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アルフレドの優しさ
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翌日、久しぶりにアルフレドとリーエンは少し早いティータイムを共に過ごしていた。今日の日程を知った女中が「折角アルフレド様とご一緒ですから」と気を利かせてあれこれと宝飾品をつけることを勧めて来たが、なんとく頑張っている感を今の自分が醸し出しすぎるのは恥ずかしい、とリーエンは断った。だが、成程、魔界も人間界のように「折角ご一緒なんですから着飾って……」という感覚はあるのだな、と改めて知れて良かったと思う。
思ったより今日の仕事が増えて、とアルフレドは開口一番「あまりゆっくり出来なくて申し訳ない」と謝罪をした。彼が忙しいことを承知しているリーエンは、その彼の態度を「なんて誠実な人なのだろう」と思う。
自分は彼に選ばれたとはいえ、こうやって忙しい彼がわざわざ気にかけて時間を割いてくれることは申し訳ないとも思う。その上「仕事が入った」という一言があれば謝罪がなくとも納得せざるを得ない立場なのに、彼はわざわざ「申し訳ない」と言ってくれる。昨日図書室で会った時も、彼が何を言う時でもリーエンを気遣ってくれていることは感じていた。
「時間を気にしながらでは楽しみも半減してしまうが、今日の茶は一緒に飲みたかったのでな。許してくれ」
「え……?」
どういう意味だろう、と戸惑うリーエンの前にティーカップが置かれ、こぽこぽと紅茶が注がれた。立ち上る香りにリーエンは驚いてアルフレドを見る。
「このお茶は……!」
馴染みのある香り。リーエンは茶にこだわりがある人間ではなかったが、それでも一瞬でその香りは記憶と結びつき、彼女の心を浮き立たせた。
「ああ、お前の国で有名な茶葉なのだろう?」
「は、はい」
「あまり人間界を思い出させることは良くないと思うのだが、茶やら菓子やらは圧倒的に人間界のものの方が質が良いと聞いてな。なんでも手に入るわけではないが、口に馴染んだ嗜好品は人間が生きるために必要だ」
「……ありがとうございます。とても嬉しいです……!」
立場もあってなんだか言い訳をしているように聞こえるが、彼の本心は伝わる。わざわざ自分の国、しかも貴族の間で人気があったものを用意してくれるなんて。カップから立ち上る芳香で、同じ茶葉であってもリーエンが特に好む時期のものだとわかった。
「……どうだ?」
リーエンが口をつける姿をじっと見るアルフレド。
「美味しいです……ありがとうございます」
リーエンの言葉にほっとしたように、アルフレドは僅かに表情を緩和させた。それだけで、彼が「用意したんだから気に入るはずだ」と頭ごなしに思っていたのではなく、本当にリーエンがそれを気に入ってくれるかと気をかけていたのだろうと、リーエンははっきりと気付いた。
「うん。あれもこれもは手に入れられないが、この程度なら許されよう。今度、商人にいくつか茶葉を持ってこさせるから、好きなものがあれば遠慮なく申しつけるがいい」
「ありがとうございます」
ありがとう、しか言葉が出ない。口に含んで鼻に広がる懐かしい香り。魔界に来てからまだ7日程度しか経過していないにも関わらず、あまりにもそれが懐かしくて胸の奥にじんわりとしみていくようだ。そして、アルフレドの優しさも。
(でも……こんなにお優しいのに……)
ふと、初日にマーキングされた時のことを思い出して、リーエンは唇を引き結ぶ。アルフレドは使用人達に退室を視線で促していたため、彼女の表情が強張ったことは気付いていないかもしれない。
思い出さないようにと思っても、彼と同席する以上はもしかしたらまた夜伽の話が出るのではないかと警戒もしていたため、あの日のことについ結びついてしまう。こんなに優しい人が、自分を抱くときはあんなに強引で身勝手で、恥ずかしいことを何度も何度も口にするなんて。もし、また同じようにされたら自分は悲しむかもしれない。そう思えば、尚のこと「夜伽のことは言われたくない……」とリーエンは身を縮こまらせてしまう。
「リーエン?」
「あっ、すみません。ちょっと……家族のことを思い出してしまって……でも、大丈夫です」
「……そうか」
自分にしては咄嗟に言い訳がうまく出来た方だとは思ったが、きちんと笑えているのか少し自信がない。リーエンはもう一口紅茶を飲んで心を落ち着けようとする。
「あと数日すれば、少しは仕事が落ち着きそうでな。魔界召集ですっかり巣ごもりしていた高位魔族の当主達の動きがようやく活発になってきたし、その分謁見も増えてしまっているが……ああ、明日は謁見予定が多くて茶は無理だが、夕食を共にとれる気がする。事前に連絡をいれる」
