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「……終わった」
会場の隅で、誰かがポツリと呟いた。
その言葉通り、勝負は決していた。
ジュリアン王太子は床にへたり込み、魂が抜けたように一点を見つめている。
アレクセイ公爵は勝利の余韻に浸ることもなく、私に「次はデザートだ」と皿を渡している。
完全に、劇は終幕した――はずだった。
だが、幕を下ろすことを許さない人物が、一人だけいた。
「……嫌」
震える声がした。
「嫌よ……こんなの……!」
リラ・キャンベル男爵令嬢だ。
彼女は、放心状態のジュリアンの横で、拳を震わせて立っていた。
その目は血走り、可愛らしくセットされていたピンク色の髪は、冷や汗で額に張り付いている。
「どうした、リラ」
アレクセイ公爵が、わざとらしく心配そう(に見せかけた嘲笑)な声をかけた。
「気分でも悪いのか? まあ、無理もない。未来の夫が無様な姿を晒したのだからな」
「うるさいッ!!」
リラが叫んだ。
その金切り声は、会場のシャンパングラスを共鳴させるほど甲高く、鋭かった。
「な、なんだ?」
「ご乱心か?」
周囲の貴族たちがざわめく中、リラはバン! と自分の頭のティアラ(偽ダイヤ)を床に叩きつけた。
「もう嫌! もう限界よ! こんなの私の求めていた『王太子妃ライフ』じゃないわ!」
彼女は髪を振り乱し、私を指差した。
「ずるい! ずるいわメリーナ様! 貴女ばっかり!」
「……何がですか?」
私はローストビーフを飲み込みながら尋ねた。
「貴女だけ、美味しいものを食べて、綺麗なドレスを着て、イケメン公爵様に溺愛されて……! 私なんて、毎日毎日、訳の分からない数字と書類に囲まれているのよ!」
リラは地団駄を踏んだ。
「予算? 外交? 知らないわよそんなこと! 私はただ、可愛いドレスを着て、お茶会でチヤホヤされたかっただけなのに!」
「リラ……?」
ジュリアンが正気に戻り、信じられないものを見る目で恋人を見上げた。
「な、何を言っているんだ? 君は『僕を支えたい』と……」
「支えるわけないでしょ! 私にそんな能力ないの知ってるくせに!」
リラはジュリアンを一喝した。
「ジュリアン様が言ったんじゃない! 『君はニコニコしていればいい』って! だから婚約したのに、蓋を開けてみれば仕事、仕事、仕事! しかも給料も払えない貧乏生活! 詐欺よ!」
「さ、詐欺……!?」
「そうよ! 私はお姫様になりたかったのであって、公務員になりたかったわけじゃないの!」
会場が静まり返る。
あまりにも正直すぎる、そしてあまりにも自己中心的な「本音の叫び」。
ある意味で、清々しいほどのクズっぷりである。
私は思わず感心してしまった。
「(……すごい。ここまでハッキリ言われると、逆に同情する余地もないわね)」
しかし、リラの暴走は止まらない。
彼女は涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、私に向かって叫んだ。
「メリーナ様がやればいいのよ! 貴女、そういう地味な計算とか得意なんでしょ!? 趣味なんでしょ!?」
「得意ですが、趣味ではありません。生きるためのスキルです」
「うるさい! だったら貴女が王城に戻ってきて、あの山のような書類を片付けなさいよ! 私はその横で、貴女が稼いだお金で紅茶を飲むから!」
「……正気ですか?」
「正気よ! それが適材適所ってやつでしょ! 貴女は働くのがお似合い、私は愛されるのがお似合いなのよ!」
リラは息を切らして叫び終えると、ハァハァと肩で息をした。
会場の空気は、凍りつくのを通り越して、真空状態のようになっていた。
誰も言葉を発せない。
あまりの暴論に、脳の処理が追いつかないのだ。
「……ぷッ」
沈黙を破ったのは、やはりアレクセイ公爵だった。
彼は腹を抱え、涙を流して笑い出した。
「くく……あはははは! すごい、すごいぞリラ男爵令嬢! まさかここまで愚かだとは!」
公爵は笑いすぎて苦しそうに咳き込んだ。
「『私は働かない、金だけ寄越せ』か。盗賊でももう少しマシな理屈を捏ねるぞ」
「う、うるさいわね! 氷の公爵だか何だか知らないけど、あんたも性格悪いのよ!」
「否定はしない」
公爵はスッと表情を消し、冷徹な瞳でリラを見下ろした。
「だが、残念だったな。その便利な『働き手(メリーナ)』は、今や私のものだ。そして、私は彼女に『働くな』と言い聞かせている」
彼は私の肩を抱き寄せ、勝ち誇った顔を見せた。
「彼女の能力は、私だけが独占し、私だけが恩恵を受ける。……お前たちは、そのゴミのような書類の山の中で、一生埋もれていろ」
「いやぁぁぁッ!!」
リラが頭を抱えて絶叫する。
「もう嫌! 王太子妃なんて辞めてやる! 実家に帰らせてよぉぉ!」
「リ、リラ! 待ってくれ!」
ジュリアンが慌ててリラのドレスの裾を掴む。
「君がいなくなったら、僕は一人でどうすれば……!」
「知らないわよ! 離して! この役立たず!」
バシッ!!
