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◆ 番外編・後日談
【おまけ番外編】ふたりきりの二次会
しおりを挟む★【原版:4章-24. 優しい夫のお迎え】の後、【書籍版:4章】の中盤入る番外編です。本編の流れには関係ないおまけ話なので、読まなくても本編のストーリーは繋がります。
将斗の車で一緒に帰宅すると、七海がシャワーを済ませている間に将斗がおつまみを用意してくれていた。
木製のプレートの上に塩味のきいた生ハムとサラミを並べ、その隣にはチェダーとミモレットとパルミジャーノ・レッジャーノの三種のハードチーズ。さらにミックスナッツを盛ったココットをキッチンの対面カウンターから受け取ると、それをリビングルームのローテーブルに運ぶ。
七海に遅れてリビングへやってきた将斗が手にしていたのは、琥珀色の液体が入った二つのボトルだった。
「七海、梅酒とウイスキーどっちがいい?」
「? なんでその二択なんですか?」
「七海に飲ませてやりたい酒を俺が独断でセレクトした」
なるほど、先ほどつまみは買ったのにお酒を買わなかったのは、彼の中ではすでに飲む酒が決まっていたかららしい。
「えっと……じゃあ梅酒で」
酒に詳しい将斗と違い、七海にはウイスキーを美味しく楽しむための人生経験が足りない気がする。素直に飲みやすそうなほうを答えると、ガラス製のショーケースからグラスを選んだ将斗が、そこに梅酒を注いでくれた。
大きな氷と梅酒の入ったグラスを受け取ると、二人並んでソファに座る。隣に腰を下ろした将斗の横顔を見つめると、視線に気づいた将斗が笑みを浮かべた。二人きりの二次会の始まりだ。
「はい、乾杯」
「お疲れさまです」
小さな宴が始まると、シャンデリアの明かりが反射して揺れる酒を一口飲んでみる。
聞くところによると実はこの梅酒、普段は一切料理をしないという将斗の母・凛子が浸けたものらしい。『他は壊滅的だが梅酒だけは美味い。まあ、そもそも料理じゃねぇけどな』と失礼なことを言う将斗だが、確かに口の中に広がる奥深い甘さと酸味、時間をかけて丁寧に熟成されたまろやかな旨味が感じられて美味しいと思う。
市販の梅酒とは異なる味わいを堪能していると、将斗が飲み会の様子を聞きたがった。
「秘書課の飲み会、どうだった?」
「えっと……例年通りですね。室長がすぐに帰られたので、残された榊田くんと荻野くんが女性陣の質問攻めに遭うという」
「ははは、女子が多い部署の宿命だな」
将斗の苦笑には七海も同意する。彼らは七海とはまた違った意味で女性秘書たちの圧に押される日々を送っている。
しかし秘書課の話題をあまり深掘りされるのは困る。将斗の興味がこれ以上深まる前に、七海はさらりと話題を変えた。
「将斗さんは、夕方から何をなさってたんですか?」
「俺? ジムから帰ってきたあとは映画観てた」
将斗が午後からスポーツジムへ行ったのは知っていた。今日は土曜日なので互いに休みだったが、七海が出かける準備を始めるよりも前に、彼が外出していく姿を見ていたからだ。
七海が「映画ですか」と相槌を打つと、将斗が低く頷く。
「そう、今日はラブロマンス」
「!? 将斗さん、恋愛映画なんて観るんですか?」
「俺はジャンル問わずなんでも観るぞ。SF系も、アクション系も、ファンタジーも、恋愛モノも。アニメとかホラーとか、動物系も観てるな」
将斗の説明を聞いて急に興味が湧く。
二人の背後にある高い棚の上に大きなプロジェクターが、目の前の壁の上部にはスライド式のスクリーンが設置されているのは認識していたし、休暇時の将斗がたまに映画を観ていることも知っていた。だが七海は、将斗の趣味はミステリーやサスペンス、ドキュメンタリー系であると想像していたのだ。
「何か観るか?」
「えっ?」
「明日も休みだし、寝るにはまだ早いだろ。デジタル購入したやつも結構あるし、映画チャンネルのサブスクもある。七海に観たい映画があるなら、それ観よう」
「でも将斗さん、さっきも観たんですよね?」
「別に、何本観てもいいだろ。同じの観るわけじゃないしな」
「そ、そういうもんですかね?」
なぜか急に、映画を観る流れになる。
しかし同じ職場に勤める社長と秘書がお酒を片手に話し始めると、長くなればなるほど仕事の話に移行する可能性が高くなる。せっかくのリラックスタイムに楽しくもない仕事の話をするよりは、映画を観るほうがまだ有意義に思えた。