「わかりました。よろしくお願いいたします」
アルフレドの仕事が落ち着いてそうやって会えることは嬉しいことだ。お互いを知るにはあまりに自分達は会えていない。リーエンはそう思いながら微笑んだ。が、反面
(アルフレド様の仕事が落ち着いたら……本格的に後継者を作ろうとなさるんじゃないかしら。この前、まだだとおっしゃっていたけれど、それは、こんなに忙しいからで……)
何故まだ作ろうとしないのか、その理由も特に聞いていなかった。だからといって、茶を飲みながらその話題を持ち出したい気持ちにはなれない。
結局、リーエンは焼き菓子の話やアルフレドの食の好みの話など、当たり障りがない生活についてのことや、魔王城によく出入りしている高位魔族の話を聞いたりして、久しぶりのティータイムを終えた。
時間です、と声を掛けに来たのは、リーエンに「何か人間界から持ってきて欲しいものはないか」と以前聞きに来た3つ目の男性だ。顔に十分見覚えがあったが、残念ながらリーエンはとっくに彼の名前を忘れており――一度は覚えたにもかかわらず――後でアルフレドに聞かなければ……と思うのだった。
ティータイムを終えて自室に戻ったリーエンは、自習をするにももう少し消化してからが良いと思ってソファに体を預けていた。
ティータイムは午後の早い時刻が良い、と言われたため、いつもならコーバスと勉強をしている時刻に朝食と昼食を兼ねたブランチを食べたのだが、思ったよりも腹に溜まって、その上アルフレドがあれも食えこれも食えと焼き菓子を勧めるので食べ過ぎた。
ありがたいことにリーエンはそんなに太りやすい体質ではない。だが、魔界に来てからというもの、あまり体を動かしてないし、このままではドレスがキツくなる日も近いのではないかと思い当たる。先日、何かのために採寸をしたというのに、自分のサイズが変わってしまっては誰かが困ることになるのでは、と思う。
(アルフレド様だって、ご自分はそんなにお菓子をお召し上がりにならないくせに、わたしにだけ食べさせるんですもの……すらっとなさっているんだから、アルフレド様こそもっとお食べになればいいのに)
と、わけがわからないことを考えて少し拗ねる。菓子をあれこれと勧めて来るのは彼の優しさや気遣いかもしれないが、女心をわかっていない、と思う。ありがたいことに、魔界ではコルセットで締め付けてとか、腰のくびれが細ければ細いほど良いなんていう美意識はないようだが、もし、そうほどなくまた夜の相手をすることになるのなら「ふくよかになったな」なんて彼に言われるのは嬉しくない。
(なんとなくわかる。あの方は、何も悪気がなく思ったことを言って、相手を怒らせる人だわ……すごく……すごくあれこれ気遣いをしてくださるのに……)
アルフレドのことをリーエンはまだよくわかっていない。よくわかっていないが、これはなんとなくわかる。
「それとも……もしかして……」
(アルフレド様は本当は豊満な女性が好きで、わたしに沢山食べさせようとしているのかしら……それならわかるかもしれない)
リーエンはハッ、と起き上がると、慌ててつい独り言を大声で喋ってしまう。
「ど、どうしましょう……わたし……む、胸がもしかしたら足りないのかもしれないけれど、太るとお腹しか大きくならないのに……!」
そんなことを声に出した自分に呆れながら、しみじみと「阿呆な想像をしてしまった」と反省をする。そんなことを思ってしまうぐらいには、未だに彼が自分を選んだ意図はよくわからないし、それを胡麻化したまま抱きたいと思っている彼の気持ちはもっとわからない。
それでも、今日のティータイムではアルフレドの優しさを充分に感じ取れたことは間違いない。だから、これ以上勝手な想像であれやこれや心配をしすぎるのも彼に失礼だ。
「もう一度……聞いてみようかしら……どうしてわたしを選んだのか……」
また、一目惚れのようなものだ、と躱されてしまうだろうか。リーエンは力なくソファに沈み込んだ。
しばらくぼんやりとしていると、ここ最近勉強をし過ぎていたせいか、なんだかうとうとと眠くなって、僅かな時間だがリーエンはうたたねをしてしまった。やがて、ソファから体がずるりと落ちそうになって、体がビクッと反応して目覚める。
「あ、あ、危ない、危ない……お昼寝するなら、せめてあっちのカウチで……」
そう思ったが、ここで寝てしまってはもしかして夕食の時刻までそのままぐっすり寝てしまうような気がする。今日はコーバスの授業は休みの日だが、アルフレドに時間を合わせるため午前中は何も勉強しなかったし、夕食までの時間で少しはやらなければいけない。