リラの手が、ジュリアンの頬を張った。
乾いた音がホールに響く。
王太子を、公衆の面前で、平民上がりの男爵令嬢が平手打ちにしたのだ。
これはもう、ただの痴話喧嘩ではない。
「……そこまでだ」
重厚な、そして怒りに震える声が、頭上から降ってきた。
全員がハッとして、壇上を見上げる。
そこには、顔を真っ赤にし、血管が切れそうになっている国王陛下の姿があった。
「へ、陛下……」
「黙れ、愚か者どもが!!」
陛下の一喝が、雷のように轟いた。
「神聖なる建国記念パーティを、貴様らの茶番で汚すとは何事か!」
陛下は震える指で、ジュリアンとリラを指差した。
「ジュリアン! お前は自分の婚約者の教育もできず、あまつさえメリーナの功績を理解せず、国政を停滞させた!」
「ち、父上……それは……」
「言い訳無用! そしてリラ! そなたの発言は、王族への不敬どころか、国家への反逆にも等しい! 公務を放棄し、私利私欲を貪ろうとするその性根、断じて許さん!」
リラがヒッと息を呑み、腰を抜かす。
「わ、私は……ただ……」
「衛兵! こやつらをつまみ出せ! 追って沙汰を下すまで、部屋に幽閉しておけ!」
「はッ!!」
控えていた近衛兵たちが、ドカドカと雪崩れ込んでくる。
「いやぁぁ! 離して! 私のドレスが!」
「父上! 待ってください! これは誤解だ! メリーナが悪いんだ!」
二人は無様に喚きながら、ズルズルと会場の外へと引きずられていった。
その姿は、かつて私を断罪し、追放した時の勝ち誇った姿とは程遠い、あまりにも惨めなものだった。
会場には、嵐が過ぎ去った後のような静寂が戻った。
「……ふぅ」
私は最後の一口のローストビーフを口に放り込み、咀嚼した。
「(味わう暇もなかったわね)」
「満足か? メリーナ」
隣で、アレクセイ公爵がワイングラスを揺らしながら聞いてくる。
「ええ、まあ。胸焼けしそうなくらいには」
「そうか。だが、まだ終わりではないぞ」
「え?」
公爵は顎で壇上をしゃくった。
そこでは、国王陛下がまだ怒り冷めやらぬ様子で、私たちの方を睨んでいた。
「アレクセイ! そしてメリーナ! ……前へ!」
陛下が呼んでいる。
私はげんなりした。
「また呼び出しですか? もう定時は過ぎているんですが」
「諦めろ。今から決まるのは、おそらく『廃嫡』と、我々の『未来』だ」
公爵は私の手を取り、エスコートした。
「背筋を伸ばせ。これからは、お前がこの国の『顔』になるのだからな」
「……給料、上げてくれますよね?」
「検討しよう」
私たちは顔を見合わせ、苦笑しながら王の御前へと進み出た。
ジュリアンとリラが自爆し、退場した今。
残されたのは、有能すぎるがゆえに仕事を押し付けられそうな私と、それを盾に権力を盤石にしようとする公爵。
物語は、「ざまぁ」から「国政立て直し編」へと、強制的にシフトしようとしていた。
会場の隅で、誰かがポツリと呟いた。
その言葉通り、勝負は決していた。
ジュリアン王太子は床にへたり込み、魂が抜けたように一点を見つめている。
アレクセイ公爵は勝利の余韻に浸ることもなく、私に「次はデザートだ」と皿を渡している。
完全に、劇は終幕した――はずだった。
だが、幕を下ろすことを許さない人物が、一人だけいた。
「……嫌」
震える声がした。
「嫌よ……こんなの……!」
リラ・キャンベル男爵令嬢だ。
彼女は、放心状態のジュリアンの横で、拳を震わせて立っていた。
その目は血走り、可愛らしくセットされていたピンク色の髪は、冷や汗で額に張り付いている。
「どうした、リラ」
アレクセイ公爵が、わざとらしく心配そう(に見せかけた嘲笑)な声をかけた。
「気分でも悪いのか? まあ、無理もない。未来の夫が無様な姿を晒したのだからな」
「うるさいッ!!」
リラが叫んだ。
その金切り声は、会場のシャンパングラスを共鳴させるほど甲高く、鋭かった。