「どっかにポップコーンがあったはずだ。探してくるから、七海は映画選んでくれ」
「ポップコーン……」
「映画観るときの必需品だろ?」
七海の手に映画チャンネルのアプリ画面を開いたタブレット端末をのせると、キッチンカウンターの向こうへ回った将斗がフードストッカーを開く。
将斗がポップコーンを食べながら映画を観る姿を微塵も想像していなかった七海は、内心『可愛い』と思った。しかしさすがに口には出さない。確かに可愛いが、年上の男性にかける言葉ではないだろう。
「あったぞ。キャラメルもあるが、ソルトバターでいいだろ?」
「あ、はい」
「で、何観るか決めたのか?」
「えっと……」
「何でもいい。履歴チェックして、俺が最近観たやつじゃなかったら、過去に観たやつでも」
将斗が七海に説明しながら、手慣れた様子でリモコンを操作してスクリーンを下げる。その様子から、七海が把握しているよりも頻繁に将斗が映画鑑賞をしていると知る。しかし完全に一緒に住み始めてからのここ一ヶ月半の間、七海は彼が映画を見る姿をほとんど目撃していない。
もしや七海と一緒に住み始めたことで、将斗は好きなことを自由に満喫できないのではないか。七海がいるせいで趣味の時間を制限されているのではないか。
そんな懸念と不安を感じる七海に、将斗がふと信じられないことを言い出した。
「エッチなやつもあるぞ」
「えっ!? ……は!?」
「七海が観たいならそういうのでも」
「い、要りません! 観たいわけないじゃないですか!」
我に返った七海が大声で怒ると、将斗がはははっと笑い出した。しかし笑うところではない。
「全然決まらないな。じゃあジャンルの候補あげてやるから、三つから選べ。タイトルは俺が選んでやる」
「えっ」
「1、官能映画。2、エロ要素が多い恋愛映画。3、ホラー映画」
「!? その中から選ぶんですか……!? というか1と2って一緒じゃ……」
「遅い、ホラーに決定だ」
「やっ、ええっ、やだ……無理です! 怖いのはだめ!」
選べない三択に慌てふためいていると、七海の手からタブレットを取りあげた将斗が観賞する映画を勝手に選んでしまう。
「もう決めた。俺も観たことないから、これにしようか」
「これってどれですか!? あ、いえ! やっぱり見せなくていいです!」
問いかけてすぐに、ジャケットを見せられても困ると気づく。七海はオカルトやホラーといった心霊系やパニック系のものを一切受け付けない。変に怖い画像や映像を見てしまうとその印象が何日も脳内に残ってしまうので、本当に『無理』なのだ。……が。
スクリーンにおどろおどろしい文字のタイトルが表示されるのと同時に、将斗がリモコンを操作したせいでリビングルームの照明がフッと落ちた。七海の喉から「ひっ」と情けない声が出る。
「大丈夫だ、そんなに怖くないって」
怯える七海の肩を抱いてソファに戻った将斗が、にこにこと笑いながら再生ボタンを押す。ほどなくして始まった映画は冒頭からすでに仄暗く怪しい雰囲気にまみれていて、七海は映画鑑賞どころかスクリーンに視線を移すことすらできなくなった。
音響設備が無駄に整っているせいか、リビングの天井に設置されたスピーカーまで立派だ。そこから出演している女優や俳優の声が聞こえるたびに、画面を見てすらいないのに恐怖心を煽られる。
「将斗さん……明かりつけません?」
「明るい場所でホラー映画観てもつまらないだろ」
びくびくしながら問いかけるが、あっさり却下された。
もはや二次会を楽しむ雰囲気ですらない。ほんの数分前の出来事なのに、どうしてホラー映画を観る流れになったのかすら思い出せない。恐怖のあまり将斗に必死にしがみつくと、七海の腰に手を回した将斗がそっと身体を持ち上げてくれた。
だから座ったままお姫様抱っこされる形になってしまうが、恥ずかしさすら感じない。今の七海には顔をあげる余裕すらなかった。
「七海を抱っこできるなら、週に一回ホラー映画の日を作ってもいいな」
「絶対イヤです!」
「あっ!」
「!?」
七海が拒否の言葉を叫ぶと同時に、将斗も突然、大きな声を出した。その声量に驚いた七海はつい反射的に将斗の首にぎゅうっとしがみついてしまう。
おっかなびっくり顔を上げて驚く将斗の様子を確認すると、彼はなぜか画面の中に釘付けになっていた。
「な、なんですか……?」
「今ちらっと映ったペントハウス、珍しい色のバルコニーだったな」
