんとか、全裸の彼女にシーツをかけるのが精一杯で、俺はそのまま部屋を出た。
まだ、手の平には彼女の肌の滑らかな感触が残っている。そして、下着を濡らしていた甘い香りが、俺の手についていた。
痛みが治まっても、どうしてもうずくそこを何とかしたくて、変態魔法使いにもらった、女性の中を疑似体験できるという大人気商品をそこに当てて前後に激しく魔法で動かした。
ぐねぐねするそこは、やや熱い。ちょうどいい閉まり具合に調節して、彼女の甘くて美味しそうな香りを思い出す。
そして、彼女にはとても言えない汚らわしいものを放ったのであった。
※今回は、とある方からのアイデアを頂きまして、右手ではなく、お客様満足感100%を誇る魔法のTENG〇でした。では、引き続きお楽しみくだされば幸いです。
ドアを開けると、夕日に照らされた我が家に、キラキラと輝くふんわりとした黄金がある。その正体は、この間知り合ったばかりの可愛くて優しい女の子だ。何かわけありのようだが、毎日俺のために家を綺麗にしてくれて、美味しいご飯を作ってくれる。
そんな彼女が、一枚板で作ったテーブルの上に手を置き、その手のひらに乗せた何かを見ていた。
近寄りがたい雰囲気を感じたが、とても寂しそうで泣きそうに思えたので、そっと声をかける。
「ただいま」
「あ、ぼうっとしてて気付かずごめんなさい。おかえりなさい。えっと、ごはん出来てますけど、もう食べますか?」
「家の外にも美味しそうな匂いがしてた。実は、腹がペコペコなんだ」
「ふふ、じゃあすぐに準備しますね。座っていてください」
「……手伝うよ」
「ダメですよ、疲れて帰って来たばかりなのに。ルゥさんは座っててください!」
数年前に一生独身でいようと自分で建てた粗末で小さなロッジに、こんなにもかわいい子が俺の帰りを待ってくれているとは。人生、何が起こるかわからないものだ。
俺は一応貴族の一員だった。だが、政略結婚のために作った新築が『気に入らない、こんな家には住めない、馬鹿にするのもいい加減にして』と、相手に激怒され悲しまれ、普段からの俺の無愛想な態度に嫌気がさしていた彼女たちに、もっといい男が出来たと毎回フラレた。
『こんな家、恥でしかないでしょう? 私と住む予定だったなんて人に知られたら、まるで私がこんな家が趣味だと思われちゃうのは絶対に嫌よ! こんな奇抜で奇妙な家を建てるだなんて、信じられないわ!』
彼女たちもある程度魔法が使える。新婚生活のために建築した家を、外聞が悪いからと燃やされたりして全て破壊された。
家族からも、妻と子供のために男が準備するとはいえ、いくらなんでもデザインくらいは外注しろと呆れられる始末。
俺としては、未来の妻子のためにアイデアを考えて、傑作を作ったつもりなんだが、どうもセンスがないらしい。俺の芸術的な建築物を理解できないなんておかしい。これほど悪しざまに言われ続けているのだから、おかしいのは俺なのかもしれない。いや、きっと、斬新すぎて時代が俺の感性についてきていないだけかも。とか思って自分を慰めた。
貴族として政略結婚なんてしたくなかった俺は、三度目の破談をきっかけに家を出た。恐らく、役に立たない俺は、すでに除籍されていると思う。
幸い、俺には手に職があったので、あまり人の来ない魔の森の一角に居を構えた。
今の家は、別に俺一人で住むのだからと適当に作ったから個性も何もない。その辺にある家と変わらないつまらないロッジだ。
ビスキィは、そんな小さくて粗末な変哲もない家を素敵な家だといい、俺が快適に過ごせるように色々手を加えてくれた。何もなかった質素な部屋が、今では花が飾られ、カーテンの色も変えたのか明るくてずっと家の中にいたいと思えるくらいだ。
『結婚はいいもんだぞー。俺様もこの旅が終わったら可愛い嫁さんもらって幸せに暮らすんだ』