「な、なんだ?」
「ご乱心か?」
周囲の貴族たちがざわめく中、リラはバン! と自分の頭のティアラ(偽ダイヤ)を床に叩きつけた。
「もう嫌! もう限界よ! こんなの私の求めていた『王太子妃ライフ』じゃないわ!」
彼女は髪を振り乱し、私を指差した。
「ずるい! ずるいわメリーナ様! 貴女ばっかり!」
「……何がですか?」
私はローストビーフを飲み込みながら尋ねた。
「貴女だけ、美味しいものを食べて、綺麗なドレスを着て、イケメン公爵様に溺愛されて……! 私なんて、毎日毎日、訳の分からない数字と書類に囲まれているのよ!」
リラは地団駄を踏んだ。
「予算? 外交? 知らないわよそんなこと! 私はただ、可愛いドレスを着て、お茶会でチヤホヤされたかっただけなのに!」
「リラ……?」
ジュリアンが正気に戻り、信じられないものを見る目で恋人を見上げた。
「な、何を言っているんだ? 君は『僕を支えたい』と……」
「支えるわけないでしょ! 私にそんな能力ないの知ってるくせに!」
リラはジュリアンを一喝した。
「ジュリアン様が言ったんじゃない! 『君はニコニコしていればいい』って! だから婚約したのに、蓋を開けてみれば仕事、仕事、仕事! しかも給料も払えない貧乏生活! 詐欺よ!」
「さ、詐欺……!?」
「そうよ! 私はお姫様になりたかったのであって、公務員になりたかったわけじゃないの!」
会場が静まり返る。
あまりにも正直すぎる、そしてあまりにも自己中心的な「本音の叫び」。
ある意味で、清々しいほどのクズっぷりである。
私は思わず感心してしまった。
「(……すごい。ここまでハッキリ言われると、逆に同情する余地もないわね)」
しかし、リラの暴走は止まらない。
彼女は涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、私に向かって叫んだ。
「メリーナ様がやればいいのよ! 貴女、そういう地味な計算とか得意なんでしょ!? 趣味なんでしょ!?」
「得意ですが、趣味ではありません。生きるためのスキルです」
「うるさい! だったら貴女が王城に戻ってきて、あの山のような書類を片付けなさいよ! 私はその横で、貴女が稼いだお金で紅茶を飲むから!」
「……正気ですか?」
「正気よ! それが適材適所ってやつでしょ! 貴女は働くのがお似合い、私は愛されるのがお似合いなのよ!」
リラは息を切らして叫び終えると、ハァハァと肩で息をした。
会場の空気は、凍りつくのを通り越して、真空状態のようになっていた。
誰も言葉を発せない。
あまりの暴論に、脳の処理が追いつかないのだ。
「……ぷッ」
沈黙を破ったのは、やはりアレクセイ公爵だった。
彼は腹を抱え、涙を流して笑い出した。
「くく……あはははは! すごい、すごいぞリラ男爵令嬢! まさかここまで愚かだとは!」
公爵は笑いすぎて苦しそうに咳き込んだ。
「『私は働かない、金だけ寄越せ』か。盗賊でももう少しマシな理屈を捏ねるぞ」
「う、うるさいわね! 氷の公爵だか何だか知らないけど、あんたも性格悪いのよ!」
「否定はしない」
公爵はスッと表情を消し、冷徹な瞳でリラを見下ろした。
「だが、残念だったな。その便利な『働き手(メリーナ)』は、今や私のものだ。そして、私は彼女に『働くな』と言い聞かせている」
彼は私の肩を抱き寄せ、勝ち誇った顔を見せた。
「彼女の能力は、私だけが独占し、私だけが恩恵を受ける。……お前たちは、そのゴミのような書類の山の中で、一生埋もれていろ」
「いやぁぁぁッ!!」
リラが頭を抱えて絶叫する。
「もう嫌! 王太子妃なんて辞めてやる! 実家に帰らせてよぉぉ!」
「リ、リラ! 待ってくれ!」
ジュリアンが慌ててリラのドレスの裾を掴む。
「君がいなくなったら、僕は一人でどうすれば……!」
「知らないわよ! 離して! この役立たず!」
バシッ!!