「そうだ。食べ過ぎもよくないし、動かないこともよくないわ。目を覚ますためにも、少し歩いて来ましょう」
いつも庭園を見ながらティータイムを過ごしているが、自分が庭園を歩いたことはまだない。リーエンはまたアイボールを呼んでもらって、眠気覚まし、運動不足解消、気分転換、3つを兼ね備えた散歩に出掛けたのだった。
思ったより今日の仕事が増えて、とアルフレドは開口一番「あまりゆっくり出来なくて申し訳ない」と謝罪をした。彼が忙しいことを承知しているリーエンは、その彼の態度を「なんて誠実な人なのだろう」と思う。
自分は彼に選ばれたとはいえ、こうやって忙しい彼がわざわざ気にかけて時間を割いてくれることは申し訳ないとも思う。その上「仕事が入った」という一言があれば謝罪がなくとも納得せざるを得ない立場なのに、彼はわざわざ「申し訳ない」と言ってくれる。昨日図書室で会った時も、彼が何を言う時でもリーエンを気遣ってくれていることは感じていた。
「時間を気にしながらでは楽しみも半減してしまうが、今日の茶は一緒に飲みたかったのでな。許してくれ」
「え……?」
どういう意味だろう、と戸惑うリーエンの前にティーカップが置かれ、こぽこぽと紅茶が注がれた。立ち上る香りにリーエンは驚いてアルフレドを見る。
「このお茶は……!」
馴染みのある香り。リーエンは茶にこだわりがある人間ではなかったが、それでも一瞬でその香りは記憶と結びつき、彼女の心を浮き立たせた。
「ああ、お前の国で有名な茶葉なのだろう?」
「は、はい」
「あまり人間界を思い出させることは良くないと思うのだが、茶やら菓子やらは圧倒的に人間界のものの方が質が良いと聞いてな。なんでも手に入るわけではないが、口に馴染んだ嗜好品は人間が生きるために必要だ」
「……ありがとうございます。とても嬉しいです……!」
立場もあってなんだか言い訳をしているように聞こえるが、彼の本心は伝わる。わざわざ自分の国、しかも貴族の間で人気があったものを用意してくれるなんて。カップから立ち上る芳香で、同じ茶葉であってもリーエンが特に好む時期のものだとわかった。
「……どうだ?」
リーエンが口をつける姿をじっと見るアルフレド。
「美味しいです……ありがとうございます」
リーエンの言葉にほっとしたように、アルフレドは僅かに表情を緩和させた。それだけで、彼が「用意したんだから気に入るはずだ」と頭ごなしに思っていたのではなく、本当にリーエンがそれを気に入ってくれるかと気をかけていたのだろうと、リーエンははっきりと気付いた。
「うん。あれもこれもは手に入れられないが、この程度なら許されよう。今度、商人にいくつか茶葉を持ってこさせるから、好きなものがあれば遠慮なく申しつけるがいい」
「ありがとうございます」
ありがとう、しか言葉が出ない。口に含んで鼻に広がる懐かしい香り。魔界に来てからまだ7日程度しか経過していないにも関わらず、あまりにもそれが懐かしくて胸の奥にじんわりとしみていくようだ。そして、アルフレドの優しさも。
(でも……こんなにお優しいのに……)
ふと、初日にマーキングされた時のことを思い出して、リーエンは唇を引き結ぶ。アルフレドは使用人達に退室を視線で促していたため、彼女の表情が強張ったことは気付いていないかもしれない。
思い出さないようにと思っても、彼と同席する以上はもしかしたらまた夜伽の話が出るのではないかと警戒もしていたため、あの日のことについ結びついてしまう。こんなに優しい人が、自分を抱くときはあんなに強引で身勝手で、恥ずかしいことを何度も何度も口にするなんて。もし、また同じようにされたら自分は悲しむかもしれない。そう思えば、尚のこと「夜伽のことは言われたくない……」とリーエンは身を縮こまらせてしまう。
「リーエン?」
「あっ、すみません。ちょっと……家族のことを思い出してしまって……でも、大丈夫です」
「……そうか」
自分にしては咄嗟に言い訳がうまく出来た方だとは思ったが、きちんと笑えているのか少し自信がない。リーエンはもう一口紅茶を飲んで心を落ち着けようとする。
「あと数日すれば、少しは仕事が落ち着きそうでな。魔界召集ですっかり巣ごもりしていた高位魔族の当主達の動きがようやく活発になってきたし、その分謁見も増えてしまっているが……ああ、明日は謁見予定が多くて茶は無理だが、夕食を共にとれる気がする。事前に連絡をいれる」
「わかりました。よろしくお願いいたします」
アルフレドの仕事が落ち着いてそうやって会えることは嬉しいことだ。お互いを知るにはあまりに自分達は会えていない。リーエンはそう思いながら微笑んだ。が、反面
(アルフレド様の仕事が落ち着いたら……本格的に後継者を作ろうとなさるんじゃないかしら。この前、まだだとおっしゃっていたけれど、それは、こんなに忙しいからで……)
