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渡すものか(ユリウス視点)
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リカルドから魔法で早文が届いた。
内容は従兄弟の王太子が俺の可愛い大事なヴィオを狙っているらしい。とんでもないやつだ。消してしまおうか。
まぁ、隣国の王太子だし、ヴィオの従兄弟だ。そんなわけにはいかないな。
リカルドの話では、第2王子の婚約者が王太子に惚れているらしい、そして第2王子には好きな女がいる。
あぁそうだな。確か国に好きな女がいて添い遂げたいが婚約者がいるためにままならなくて、ふたりで我が国に逃げてきたいと言っていたな。
では、その婚約者と王太子を結婚させればいいんじゃないか。
なになに、王太子はその婚約者には興味はないし、王女がそいつを嫌っている。なるほどなぁ。
それで、自分の従姉妹の東の国の王女か西の国に公爵令嬢をくっつけてはどうかということか。早くくっつけないと姉様に話がいくかも?だと!
それはだめだ。ヴィオは俺のものだ。母上と父上、それにうちの王妃と王太子を巻き込むか。
その婚約者にも「真実の愛」の相手を見繕えか。その方がフィリップ殿下も好きな女と結婚しやすいな。
俺はとりあえず、母上と王太子に話をした。
母上は逆上し、どこかに飛んでいった。王太子のアンソニーは爆笑だった。
「ヴィオレッタ嬢が隣国の王妃になるのもいいかもしれないが、まぁ、そんなことになったら、アルブラン家に隣国ごと消されそうだな。ヴィオレッタ嬢の父上は隣国の王弟だろう? 自分の国の王太子と結婚させたくはないのか?」
まさか、そんなことはないと思うが。
「リカルドに早文で聞いてみる」
「まぁ、父親がどう言おうとお前の母上とヴィオレッタ嬢の母上が嫌がるだろうな。うちの母上もだが。3人はほんとに仲が良いからなぁ」
アンソニーと話している間にリカルドから返信が来た。
リカルドはできる男だ。
「で、返事はなんと?」
「義父上は俺との結婚をのぞんでいると。隣国の王太子とは血が濃すぎるし、ヴィオは王妃など望まないだろうという事らしい」
「血か。確かに血が濃すぎるのは良くない」
「メトロファン家としてもヴィオを渡すわけにはいかないので動くそうだ」
さすが義父上。ヴィオと王太子を結婚させてもメトロファン家に旨味がないことを知っている。
「まぁ、この件は私達が表だって動かなくてもアルブラン夫人と母上とメトロファン家が動くんじゃないか」
「もう、動いているだろう」
「みんなヴィオが大好きなのね。私もヴィオが他国に行くなんて嫌だわ。ヴィオは私の大事な親友ですもの。必要とあらば我がルピナス公爵家も手を貸しますわ」
クリスティーナ嬢も参戦するようだ。
とにかく、俺はヴィオを迎えに行こう。あんなところに置いておけない。
俺はリカルドにヴィオを迎えに行くと早文を送った。
内容は従兄弟の王太子が俺の可愛い大事なヴィオを狙っているらしい。とんでもないやつだ。消してしまおうか。
まぁ、隣国の王太子だし、ヴィオの従兄弟だ。そんなわけにはいかないな。
リカルドの話では、第2王子の婚約者が王太子に惚れているらしい、そして第2王子には好きな女がいる。
あぁそうだな。確か国に好きな女がいて添い遂げたいが婚約者がいるためにままならなくて、ふたりで我が国に逃げてきたいと言っていたな。
では、その婚約者と王太子を結婚させればいいんじゃないか。
なになに、王太子はその婚約者には興味はないし、王女がそいつを嫌っている。なるほどなぁ。
それで、自分の従姉妹の東の国の王女か西の国に公爵令嬢をくっつけてはどうかということか。早くくっつけないと姉様に話がいくかも?だと!
それはだめだ。ヴィオは俺のものだ。母上と父上、それにうちの王妃と王太子を巻き込むか。
その婚約者にも「真実の愛」の相手を見繕えか。その方がフィリップ殿下も好きな女と結婚しやすいな。
俺はとりあえず、母上と王太子に話をした。
母上は逆上し、どこかに飛んでいった。王太子のアンソニーは爆笑だった。
「ヴィオレッタ嬢が隣国の王妃になるのもいいかもしれないが、まぁ、そんなことになったら、アルブラン家に隣国ごと消されそうだな。ヴィオレッタ嬢の父上は隣国の王弟だろう? 自分の国の王太子と結婚させたくはないのか?」
まさか、そんなことはないと思うが。
「リカルドに早文で聞いてみる」
「まぁ、父親がどう言おうとお前の母上とヴィオレッタ嬢の母上が嫌がるだろうな。うちの母上もだが。3人はほんとに仲が良いからなぁ」
アンソニーと話している間にリカルドから返信が来た。
リカルドはできる男だ。
「で、返事はなんと?」
「義父上は俺との結婚をのぞんでいると。隣国の王太子とは血が濃すぎるし、ヴィオは王妃など望まないだろうという事らしい」
「血か。確かに血が濃すぎるのは良くない」
「メトロファン家としてもヴィオを渡すわけにはいかないので動くそうだ」
さすが義父上。ヴィオと王太子を結婚させてもメトロファン家に旨味がないことを知っている。
「まぁ、この件は私達が表だって動かなくてもアルブラン夫人と母上とメトロファン家が動くんじゃないか」
「もう、動いているだろう」
「みんなヴィオが大好きなのね。私もヴィオが他国に行くなんて嫌だわ。ヴィオは私の大事な親友ですもの。必要とあらば我がルピナス公爵家も手を貸しますわ」
クリスティーナ嬢も参戦するようだ。
とにかく、俺はヴィオを迎えに行こう。あんなところに置いておけない。
俺はリカルドにヴィオを迎えに行くと早文を送った。
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