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翌日、私たちは王都にある『魔法喫茶メルヘン』に向かうため、馬車に乗り込んでいた。


(うぅ……緊張するなぁ……)


初めて行く場所なのですごく不安になる……そんな私を安心させるようにカイル殿下は手を握ってくれた。その温もりを感じて少し落ち着くことができたので感謝しながら微笑むと彼は優しく微笑んでくれた。そしてリリアナ様も微笑みながら話しかけてくる。


「楽しみですね、どんなスイーツが待っているんでしょうか?」


ワクワクした様子のリリアナ様につられて私も笑顔になる……


(あぁ……もう幸せすぎるよぉ~!)


心の中で悶えているとカイル殿下が微笑んでくれた。


「大丈夫だよ、私たちが一緒にいるのだから何も心配することはないよ」


(あぁ……もうダメぇ~!)


心の中で叫びながら悶えているうちに馬車は目的地に着いたようだ。私たちは降りるとお店の中に入った。そしてメニュー表を渡される。


(どれにしようかなぁ……?)


悩んでいるとリリアナ様が一つのスイーツを指差した。それは『魔女の誘惑パフェ』というスイーツだった。


(うわぁ……美味しそう!)


想像していた以上の美味しさに私は思わず目を輝かせてしまった。するとリリアナ様が話しかけてくる。


「フィーナさん、良ければ一緒に食べませんか?」


(えっ!? いいの!?)


信じられない言葉に驚きながらも私は笑顔で頷いた。それを見たカイル殿下は嬉しそうにしている。


「ありがとう、私もご一緒させてもらおう」


(あぁ……もう最高だよぉ~!)


心の中で叫びながら悶えている間にもリリアナ様と一緒に食べることが決まった。そして私たちは注文を済ませると料理が来るのを待つことにした。


(あぁ……幸せすぎるよぉ~!)


心の中で悶えているとカイル殿下が話しかけてくる。


「フィーナ、君にプレゼントがあるんだ」


そう言うと彼は懐から小さな箱を取り出した。私が首をかしげながら受け取るとカイル殿下は優しく微笑む。


「開けてごらん」


(うぅ……なんだろう?)


ドキドキしながら開けると中には光り輝く宝石がついた銀のネックレスが入っていた。予想外のプレゼントに困惑しながらも私は問いかける。


「これ……どうしたんですか?」


(こんな高価なもの貰えないよ……!)


焦っているとカイル殿下は優しい口調で言った。


「君のために買ったんだ、受け取ってくれるかい?」


(あぁ……もうダメぇ~!)


もう言葉にならずに悶えているとリリアナ様が話しかけてきた。


「すごく綺麗ですね! まるでフィーナさんの瞳みたい!」


(えっ!? 私の瞳ってこんなに綺麗なの!?)


驚きながら自分の目に手を当てるとカイル殿下が微笑んでいることに気づいた。


(あぁ……もうダメぇ~!)


心の中で悶えていると料理が運ばれて来た。私たちはお礼を言って受け取ると食べ始めることにした……


(うーん! 美味しい!)


初めて食べるスイーツに感動しているとカイル殿下は私を見つめていた。その視線に気づいた私は問いかける。


「どうしたんですか?」


(何か付いてる?)


慌てて口の周りを触るとカイル殿下はクスリと笑うと言った。


「いや、君は本当に美味しそうに食べるんだね」


(あぁ……もうダメぇ~!)


心の中で叫びながら悶えているとリリアナ様が話しかけてきた。


「フィーナさん、すごく幸せそうに食べるんですね! なんだか私まで幸せな気持ちになってきました!」


(あぁ……もうダメぇ~!)


心の中で悶えながらも私は二人に微笑むと料理を食べ始めた。そしてあっという間に完食すると私は満足そうな表情を浮かべながらカイル殿下に話しかける。


「美味しかったです! 連れてきてくれてありがとうございます!」


(幸せすぎて溶けちゃいそうだったよぉ~!)


心の中で叫んでいるとカイル殿下が優しく微笑む。


「喜んでもらえて何よりだよ」


(うぅ……もうダメぇ~!)


心の中で叫びながら悶えているとリリアナ様が話しかけてきた。


「あの、もし良ければまた一緒にお出かけしませんか?」


(えっ!? もう終わりじゃないの?)


まだカイル殿下と一緒にいられることが嬉しくてつい顔が緩んでしまう……するとカイル殿下は笑顔で答えてくれた。


「もちろんだよ、リリアナ嬢もフィーナを大切に思ってくれるんだね」


その言葉にリリアナ様は嬉しそうに微笑む。その笑顔を見てカイル殿下は笑顔で頷いた。


(あぁ……もう幸せすぎるよぉ~!)


心の中で叫んでいるとカイル殿下が真剣な表情になった。そして私の目を真っ直ぐ見つめながら口を開く。


「フィーナ、君の気持ちには気づいているよ」


(えっ!?)


突然の言葉に私は硬直する……そんな私に対してカイル殿下は続けて言った。


「君が私のことを好ましく思ってくれていることは分かっているんだ、だからこそ君に伝えたいことがある……」


真剣な表情を浮かべるとカイル殿下は私に向かって言う。


「フィーナ、私は君のことを愛している……」


(えっ!? えっ!? えぇぇぇ~!!!)


突然の告白に頭が真っ白になる……するとカイル殿下は優しく微笑んだ。


「返事はいつでもいい、君が決心した時に伝えて欲しい」


(あぁ……もうダメぇ~!)


心の中で叫びながら悶えているとカイル殿下は私の手をそっと握る。そして真剣な表情で見つめてきた。


「フィーナ、必ず幸せにしてみせるから私を選んで欲しい」


(あぁ……もう幸せすぎるよぉ~!)


心の中で叫びながら悶えているうちにカイル殿下は手を離した。


(うぅ……もっと手を握っていて欲しかったな……)


名残惜しさを感じながらも私は笑顔で答えた。


「ありがとうございます、とても嬉しいです」


(あぁ……もうダメぇ~!)


心の中で悶えているとカイル殿下が私の手を取ると言った。


「さぁ、そろそろ帰ろうか?」


(もう終わりなんだ……)


少し寂しく思いながらもカイル殿下の言葉に頷く。そして私たちは馬車に乗り込んだのだった……
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