腐れ縁の変態魔法使いはいつもそう言っていたが、女性が、しかも、かわいい女の子が家にいるだけで、これほどまでに家という箱が、楽しい生活の場所として変貌するなんて驚きの連続だった。
出て来た料理に舌鼓を打ちながら全て平らげる。仕事が体力と魔力を使用するから太る心配はないが、もしも太って彼女に嫌われたくない。体がたるまないように気をつけようと思った。
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ビスキィを見つけたのは偶然だった。
『なんでこんな所にピンクスライムが……しかも、色が薄くなっているということは、この辺りで媚薬を何かに飲ませたのか……』
発情した獣は獰猛になる。俺は警戒しながら、仕事で魔石を探していた。魔の森には、魔王の影響のために貴重な魔石が埋まっている。魔物を退治するとその核が手に入る事もあるが、魔王が討伐された今後は、魔石は少なくなるだろう。
俺は探索の魔法が使える。しかもかなり精密なものが使用できるので、魔石がどこにあるのか他人よりも容易く分かるのだ。
ビスキィには、俺はふもとの町で働いていると言っている。魔の森で魔石採取をしているなどとても危険でなりてがあまりいないから、それを言うと心配させるからな。
俺だけが知っている魔石の発掘ポイントに行くと、ビスキィが倒れていた。服がボロボロで、上の草木が折れていたので上から落下したのだろう。
やけに、彼女から発情した雌の匂いが立ち込めていた。ひょっとして、さっきのピンクスライムにやられたのかもしれない。もしそうなら、男と一晩肌を重ねなければ、彼女を襲っている媚薬の効果は消えないだろう。
どうしたものか、俺が彼女と……ヤるしかないのか? と考えあぐねていたところ、息を荒げて苦しそうにしていた彼女が、唐突に呪文を唱えた。
『イレース』
どこかで聞いた事があるようなその呪文を唱え終わると、あれほどまでに俺の雄を刺激していた発情の匂いがなくなった。気を失った彼女をこのままにはしておけない。
近づいてそっと体を確認すると、肌は汚れているが、傷などはなさそうだ。彼女からアーチファクトの気配を感じるので、護符の効果で守られたのだろう。それが無ければ、全身打撲して骨折や出血のために、最悪の結果になったかもしれない。
抱き上げて家に連れて帰ったものの、泥だらけの彼女をこのまま寝かせるのは気が引けた。シーツが汚れるのはかまわないのだが、雑菌で感染症を引き起こすかもしれない。
それに、なぜか媚薬が切れて発情していないとはいえ、さっきから下半身から甘く俺を誘う淫らな香りが鼻腔を擽っていた。
発情した時に濡れてしまったのだろう。
俺は、なるべく彼女を見ないように服を脱がせて、さっと体を拭き取った。
着替えまですると、本気で意識を失っている女性に襲い掛かりそうなほど、すでに心にも俺の雄にも余裕はない。
『鎮まれっ!』
俺は、彼女の匂いと柔らかな肌のために大きくなっていた邪な雄を自分の拳で抑え込んだ。
抑え込むだけのつもりが勢いづきすぎていたようだ。痛い。痛すぎる。
息がつまり、ベッドの横にうずくまった。なんとか、全裸の彼女にシーツをかけるのが精一杯で、俺はそのまま部屋を出た。
まだ、手の平には彼女の肌の滑らかな感触が残っている。そして、下着を濡らしていた甘い香りが、俺の手についていた。
痛みが治まっても、どうしてもうずくそこを何とかしたくて、変態魔法使いにもらった、女性の中を疑似体験できるという大人気商品をそこに当てて前後に激しく魔法で動かした。
ぐねぐねするそこは、やや熱い。ちょうどいい閉まり具合に調節して、彼女の甘くて美味しそうな香りを思い出す。
そして、彼女にはとても言えない汚らわしいものを放ったのであった。
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