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我、学園へ行く
19リジーとレジー
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「私が全て悪かったのです。すみませんでした、ベルスタッド先輩」
レギウス王子は深々と頭を下げた。
「かまわん」
リジーはものすごく偉そうだった。
「ミズ・マルグレタ。学園長室で話を聞きましょうか」
「……分かりましたわ…学園長」
女史は青い顔をしていた。
「では解散だな?リズは俺と行くぞ?」
「ふん、しょうがない」
相変わらずリジーは偉そうだった。何であそこまで偉そうなのか分からないな!
「ただいまー!今日の晩ご飯はなんだー?お腹すいたーー!」
艶々の笑顔で帰ってきたリジーはどこをどう見てもクソビッチだった。
「リジー!ここを教えろ!下さい!」
「レジーそこ昨日も聞いた。一回で覚えろ」
図書館でリジーとレギウス王子は椅子を並べて勉強している。
「リジーここ……」
「その前段階も出来てないのにできるわけなかろう。こっちを理解してから……」
「あ!なるほど」
レギウス王子はあの後1人でリジーを訪ねてきて、頭を下げた。
「噂だけで先輩に迷惑をかけました」
「分かれば良い、気にしておらぬ。それに我はクソビッチではないのでの!」
リジーの中で「クソビッチ」の定義は不特定多数の人とやりまくる事で、特定多数は入らないと信じているのだ。
そう言うことにしておこう。
「リジーは色々考えているんだね」
「うむ。我が父は俗物にして長期的視野に欠けておる。まあ小物なのじゃ。しかし我らとてまだその小物の庇護下より出られぬ身……ままならぬな」
「私はどうなのだろう。第三王子など、王太子にはなれない。どこかの領地を賜るか、婿として何処かの貴族に迎え入れられるか」
「まあ我は勇者になって魔王を倒す使命があるでの!」
「はは!リジーはすごいな」
「リジー、やっぱりクソビッチだ」
「違うというておろう!!」
数日でレギウス王子にリジーの本性はバレたが、仲は悪くならなかった。
「いいか!レジー!気をつけねばガクエンノフウキという殺人鬼が現れて、我らを狩にくるのじゃ!滅多な事を言ってはならん!」
「ガクエンノフウキ……学園の風紀……?」
レギウス王子は私の方を見て、とても可哀想な物を見る目をしておいでだったので、こくりと小さく頷いておいた。
リジーがとても残念な子と言うのがよく分かっていただけたようだった。
「クロード!ごめん……ごめんなさい!私を逃してリジーが残ったんだ!」
「レギウス様……あなただけでも無事で、良かった……」
私の顔色は無くなっていただろう。リジーとレギウス様が一緒に誘拐されてから、3日後にレギウス様だけが帰ってきた。
あの時、嫌な予感はしていた。しかしレギウス様にくっ付いて街へ出かけたリジーは、レギウス様と共に誘拐された。
「なぁに、我は強いからな!」
確かにリジーは強くなっていた。だから、油断した。拐われた当日はそのうち誘拐犯をぶっ飛ばして帰って来るだろうと思っていた。
しかし、なかなか戻ってこず……1日経った時、絶望した。
リジーの強さは1日しか持たない
リジー……どこに行ってしまったんだい……?
レギウス王子は深々と頭を下げた。
「かまわん」
リジーはものすごく偉そうだった。
「ミズ・マルグレタ。学園長室で話を聞きましょうか」
「……分かりましたわ…学園長」
女史は青い顔をしていた。
「では解散だな?リズは俺と行くぞ?」
「ふん、しょうがない」
相変わらずリジーは偉そうだった。何であそこまで偉そうなのか分からないな!
「ただいまー!今日の晩ご飯はなんだー?お腹すいたーー!」
艶々の笑顔で帰ってきたリジーはどこをどう見てもクソビッチだった。
「リジー!ここを教えろ!下さい!」
「レジーそこ昨日も聞いた。一回で覚えろ」
図書館でリジーとレギウス王子は椅子を並べて勉強している。
「リジーここ……」
「その前段階も出来てないのにできるわけなかろう。こっちを理解してから……」
「あ!なるほど」
レギウス王子はあの後1人でリジーを訪ねてきて、頭を下げた。
「噂だけで先輩に迷惑をかけました」
「分かれば良い、気にしておらぬ。それに我はクソビッチではないのでの!」
リジーの中で「クソビッチ」の定義は不特定多数の人とやりまくる事で、特定多数は入らないと信じているのだ。
そう言うことにしておこう。
「リジーは色々考えているんだね」
「うむ。我が父は俗物にして長期的視野に欠けておる。まあ小物なのじゃ。しかし我らとてまだその小物の庇護下より出られぬ身……ままならぬな」
「私はどうなのだろう。第三王子など、王太子にはなれない。どこかの領地を賜るか、婿として何処かの貴族に迎え入れられるか」
「まあ我は勇者になって魔王を倒す使命があるでの!」
「はは!リジーはすごいな」
「リジー、やっぱりクソビッチだ」
「違うというておろう!!」
数日でレギウス王子にリジーの本性はバレたが、仲は悪くならなかった。
「いいか!レジー!気をつけねばガクエンノフウキという殺人鬼が現れて、我らを狩にくるのじゃ!滅多な事を言ってはならん!」
「ガクエンノフウキ……学園の風紀……?」
レギウス王子は私の方を見て、とても可哀想な物を見る目をしておいでだったので、こくりと小さく頷いておいた。
リジーがとても残念な子と言うのがよく分かっていただけたようだった。
「クロード!ごめん……ごめんなさい!私を逃してリジーが残ったんだ!」
「レギウス様……あなただけでも無事で、良かった……」
私の顔色は無くなっていただろう。リジーとレギウス様が一緒に誘拐されてから、3日後にレギウス様だけが帰ってきた。
あの時、嫌な予感はしていた。しかしレギウス様にくっ付いて街へ出かけたリジーは、レギウス様と共に誘拐された。
「なぁに、我は強いからな!」
確かにリジーは強くなっていた。だから、油断した。拐われた当日はそのうち誘拐犯をぶっ飛ばして帰って来るだろうと思っていた。
しかし、なかなか戻ってこず……1日経った時、絶望した。
リジーの強さは1日しか持たない
リジー……どこに行ってしまったんだい……?
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