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一話
報告①
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「なるほど。相変わらずお前の超能力は健在なんだな」
「健在っていうかなんていうかね。相変わらず、よくわからないんだけどさ」
「それなのに、お前はよく頑張ってるよ」
「へへ」
その日の夜、今日あったことを話したら、千尋がそう言って僕の頭を撫でてくれた。
嬉しいけれどなんだか照れ臭い。
千尋がこうして褒めてくれるから、僕は頑張れている。
「僕のこの力はいつか消えるような気がするんだよね」
「有限なら、尚更的確に使わないとな」
「そうだね」
「それにしても」
千尋が突然険しい顔をして腕を組む。どうしたんだろう?
「航太は月に告白できてないよな?」
「あ…」
すっかり忘れていた。
確かにその通りだ。
「まぁお前がそこまで責任持たなくても良いんだろうけどな」
「でも、乗りかかった船だし、やってみる」
「無理はするなよ」
「ありがとう、千尋」
今日の夕飯は野菜がごろごろ入ったホワイトシチューだった。
チーズの香りもしてまた美味しい。
ふうふう息を吹きかけて冷ましながら食べる。
それでも熱々のシチューはなかなか冷めなかった。
「加那、今日は冷えるから湯たんぽ持ってけ」
「ありがとう」
夕飯も食べ終わって、僕は寝る支度をしていた。
「なぁ、加那?」
千尋が僕の腕を掴んで引っ張る。
そのままぎゅう、と抱き締められた。
千尋の体温が心地良い。
「千尋?」
彼を見上げると、千尋は顔を赤くしていた。
「絶対無理、すんなよな?」
「うん!」
千尋には心配ばかり掛けているから気を付けよう。
「あ、千尋。明日は仕事終わったらお母さんのお店の手伝いに行ってくるね!」
「おう。じゃあ弁当は要らないな?」
「うん、お店で食べてくる」
「了解」
僕のお母さんは喫茶店を経営している。(夜はスナックになる)
それに僕は非常勤だ。
時間は人よりある。
千尋のそばにもう少しいたかったけれど明日も朝早い。
僕は千尋におやすみを言って自分の部屋に戻った。
二話につづく。
「健在っていうかなんていうかね。相変わらず、よくわからないんだけどさ」
「それなのに、お前はよく頑張ってるよ」
「へへ」
その日の夜、今日あったことを話したら、千尋がそう言って僕の頭を撫でてくれた。
嬉しいけれどなんだか照れ臭い。
千尋がこうして褒めてくれるから、僕は頑張れている。
「僕のこの力はいつか消えるような気がするんだよね」
「有限なら、尚更的確に使わないとな」
「そうだね」
「それにしても」
千尋が突然険しい顔をして腕を組む。どうしたんだろう?
「航太は月に告白できてないよな?」
「あ…」
すっかり忘れていた。
確かにその通りだ。
「まぁお前がそこまで責任持たなくても良いんだろうけどな」
「でも、乗りかかった船だし、やってみる」
「無理はするなよ」
「ありがとう、千尋」
今日の夕飯は野菜がごろごろ入ったホワイトシチューだった。
チーズの香りもしてまた美味しい。
ふうふう息を吹きかけて冷ましながら食べる。
それでも熱々のシチューはなかなか冷めなかった。
「加那、今日は冷えるから湯たんぽ持ってけ」
「ありがとう」
夕飯も食べ終わって、僕は寝る支度をしていた。
「なぁ、加那?」
千尋が僕の腕を掴んで引っ張る。
そのままぎゅう、と抱き締められた。
千尋の体温が心地良い。
「千尋?」
彼を見上げると、千尋は顔を赤くしていた。
「絶対無理、すんなよな?」
「うん!」
千尋には心配ばかり掛けているから気を付けよう。
「あ、千尋。明日は仕事終わったらお母さんのお店の手伝いに行ってくるね!」
「おう。じゃあ弁当は要らないな?」
「うん、お店で食べてくる」
「了解」
僕のお母さんは喫茶店を経営している。(夜はスナックになる)
それに僕は非常勤だ。
時間は人よりある。
千尋のそばにもう少しいたかったけれど明日も朝早い。
僕は千尋におやすみを言って自分の部屋に戻った。
二話につづく。
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