リラの手が、ジュリアンの頬を張った。
乾いた音がホールに響く。
王太子を、公衆の面前で、平民上がりの男爵令嬢が平手打ちにしたのだ。
これはもう、ただの痴話喧嘩ではない。
「……そこまでだ」
重厚な、そして怒りに震える声が、頭上から降ってきた。
全員がハッとして、壇上を見上げる。
そこには、顔を真っ赤にし、血管が切れそうになっている国王陛下の姿があった。
「へ、陛下……」
「黙れ、愚か者どもが!!」
陛下の一喝が、雷のように轟いた。
「神聖なる建国記念パーティを、貴様らの茶番で汚すとは何事か!」
陛下は震える指で、ジュリアンとリラを指差した。
「ジュリアン! お前は自分の婚約者の教育もできず、あまつさえメリーナの功績を理解せず、国政を停滞させた!」
「ち、父上……それは……」
「言い訳無用! そしてリラ! そなたの発言は、王族への不敬どころか、国家への反逆にも等しい! 公務を放棄し、私利私欲を貪ろうとするその性根、断じて許さん!」
リラがヒッと息を呑み、腰を抜かす。
「わ、私は……ただ……」
「衛兵! こやつらをつまみ出せ! 追って沙汰を下すまで、部屋に幽閉しておけ!」
「はッ!!」
控えていた近衛兵たちが、ドカドカと雪崩れ込んでくる。
「いやぁぁ! 離して! 私のドレスが!」
「父上! 待ってください! これは誤解だ! メリーナが悪いんだ!」
二人は無様に喚きながら、ズルズルと会場の外へと引きずられていった。
その姿は、かつて私を断罪し、追放した時の勝ち誇った姿とは程遠い、あまりにも惨めなものだった。
会場には、嵐が過ぎ去った後のような静寂が戻った。
「……ふぅ」
私は最後の一口のローストビーフを口に放り込み、咀嚼した。
「(味わう暇もなかったわね)」
「満足か? メリーナ」
隣で、アレクセイ公爵がワイングラスを揺らしながら聞いてくる。
「ええ、まあ。胸焼けしそうなくらいには」
「そうか。だが、まだ終わりではないぞ」
「え?」
公爵は顎で壇上をしゃくった。
そこでは、国王陛下がまだ怒り冷めやらぬ様子で、私たちの方を睨んでいた。
「アレクセイ! そしてメリーナ! ……前へ!」
陛下が呼んでいる。
私はげんなりした。
「また呼び出しですか? もう定時は過ぎているんですが」
「諦めろ。今から決まるのは、おそらく『廃嫡』と、我々の『未来』だ」
公爵は私の手を取り、エスコートした。
「背筋を伸ばせ。これからは、お前がこの国の『顔』になるのだからな」
「……給料、上げてくれますよね?」
「検討しよう」
私たちは顔を見合わせ、苦笑しながら王の御前へと進み出た。
ジュリアンとリラが自爆し、退場した今。
残されたのは、有能すぎるがゆえに仕事を押し付けられそうな私と、それを盾に権力を盤石にしようとする公爵。
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