「はい……? え、ちょっ……もしかして今、映像止めてるんですか……?」
「ああ。ほら、欄干のとこグレーとブラウンのツートンになってるだろ。装飾もあんまりみない形状だ」
暗い画面を見て饒舌に語る将斗だが、スクリーンを一切見ていない七海には何の話かわからない。ただ、ホラー映画を見ているはずの将斗が、ストーリーや演出とは別の部分に興味を抱いていることはわかった。
「建物の話……? 将斗さん、映画観るとき、建物を見てるんですか……?」
「ああ。本物でも作り物でも、映画だと色んな建築物とか建造物が観れて楽しいだろ? もちろんストーリーも楽しんでるが、ジャンル問わず色んな映画を観てるのは俺の勉強のためでもあるな。ほら七海、あれ見てみろ」
意外にも仕事熱心な将斗が楽しそうにスクリーンを指差す。だから釣られるように首を回してみた七海だったが。
「……。ぞ、ぞんび! ぞんびの顔しか見えません……!」
「ロケ地どこだろうな。調べたら出てくるか」
画面に映るゾンビを見た瞬間、がばっと顔を背けて縮こまる。もちろん将斗の言うバルコニーの欄干という細かい箇所まで確認できるはずもない。
だが将斗は横抱きにしていた七海の身体をソファの空いたスペースに降ろすと、そのまま立ち上がってノートパソコンを探しに行こうとする。
「待ってください、将斗さん! 一人にしないで……!」
「七海は続き観てていいぞ?」
「絶対嫌です!!」
一人でホラー映画の続きなんて観るはずがない。絶対にいやだ! と大絶叫してこの場を離れようとする将斗の服をぎゅっと掴む。すると隣室へ向かおうとしていた将斗がぴたりと動きを止めた。
自分でも涙目になっているとわかる。だが将斗のシャツを握る手以外は一切力が入らず、足腰も立たないし声も出ない。
「わかったわかった。じゃあ後で調べるから……七海?」
「うう……」
七海が本気で怯えていることに気づいた将斗が、元の場所に戻って七海を抱き寄せてくれる。だから素直に彼の腕に掴まって胸元に顔を埋めると、絶対に離れないように将斗の背中に腕を回してしがみつく。我ながら子どもっぽいと思うが、苦手意識と恐怖心のあまり今は将斗から離れる気が起きなかった。
「将斗さん……離れたらいやです……」
「七海?」
「えっちなやつでも、いいですから……まさとさん、抱っこしてて……」
ホラー映画を見るぐらいなら、官能映画の方がまだ耐えられる。将斗と一緒にエッチな映像を見たら気まずい思いをするかもしれないが、それでもゾンビや幽霊や血みどろの映像に恐怖を植え付けられるよりは百倍ましだろう。
そう思って今感じている素直な気持ちを口にすると、七海の顔を覗き込んでいた将斗の表情がぴしっと固まった。
顔を赤く染めて七海から目を逸らした将斗の視線が、ふとテーブルの上で停止する。
「さては七海……俺のウイスキー飲んだな?」
「……?」
「……まあ、色似てるもんな」
将斗の語り声がぼんやりと脳内に反響する。視覚も聴覚もぽわーっとして、なんとなく認識しにくくなっている。
それを必死に働かせて将斗に応えようとする七海だったが、口を開こうとした瞬間、視界がくるっとひっくり返った。
「でも今のは、七海が悪い」
「え……? なに……?」
将斗の目の色がぎらりと変わった瞬間、七海は自分がソファの上に押し倒されていることに気がついた。痛いです、と文句を言おうとしたが、なぜかそこから記憶がぷつりと途切れて、思考も感情も途絶えてしまった。
「……これは一体、どういう状況?」
次に目を覚ましたとき、七海は隣室のベッドの中で、裸のまま将斗と抱き合っていた。
頭には信じられないぐらい重い頭痛が残っている。それでもどうにか起き上がって、気持ちよさそうに眠っている将斗の向こう側を覗いてみる。するとベッドから部屋の入り口に向かって、互いの服や下着が点々と落ちているのが目に入った。
どうやって服を脱いだのか、一切記憶にない。思い出そうとしても頭が痛くて思い出せない。
否、思い出してはいけない気がする。大事なことを何も思い出せない七海は、大事な何かも失っている気がする。
「……」
一つだけ、自信をもって理解できることがある。だからこそ、将斗と二人だけの二次会はもう二度と! 絶対に! 行わない! と固く決意する七海だった。
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