何故まだ作ろうとしないのか、その理由も特に聞いていなかった。だからといって、茶を飲みながらその話題を持ち出したい気持ちにはなれない。
結局、リーエンは焼き菓子の話やアルフレドの食の好みの話など、当たり障りがない生活についてのことや、魔王城によく出入りしている高位魔族の話を聞いたりして、久しぶりのティータイムを終えた。
時間です、と声を掛けに来たのは、リーエンに「何か人間界から持ってきて欲しいものはないか」と以前聞きに来た3つ目の男性だ。顔に十分見覚えがあったが、残念ながらリーエンはとっくに彼の名前を忘れており――一度は覚えたにもかかわらず――後でアルフレドに聞かなければ……と思うのだった。
ティータイムを終えて自室に戻ったリーエンは、自習をするにももう少し消化してからが良いと思ってソファに体を預けていた。
ティータイムは午後の早い時刻が良い、と言われたため、いつもならコーバスと勉強をしている時刻に朝食と昼食を兼ねたブランチを食べたのだが、思ったよりも腹に溜まって、その上アルフレドがあれも食えこれも食えと焼き菓子を勧めるので食べ過ぎた。
ありがたいことにリーエンはそんなに太りやすい体質ではない。だが、魔界に来てからというもの、あまり体を動かしてないし、このままではドレスがキツくなる日も近いのではないかと思い当たる。先日、何かのために採寸をしたというのに、自分のサイズが変わってしまっては誰かが困ることになるのでは、と思う。
(アルフレド様だって、ご自分はそんなにお菓子をお召し上がりにならないくせに、わたしにだけ食べさせるんですもの……すらっとなさっているんだから、アルフレド様こそもっとお食べになればいいのに)
と、わけがわからないことを考えて少し拗ねる。菓子をあれこれと勧めて来るのは彼の優しさや気遣いかもしれないが、女心をわかっていない、と思う。ありがたいことに、魔界ではコルセットで締め付けてとか、腰のくびれが細ければ細いほど良いなんていう美意識はないようだが、もし、そうほどなくまた夜の相手をすることになるのなら「ふくよかになったな」なんて彼に言われるのは嬉しくない。
(なんとなくわかる。あの方は、何も悪気がなく思ったことを言って、相手を怒らせる人だわ……すごく……すごくあれこれ気遣いをしてくださるのに……)
アルフレドのことをリーエンはまだよくわかっていない。よくわかっていないが、これはなんとなくわかる。
「それとも……もしかして……」
(アルフレド様は本当は豊満な女性が好きで、わたしに沢山食べさせようとしているのかしら……それならわかるかもしれない)
リーエンはハッ、と起き上がると、慌ててつい独り言を大声で喋ってしまう。
「ど、どうしましょう……わたし……む、胸がもしかしたら足りないのかもしれないけれど、太るとお腹しか大きくならないのに……!」
そんなことを声に出した自分に呆れながら、しみじみと「阿呆な想像をしてしまった」と反省をする。そんなことを思ってしまうぐらいには、未だに彼が自分を選んだ意図はよくわからないし、それを胡麻化したまま抱きたいと思っている彼の気持ちはもっとわからない。
それでも、今日のティータイムではアルフレドの優しさを充分に感じ取れたことは間違いない。だから、これ以上勝手な想像であれやこれや心配をしすぎるのも彼に失礼だ。
「もう一度……聞いてみようかしら……どうしてわたしを選んだのか……」
また、一目惚れのようなものだ、と躱されてしまうだろうか。リーエンは力なくソファに沈み込んだ。
しばらくぼんやりとしていると、ここ最近勉強をし過ぎていたせいか、なんだかうとうとと眠くなって、僅かな時間だがリーエンはうたたねをしてしまった。やがて、ソファから体がずるりと落ちそうになって、体がビクッと反応して目覚める。
「あ、あ、危ない、危ない……お昼寝するなら、せめてあっちのカウチで……」
そう思ったが、ここで寝てしまってはもしかして夕食の時刻までそのままぐっすり寝てしまうような気がする。今日はコーバスの授業は休みの日だが、アルフレドに時間を合わせるため午前中は何も勉強しなかったし、夕食までの時間で少しはやらなければいけない。
「そうだ。食べ過ぎもよくないし、動かないこともよくないわ。目を覚ますためにも、少し歩いて来ましょう」
いつも庭園を見ながらティータイムを過ごしているが、自分が庭園を歩いたことはまだない。リーエンはまたアイボールを呼んでもらって、眠気覚まし、運動不足解消、気分転換、3つを兼ね備えた散歩に出掛けたのだった。
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